Neetel Inside 文芸新都
表紙

幼女軟禁物語
予定外の幕開け

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天気予報は外れた。
雨だ。突然の豪雨が公園のベンチを容赦なく叩き続けていて、
でも俺の脳内では、そんなことに関係なく、目の前の状況に対する否定が繰り返されていた。

うん、そいつも同じだった。雨とか、俺の脳内とかに関係なく、
そいつは、そこに座っていたのだ。

茶褐色のコートに、ボリュームのあるマフラー、黒に統一されたスカートとニーソックス、それにブーツ。
外見上、やや背伸びはしていたものの、そこにいたのは間違いなく小学校卒業したてくらいの少女だった。

「…えーと」
さっきコンビニで買った傘をさしだしながら、話しかけてみる。
相手は濡れネズミで待っていたのだ。さすがにスルーして帰るわけにはいかない。
出来るだけの作り笑顔で少女の懐に踏み込んでいく。

「あの…どうも。例のメールの…だよね?」
「チサトです」
幼さが残る、だが強い瞳は、俺の胸のモナ人形のバッチを瞬間的に確認していたらしい。
「目印にするにはソレ、マイナーすぎると思います。」
可愛げのない言葉を吐いて、おもむろにスタスタと歩いていく。
俺の来た方角を逆のぼっているのだ。
「お世話に、ならせてもらえるんですよね?」
有無を言わさぬ勢い。
ペースは既に持っていかれている。やばい。いくら俺がロリコンだろうとこれは急展開すぎる。

『経験豊富なベテラン神調教師の俺が貴方をやさしくM奴隷に墜とします^^
 長期間おk 気軽にメール下さい』

親元を離れて10日目。一人暮らしがなんとかこなせるようになって4日目。
俺のハッタリ満載の書き込みにひっかかってやってきたのは、大きなスーツケースに不釣合いな程小さな体をしたちょっときつめの女の子だった。

       

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