「ニルニーナ雨爪です。」
チョークを手に取り黒板に自分の名前を書き出す何だかとても見覚えのある金髪の美少女
後姿がとても美しい。
だが書いた文字はとっても汚ないんだわ
読めないんだわ
「コリレコヌあまつめ」
俺にはそういう風に読める
正しくは
「ニルニーナあまつめ」
と書きたかったらしいが。
なんていうか、あまつめが平仮名な所がまた可愛いじゃないか。
後、ツインテールは神です、神
女神様でっす
女神様が私の高校に舞い降りましたでっす
女神は簡単な自己紹介をした
恥ずかしそうで緊張もしていたが
その反面、何かこう堂々としていた
あーあれ、凛としていた!
自己紹介が終わると
「ヒュー!!!ヒューーーーー!!!!!ヒューーーーーーー!!!!!!最高!!!最高!!!!!!ああもうーーーー!!!!最高ーーーーーーっっ!!!!」
「ねえ君ー!後でメアド教えてねー!」
「やっべえ、マブゲキ!あのコ超マブゲキ!!少しクマコア(小悪魔)な感じがしてくるのは僕だけでしょうか!」
「デュフフwww可愛いオニャノコwwwデュフwwwデュフデュフュフwww」
五月蝿いクソカルテット(四重奏)
自己紹介の時もそうだけど
こいつらは本当に五月蝿い、排除されるべきだ。
女神の手によって廃棄されるべき
さあ女神よ、私をお救い下さい、ああ・・・・・
「えーーと、どうしようかなーーー・・・・」
ん?席を何処にするか決めようとしているな、あの先公
それならここが空いているでは無いか。
俺の隣の席
ここへ座りたまへ
「あー、そこが空いているな」
さっきからずっと下を向いてる俺は思わず不気味に含み笑いをし肩を揺らし始める
くはははははは
おはよう、こんにちは、いらっしゃい
女神様ぁあ!
うあはははははははは!!!
「うわああああああああああああああああ!!!!やったあああああああああああああ!!!!よろしくねええええええええええええええええええ!!!!よろチクビーーーー!なんちゃってえええ!!」
「なん・・・だと・・・・」
「何これ!超メイウン?!あたしたちって超メイウーン(運命)?!」
「イエスデスティニーwwwデュフwwwペヘヘヘヘwww」
「俺らやっぱ持ってるなー、ねえ君、メルアドー!」
「嘘・・・だろ・・・」
「ん、はい、分かりました」
彼女は笑顔を少し引きつらせながら、廊下側
窓側が俺だから、俺とは反対の方向に彼女は歩き出した。
もういいよ・・・!ビッチめ
信じられん、あんなヤツ女神でも何でもねえよ
はあ
「あ、あのっ!」
「私、そこの席が良いです。」
「 ぬ? 」
ボクは耳を疑った
だから首を上げて、右を見る
廊下側の後ろの席の方向を前髪を揺らしながらかっこつけて首を上げてみる
「この人達、すごく気持ちが悪いから、マジで有り得ないから、まともな人が多そうなあの席に変えて貰っては戴けないでしょうか?どうか宜しくお願い致します。」
4人が絶句している
俺も絶句している
いや、さっきから全然喋ってねえけど
というか俺は学校では一言も喋らないのだ。
健康観察の時だけだな
「はい、元気です」
これだけ
っていうのはどうでも良い。
女神がこっちにやってくる。
担任の返事を聞いていないのにも関わらず
女神がこっちにやってくる
なんたって彼女は女神だ
ほら
「ぼっちゃん、よろしく」
「よろしく」
今日、学校で初めて人と会話した。
第4話
─別れて出会い─
─終─
第5話
─いけない事といけなくない事─
に続く。