Neetel Inside 文芸新都
表紙

恋愛関係
麻雀

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さて、夏休みもそろそろ終りに近づいてきた。
夏休みが終わるという事は聖は帰るのだろう。
寂しくなるなぁ。弟は最近空気なので怒っている。
とまぁ。いろいろ会ったけど。
平穏な一日。

     

俺の部屋は今だ半壊状態なのでリビングでソファーに座って目の前の光景をボーっと見ている。
「ねぇーさーくん。麻雀しよう麻雀」
「なんで麻雀」
美希は麻雀が好きだ。
俺は全くルールを知らんので参加しない。
けど、見てて思う。
美希ってなんだろうなぁ。
「ロン」
だってさ。始った瞬間にロンとかね。
意味わかんない俺でもわかるわけよ。
おかしいと。
「ロン」
「ちょwwイカサマしてるぁwwww」
参加者は聖と光と弟と美希である。
おかしい。なんで女子のほうが多いんだろう。
「そうですよ姉御」
これは弟である。
美希に姉御と呼ぶように強制されたのだ。
ちなみに一回目断って階段から落とされた。
二回目も断って全治一週間の怪我を負った。
三回目に了承した。けど何故かボコられていた。
美希って……巫女じゃないよなぁ。
「イカサマじゃないよ。ばれないイカサマはイカサマじゃないよ」
「いや、今先輩ばらしましたからね。イカサマじゃないですか」
これは聖。聖も先輩と呼ぶ事を強制させられた一人である。
二回目弟が全治一週間の怪我を負わされたのは多分聖への見せしめである。
美希が不機嫌そうに舌打ちしたのを聞いて聖はビクッと肩を震わせている。
美希ってチンピラって言われた方がしっくり来るよなぁ。
「あー俺ちょと散歩行ってくる」
「「「一緒に行く!!」」」 (弟・聖・美希)
「いてらぁwww」
俺的には光が言って欲しかった。
けど。美希が目で威圧してくる。いや、威嚇?
とりあえず俺に拒否権はないらしい。
鬱だ。

     

「おーい理いるかぁー?」
と、父親の声がした。
父さん、いたんだ。
「おや、女の子に囲まれて羨ましいなぁ」
聖たちを見てそんな事を苦笑しながら言う。
おわった。俺は瞬間的に思った。
なぜなら次の瞬間――――
「うわぁあ!!」
父さんが突如出てきた白い手に引っ張られて隣の部屋に引き込まれた。
ぱたん。という音がしてドアが閉まる。
何に引きずり込まれたってわかるだろ?
分からないなら教えてやろう。母さんだ。
「私が! いるのにっ! なんで! ナンデ! NANDE!! 」
という声が聞こえる。
何故最後がローマ字かは知らんよ。
とりあえず俺と弟はなれているから平気だけどなんか気まずい空気が流れている。
「ねぇさーくん散歩行かないの?」
いや、美希だけ違った。
天然か。故意か。それとも馬鹿か。
地球外生命体だなと解釈。
「お前バルタン聖人だろ!」
「?」
皆騙されるなあいつバルタン聖人だ。

     

とりあえず何故光と美希が家にいるかというとだ。
美希は毎日のように入り浸っているというか泊まってる。
現在俺が居間で寝ている状態にある。
しかしながら何故か知らんが朝起きると絶対左右に聖と美希がいて足の付け根の近くに頭を置いている弟がいるのだ。
特に弟だ。あいつは、あいつは……いや、考えるのはよそう。
きっと暑くて倒れてしまったとかなんだろう。そしたら近くに会った。それだけだ。そうに違いない。
光は、俺が誘っている。
いや、そういう意味じゃないよ。ただ皆で遊ぼうといってるだけで下心なんてこれッぽっちもないんだ。
「次は、鬼ごっこしよう! 鬼は捕まえた人を好きにできるってことで」
「「異議なし」」
聖と弟は最近妙にシンクロしている。
正直怖いっすね。
「じゃ私が鬼役ね。さーくんは逃げるんだよ~」
「いや、鬼は私です。私が理さんを捕まえます」
「僕がやるよ。これは誰にも譲れないからね。例え死んでも鬼になるから」
そいつは怖い。
「あのなこう言うのは普通じゃんけんだろ? なぁ光」
「別にwwどうでもいいですぁwww」
うっわぁー。
なんか凄い裏切られた気分だ。
「じゃ皆ですれば良いんだね」
「そうですね。じゃあ理さん以外全員鬼という事で」
「範囲は地球ね」
「ですぁwww」
こうして、史上最悪の鬼ごっこは始った。


一方父は母に監禁されているがそれはまた違う話なのでした。

       

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