Neetel Inside 文芸新都
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暴走電脳強姦
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1:




「やっちまった…」

2008年現在、桜が風に噛み砕かれる季節に、俺はやってしまった。

「エイズになっちまった…」


春厨すぎた…
そう、俺はエイズになってしまった。
デジタル性エイズに。

こんりんざいパソの画面なんか開くかと思った。
2008年現在、日本中の童貞のために肉欲の塊が開発された。


(デジタルダッチワイフ)
それは貞子のように画面から飛び出す、新時代のダッチワイフ。
実際にその3次元の塊はホンモノのような質感があり、細部まで再現されている。

ただ正式メーカーからのオプション価格はトンデモな価格で、
一般人の引きこもりの俺にはウィニーで落とすのが正攻法だ。
それに加えて一回きりの使いきりの愛なのだから、買うのなってバカバカしい。


…でだ。
俺はいつものように親が寝静まったのを確認してからウィニーで落ちてきた
デジワイ(デジタル・ワイフ)を、画面から引き出した。


今日のそれは、容姿はあたかも四肢の短い幼児で、
俺の前で裸で現れた。

ロリコンの俺には上玉だった。
その体の膣内を軋ませるのに時間はかからなかった。

本、糞尿を溜めたペットボトル、使い済みのティッシュで埋もれた部屋がギシギシと
揺れる。
パッチリとした二重の瞳は、俺越しに天井の黄ばんだ電灯の一転を見つめていた。
俺が激しく動くたびにその瞳は飛び出しそうになり、股座はものすごい勢いで血に染まっていく。


何分この子の歪んだ顔を見ただろうか。
それを見続けたいと思ったが、俺の意志とは反対に、俺のちんぽこはあっけなく果てていた。



逝った。




もう一度やりたい、と思った。
だが今のギシアンを聞いて階段を上がってくる親の足音が、鳴子のように俺に知らせる。
やばすwwwwこれはwwww

すぐにズボンをたくし上げ、デジワイの処理にかかる。
処理の仕方は簡単、殺すこと。



俺は決まって絞殺だけど、スナッフ(人殺し)マニアは
エグい殺し方をするそうだ。

息がなくなるとデジワイは一瞬で砂になる。
そして今も、絞殺によって今の少女は砂になった。



親が扉開けたときにはホラ、俺は就寝のフリしてる。





この時まではいつものままだった。エイズになるなんて、この時は思いもしなかった……

     

2:

「臨時ニュースです。
電脳強姦の容疑で佐々木恭介容疑者(無職23歳)を19:20分現在、現行犯逮捕しました。
映像は自宅前です。
現場の松下さん!?」
ゴールデンタイムの高視聴率を叩き込むクイズ番組に、不穏な臨時ニュースを告げる女性アナウンサーの声が割り込んでくる。

「はい 現場の松下です。容疑者宅には30人以上の警察官が押し寄せ、また、それを聞きつけて駆けつけた近隣の住民により
現場は騒然としています。」
スーツの中で暴れているネクタイをしめ直す中年男性アナウンサー。

そして古めいた玄関の扉から警察官に取り押さえられ顔をジャンパーで隠された男が現れる。
熱を持ったシャッター光に迎えられ。


映像は再びテレビ局に移される。
「佐々木容疑者はパソコンのライブカメラで電脳強姦を中継した上…」


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「ぐう…ぐう…」
俺は気づいたら眠りについていた。
覚醒したのは母からのうざったいモーニングコール。

「恭介~ もう昼なんだけどお」
ドア越しに聞こえる、母の投げやりな声。

最悪な目覚めの後、俺の一日が始まる。
異臭に包まれたこの部屋で。


俺はすごい。
なんたってあのおさだ塾のババアも観念させた。
俺の数ある武勇伝の中でもベスト1に入るだろう。

あの時母は泣いていた。あのババアも泣いていた。
それは俺の雄姿に感動して、いわゆる感涙というやつだ。


さて、早速目覚めの一発にデジワイを呼び出そう。
俺は習慣化した日常を送る。

       

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