平日の、それも通学時間のど真ん中であるため、職務を忠実に遂行する見回りの警官に捕まってしまうのではないかという不安もあったが、所詮は天照町である。休日であろうが平日であろうが、相も変わらず駅は閑散としており、僕は何のトラブルも無く電車に乗り込み、また何のトラブルも無く電車を降りることが出来た。
平日の、それも通学時間のど真ん中であるにも拘わらず、僕は私服に身を包んでいる。
何故ならば、今僕が目的地としている場所は学校ではなく、天照町から二駅分ほどの距離を跨いだ場所にある、とある施設だからだ。