Neetel Inside ニートノベル
表紙

自分流自己満足短編集
( ^ω^)の見た夢のようです。

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きょうみたゆめ


――午前11時、ブーン宅。―――


ヤバい。本当にヤバいお。
――何がヤバいかって……

(; ^ω^) 「明日はテストですお」

( ^ω^) 「そろそろ本気ださないと赤点必至だお…ッ!」

ピンポーン

( '∀`)「おーいwwwwゲームしようぜwwwwwwwww」

( ^ω^)「うはwwwwおkwwwwwwwwwwwww」








――( ^ω^)の見た夢のようです。―――









( 'A`)「おい、ブーン! まだかよぉ」

( ^ω^)「ちょっと待っててくれおー!」


ドクオに応答しつつも机の隅っこの方に置物と化していたゲーム機を半ば無理やり引っ張りだしてみる。
しかし中でコードが複雑に絡まっているようで、ちょっとやそっとじゃ抜けやしない。これは困った。


( ^ω^)「おー……」

( 'A`)「どうしたー?」


僕が必死に絡まったコードを解こうと必死になっている横にドクオがやってきた。
するとドクオは僕に向かって一度ほほ笑むと同時に―――。


( 'A`)「おらー」


ガラガラガラガラ

…――一気に引き抜いた。

絡まって取り出せなかったゲームが大きく埃を立てて隅の方からどっしりと出てくる。
僕が引っ張っても取り出せなかったのはコードとコードとがお互いにがっちりと絡み合っていて、それがこの隙間絶妙に埋めていたのだろう。
その隙間もドクオの手によって今破壊された訳だけど……。



( '∀`)b「……!」

(;^ω^)「あー、…うん」

(*'∀`)b「……ッ!!」

(´^ω^)「あ、ありがとだお……」


僕は周りに浮かぶ埃を見て思わず苦笑いを浮かべる事ぐらいしか出来なかった。






現在テレビの前に、鈍い灰色をしたゲーム機が妙な存在感を立てて置いてある。
いまだ複雑に絡んだままのコードは僕たちの手で解くなんてことはなく、さっきのままの状態で。
だがドクオはぐちゃぐちゃに絡まったコードを戸惑うことなく無理矢理引っ張ってテレビの端子接続部分に刺していく。


( ^ω^)「赤、白、黄色……。 それで大丈夫かお?」

( 'A`)「おっけーおっけー。 あとは電源のプラグをこう差せばー」


ドクオが手にしていた主電源コード。 それを本体とプラグに差し込めば準備完了だ。
こうして改めて見てみると昔の余興が少し戻ってきたんだろうか。 懐かしいゲーム機のフォルムは僕の好奇心を擽った。


( ^ω^)「スーファミとか久々だお」

( '∀`)「だろ?ww なんか気晴らしにでもいいかなって思ってさwww」

( ^ω^)「それにしても埃がすごいお……。 ドクオ、ちょっとそこから濡れテッシュ取ってくれお」

( 'A`)「おっと、これか。 …あいよっ!」

(;^ω^)「ちょっ、投げないで欲しいおwww」




受け取った濡れテッシュの容器からそれを出し、本体に気を配りながら丁寧に拭いていく。


( ^ω^)「こんなもんかお」

( 'A`)「そんなもんだな」


本体から大分埃が取り除かれた所でカセットを挿入。
これまた懐かしい独特の音を立ててカチッと形よくはまる、そのカセット。


( 'A`)「よぉしっ、電源オーンッ!」

掛け声とともに電源が入れられ、テレビに一瞬白い線が映った。
しかしみるががなかなかゲームが始まらない。
テレビが映し出す相も変わらず右上に「ビデオ1」 それ以外は黒いまま。


( 'A`)「あれ?」

( ^ω^)「あるあるww スーファミだからしかたないお」

( 'A`)「ですよねー。 んじゃ、一旦カセット抜いてっと」


ドクオは真ん中のボタンを少し強めに押す。
同時に排出されたカセットを徐に口元にへと持っていき……


( 'A`)「フッー!フッー! ブフュフゥゥゥッ! ドヒュルルルルルルルッ!!」

(; ^ω^)「きめぇwwwwwwwww」


顔を振りながらカセットの接続端子部分に顔を真っ赤にして口をすぼめて息を吐く。
なんだか僕にはドクオがやけに必死に見えた。


( 'A`)「ブフォォォーッ、フゥゥウゥーッ! ゲホッ…………こっ、これでいいだろ」

( ^ω^)「その根拠のない確信はどこから来るんだお」

( 'A`)「俺の健気な頑張りに確信を持てないというのかッ!?」

(; ^ω^)「ま、まあいいお」

( 'A`)「そう、それで良い」

(; ^ω^)「まったく……」

( ^ω^)「でも、なんだかカセットに息を吹きかけている人って、久々に見た気がするお」

( 'A`)「だな。 俺だって久しぶりにやった」

( ^ω^)「あー……でも、それってあんまり意味無いってどこかで聞いたことあるお?」

(;'A`)「ちょwwwまじかwwww 子供の頃ずっとこれで解決してきたのにwww」

( ^ω^)「僕も最初それ聞いた時はショックだったお ……ってツンにクー、来てたのかお」


おじゃまします、と一声。
振り返ってみれば腐れ縁としか言いようのないかれこれ十数年の仲の幼馴染の女の子。そしてその友達がいつの間にか僕の部屋へと来訪。


ξ゚⊿゚)ξ「ドクオに呼ばれてね。 『勉強一緒にしようッ☆』って誘われたんだけど、この様子じゃやっぱりゲームするんじゃない」

川 ゚ -゚)「ドクオの奴め……、勉強会としてブーンの家に呼ばれたのに。 それじゃ、私たちはそこでやってるからな?」 


( 'A`)「へいへい分かった分かった、悪ぅござんしたよ姉さん達。 おし、これで準備完了っ! そんじゃはじめっぞ!」

( ^ω^)「は、把握したおー・・・…」

ξ゚⊿゚)ξ「反省も何もあったもんじゃないわねー」

川 ゚ -゚)「ある意味大した奴だ……」

( 'A`)「ゴーイングマイウェイ精神を付き通していきたいと思います」

( ^ω^)「なんだこいつ」






( ^ω^)「ツンにクー、あとで僕もそっちに混ざるから少し待ってて欲しいおー」


幼馴染の女の子は顔を教科書とノートに向けながら、右手をひらひらと振って応答した。
そして、早速各自勉強をもくもくと始めている姿を見ると僕の心には……
次第に焦りが………あ、あせり…が……


(; ^ω^)「……お、おぉ……」

(; ^ω^)「どっ、ドクオ? やっぱりみんな折角集まってるんだからべんk―――」

( 'A`) 「よし、ゲーム始まったぞ」

( ^ω^)「あ、そう……。」



テレビ画面に映し出されたのは時代を感じさせるこのゲームのタイトル画面。
ノリのいい音楽とともに画面に青いエフェクトがちかちかと舞ったりしている。


(; ^ω^)「おぉ、始まってしまったお」

( 'A`)「なんだよー。 なんかノリ気じゃないみたいじゃないか」

(; ^ω^)「い、いや……だからテストb」

( 'A`)「あれ…… ブーンってこのゲームやったことあったっけ?」

( ^ω^)「人の話聞けお。 ………お?」


画面を見ると二人の男が剣を持っていた
2Dアクション風のゲームらしいが僕にはこのゲームやった記憶は無い


(;^ω^)「初見だお。 やったことないお」

( 'A`)「そうだよな! 操作とか簡単だから自分で覚えれww」

(;^ω^)「そりゃないおwwwww」




( 'A`)「ブーンは初めてだし、 ……そうだな、このステージで大丈夫か!」

( ^ω^)「最初なんだから簡単なステージ頼むお?」

( 'A`)「あいあい、多分大丈夫だから」


言うや否やドクオは手慣れた動作でステージや難易度を決定していく。
やがて設定が完了すると同時に画面が暗転する。 だが、少し待つと寂れた町をバックにして銃と大きな剣を持った二人の男が現れる。
どうやらそれがゲームの開始の合図らしく、開始とともに敵が画面端からわらわらと湧いてきた。


( 'A`)「ホラ、敵出てきたぞwwwBボタンだ、Bボタンww早く攻撃しとけwww」

( ^ω^)「うはwwwゾンビとかきめぇwww ぶった切ってやんよww」

( '∀`)「そうそうその調子…っておい、ブーンww 食われてるぞww」

( ^ω^)「ゾンビやめろwwwwStop itwwwwドクオ援護たのむおw」

(*'A`)「りょーかいww」


画面端にいたドクオが操るキャラクターが、ゾンビに集られている僕のキャラへと向う。









( ^ω^)「……いきなりライフ減ってしまったお」

( 'A`)「へったくそがwwwwwww」

(;^ω^)「無茶言うなお」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーンたらヘタクソねー」

川 ゚ -゚)「まったくだ」

( ^ω^)「そんな事言ったってこれ結構難しいお? だったらツンとクーもやってみるといいお!」

ξ゚⊿゚)ξ「遠慮しとくわよ」

川 ゚ -゚)「ああ、私もツンと同意見だ」

( ^ω^)「反応薄いお」

( 'A`)「だぁー!もうブーンッ、よそ見してんじゃねーよッ! またお前のキャラにゾンビ湧いてるぞっ」

(;^ω^)「ちょwww mjdwwwwごめんおwww」

(* ^ω^)「フッ、フヒッ!ww おれTUEEEEEEEEEEwwww」

( '∀`)「きっめぇえぇww」

川 ゚ -゚)「……はぁ」

僕たちはこんな調子で日暮れまでそのゲームをしていた
明日がテストだという事も忘れて。






――――――― 


( ^ω^)「お? ここはどこだお?」


見渡すと郊外の奥の奥の奥の奥にありそうな山の中
辺りは無造作に草木が生い茂っていて時折小鳥のさえずりも聞こえている
そんな場所に僕はいた。


*「おいブーンッ!」


後方からの自分の事を呼ぶ声。 
僕は反射的に振り返った。

……そこにいたのはドクオだ




( ^ω^)「ど、ドクオ」

( 'A`)「おいブーンどうしたんだ? 敵の大親分の巣を目の前にして怖気づいちまったのか?」

(;^ω^)「敵の大親分って……? というかここはどこだお」

( 'A`)「ブーン、ひょっとしてお前まだ寝ぼけてんだろ。 仕方ないな……、昨日あれだけやっちまって疲労も感じないってのがおかしいもんなー」

( ^ω^)「…おぉ?」

( 'A`)「ちょwwお前ホントどうしたwwww 昨日は二人で隣町に牛耳ってた化物を討伐しに行っただろうがwww」


昨日……

そうだ、昨日!
あの後僕たちは大量の報酬金を貰った後、そこの洞窟の中にいるだろう化物の大親分を倒しに町を離れたんだ。
それで日も暮れてきたからこうやってテントを張って――



( ^ω^)「おー! そうだったお!」

( 'A`)「そうだったって、おまえまた昨日酒でも飲んでたのか?wwwwww」

( ^ω^)「そうかもしれないおっ! フヒヒw」

( 'A`)「お前なぁ、酒はここの奴ら全員倒してからの方が美味いの飲めるのに。 馬鹿だなぁww」

(;^ω^)「サーセンwwwwww」


他愛のない話をしながらも着々と準備をしていく僕とドクオ。
そう。 今から大物の討伐だ。
町の人は僕たちを期待している。

それを裏切らないような成果を今から僕たちは挙げようとしていたんだった。




( ^ω^)「こんなもんかお」

( 'A`)「こんなもんだな」


道具、少量の食糧、応急処置用の薬。
僕とドクオはそれらを鞄の中に一品一品確かめながら詰めていく。
そして今まで長々と漬かってきた剣を腰に差して準備完了。


( 'A`)「ブーン、これが終わったら次の街で肉食うぞ。 肉」

( ^ω^)「おおっw 次はドクオの奢りの番だお!」

( 'A`)「はははっ、…了解ッ!」


ドクオは僕の方を見ないでそう言いながら、目の前の洞窟の入り口を突き進む。
僕は何も言わないでドクオの後を続いた。






――――――――…………







( ^ω^)「さっそくお出ましだお」

( 'A`)「そうみたいだな」


洞窟の中を進んでいって早10分。
鼻を突き刺すような異臭が辺りに漂い始めていた。


( 'A`)「相変わらずこの臭いは慣れないよなァ……」

( ^ω^)「それは僕も一緒だお」


辺りは暗いが、それだけではない。
暗闇に浮かぶ何十という程のギラギラと光った眼光。
奴らは荒い息遣いとともに口から唾液を垂らして僕たちの事をジッと見つめていた


( ^ω^)「じゃあ早速一暴れと行きますかお」

( 'A`)「おいおい、あんま突っ切るなよ?ww」

(;^ω^)「把握したお」


それを合図に僕たちは奴らのいる元へと足を急がせた。



( ^ω^)「おおおおぉおぉーッ!」


抜刀。そして掛け声とともに振り下ろされる僕の刃。
切っ先を避けようともせずに僕にへとにじり寄る化物はあえなく頭から真っ二つとなる。
そして浴びるどす黒い赤色の返り血。


( ^ω^)「くっさいお」


その不快感と同時に真一文字に剣を自棄になって振る。
重心を右へ傾かせながら振り返ると頭と体が離れている化物が視界の中に入った。
胴体だけとなった化物は僕の前でビクビクと汚らしく少し痙攣した後、ドシャリという音と共にそのまま地面に崩れ、落下する。




振り返りつつ僕はグチグチと肉が切り裂かれる音が聞こえる方にへと顔を向ける。


( ^ω^)「ドクオー!そっちは大丈夫かおー!?」


暗闇の中なので自分の腰元に付けている微かな明かりでしか周りを確認できないので、こちらからドクオの居場所は聴覚でしか確認できない。
静寂。黒の中の黒のような闇。ドクオの姿は全く見えず返答もない。

( ^ω^)「……………」

(;^ω^)「……ドクオ? 大丈夫かおー!?」



すると一旦おいて返事が前方から聞こえてきた。


( 'A`)「いつも通りだぜェ!」

( ^ω^)「おっおっ!無事だったかおっ!」

( 'A`)「何言ってんだよブーン! いつもの俺たちならこの程度の化物ぐらい楽勝だろうが!」

( ^ω^)「そっ、そうだおっ!この位の化物なんてブーン達にかかれば……」

(;'A`)「……ってオイ、ブーン右ィッ!」

(; ^ω^)「お? おおぉぉお!?」

*「ガァァアアァァァァァーッ!」


右半身を掴まれる鋭い感触。
振り向くと化物が大口を開けて今にも喉元を食い破ろうとしている。




(; ^ω^)「おぉおッ! ちょ、やめっ!」


その瞬間、なにか鈍く光るモノが僕の横顔を掠め―――


( ^ω^)「おぉ?」


トンッ


――少し軽い音を立てながら怪物の眉間に深く突き刺さった。

見るとそれは刃渡り15cm程のナイフ。
刺さった先の眉間の穴から血飛沫をあげて喚く化け物に僕は躊躇なく剣を振う。
そしてそのナイフの飛んできた方向。 ドクオの方へと今度は周りに化物がいないかよく確認してから向き直る。


( ;^ω^)「あ、ありがとだお…、本当に助かった…お……」

( '∀`)「ハハンw 礼ならこの後の酒場で聞くぜー?」

( ^ω^)「……肉、だったっかお……?」

( 'A`)「良く覚えてるじゃないか」


ハハっと笑うドクオ。 そして冷汗が今だ頬を流れる僕。
高鳴る心臓を抑えながらも僕は次の目標に向かって全速力で走り、右手に握っている剣を大きく突き刺した。


―――――――


( 'A`)「うん。 周辺の連中は全部やっつけたかな」

( ^ω^)「だお。 数多くて疲れたおー」


足もとに無数に転がる化物の死骸。
その化物らは半身が無かったり、頭が割られてたり等とひどくバリエーション豊かだ。 僕はそれらを直視しないようにぐるりと周囲を見渡す。
独特の腐った肉の匂いと同じ程の鉄の匂いでこの辺りはいっぱいだ。


( 'A`)「この様子じゃあ、雑魚は大体やっつけちまっただろ」

( ^ω^)「おぉ。 でもまだ大物は出てきてないお?」

( 'A`)「……そーだな。 まあ、この奥にきっと居るだろ。 とにかく、ちょいと休ましてくれや」

( ^ω^)「おkおk! 僕も喉渇いたおwww」


鞄から容器を取り出してそれに水を注いで一気に飲み干す。
火照った体が少しずつ冷やされていく感覚に僕は心地よさを覚える。


( ^ω^)「ふぃー」

( ^ω^)「…………」


一息着いた後ドクオの方を見ると汗と血でぐちゃぐちゃになった顔をタオルで拭いていた。
思い出すようにして僕も鞄から使い古したタオルを足の小物入れから取り出す。



あれから少し休んだ後、僕たちは歩いた。
迷うこともない一本道の洞窟の続く先へとただ淡々と道なりに歩いて行く。


( 'A`)「奥に進むにつれてどんどん匂いが酷くなるな」

( ^ω^)「おぉ、鼻が曲がりそうだお……」


奥に行くにつれて強くなっていく悪臭と湿気。
それらを我慢しながらも僕たちは淡々と道なりにそって奥へと進んでいった。



( ^ω^)( 'A`)「あ」


僕たちは同時に言葉にした。
おそらくこの先がこの洞窟の最深部。
故に今まで出てこなかったというのならここに目指すべき大物がいるのだろう。

そう確信を持てたのは僕たちの目の前には頑丈そうな鉄でできた大きな扉が立っていたからだった。


ドクオが扉に手をかけてこちらを振り返る。


( 'A`)「この扉の先か、それともとっくに逃げ出してるか賭けてみるか?」

( ^ω^)「賭け事は好きじゃないお」

( 'A`)「なんでィ……、つまんねぇなーw」


そう言いながらドクオは勢いよく扉を開け、奥にへと駆け込んだ




刹那、ドクオの動きが止まる。


( 'A`)「…………あ。」

( ^ω^)「…? ドクオ? どうしたんだお?」


おかしい。何かが様子がおかしい。
そう思った途端、ドクオの体が一度大きく跳ねる。


( 'A`)「………ブ……駄目だ……こっちにく………」

( ^ω^)「ど、ドクオ…? 一体どうしたんだお……」

( 'A`)「ばっ、馬鹿が……だか…ら……くんな……!!」

( ^ω^)「ドクオッ!?」


耐え切れず僕はドクオの傍にへと駆け寄った。
そして驚愕する。

扉の先の奥の闇。
明かりで照らされていても僕の肉眼では何があるのか認識できないほどの暗闇。
そこから粘液を帯びた鋭い触手がドクオの胸と腰、そして足めがけて貫かれていたのだ。
ドクオの衣服には血が滲んでいてそれがどんどんと広がっていく。

やがてそれは雫になって地面に落ちた。


( 'A`)「に、逃………げろ………」

(; ^ω^)「そ、そんな…? ど、ドクオ? ……大丈夫かおッ!?」

( 'A`)「大丈夫に……げほ…見えっかよ……ハァ…」


口から一線を描いて血が流れ落ちる。


(; ^ω^)「ドクオ!? ドッ、ドクオッ!?」

( 'A`)「…だから、ブーン……早く逃げ――――」


ドシュ

さらにもう一本の触手がドクオの顔面を貫くのはすぐだった。





( ^ω^)「う、ぁあ……」


ドクオの体から抜かれる4本の触手。
弧を描いて触手は波打ち、部屋の隅の闇へと帰っていく。
そして他の触手が伸びてきてドクオをゴミの様に部屋の入り口まで放り投げた。


( ^ω^)「……ひっ」


崩れ落ちるドクオの体。
頭に空いた穴からはぐずぐずした赤いものがいっぱい詰まっているのが見える。
体の傷穴からはピンク色をした何かが真っ赤な血と共にドロリと流れ落ちていた。


( ^ω^)「……………ドクオ」


ドクオが死んだ。
呆気ない。あまりにも呆気なさすぎる。

今まで辛い事、楽しい事を共感してきて今日まで一緒に笑い合っていたドクオ。
それが今、僕の足元で肉塊と化している。

様々な感情が僕の中を渦巻く。
僕の感情は渦巻いて一つの結論に辿り着いた。
それはあの触手が潜む闇よりドス暗い…。


( ^ω^)「う、…こ………」


…ドクオは僕に『逃げろ』と言った。


( ^ω^)「殺して…やる……」


そう言って僕の目の前で死んだ。


( ^ω^)「こ、…殺してやる」


彼は僕の足元でゴミ同様にぐちゃぐちゃになっている。


( ^ω^)「殺してやる」


ドクオがこの先の奴に殺されたんだ。
……復讐だ。やってやる。



殺してやる。殺してやる。

殺してやる。殺してやる。殺してやる。

殺してやる。

殺してやる。殺してやる。

殺してやる。殺してやる。

殺してやる。

殺してやる。殺してやる。殺してやる。


( ^ω^)「……ぶっ殺してやるッ!」


僕の足はどんどんと前の方へと突き進んでいる。
その足取りは最初は遅く、だがじわじわと確実に加速している。


( ^ω^)「…殺してやるッ!」


歩幅とスピードはもはや先程のものとは程遠い。
『歩き』から、『走り』へ。


( ^ω^)「うぅ…、おおぉぉおおぉおおおおおおぉぉおおおおーッ!」


剣を右手にいざ斬りかからんと振り上げながら僕は走り始めた。




ドン

( ^ω^)「お………?」


その部屋に全速力で走って部屋の中心部にへと来た時だった。
僕は体に妙な違和感を覚えた。

…熱い。もの凄く体が熱い。

ドン

( ^ω^)「ゴボッ…ゲホっ……ぉお?」

駄目だ、どんどん体に力が入らなくなっていく。
なんだ? どうしたんだ、僕の体。


( ^ω^)「…ゲッ、ゲホッ…! ガァッ…」


喉を込み上げてくる鉄の匂いがする暖かい何か。 僕は不快感と共にそれを吐いた。


( ^ω^)「ゲッ、ゲホォッ……」


足腰に上手く力が入らない。 立とうとしてても……駄目だ。倒れる。


ドサッ

荒い呼吸。 そして視界にはゆらゆらと蠢く例の触手達。
しかし目の前にそれらが映っているのもつかの間、どんどん視界がぼやけていく。


( ^ω^)「ゼェ…、ゲホッゲホ…。…ヒュー……」


貧血の時みたいに視界が段々と狭くなる。 段々とゆっくり黒くなっていく。
その暗闇は僕を包みこみながらどんどん大きくなり…僕を包んだ。
なんだか少し心地いい。 そして胸の部分が熱い。


( ^ω^)「…ガッ、ゲホッ…ハッ……」


声も出ない。うめき声一つでない。

痛い? いや、何も感じない。

何も感じない。

何も感じない。



ドクオ…。
ドクオ。

ド、ドク…



ぼやける視界の中で蠢く触手が鎌首を重たく上げる統一の動きを見せた後、そこで僕の視界は途切れる。
そして何かが僕の体を一斉に貫いた。

体の一部が熱い。 

そんな感覚を最後に僕の意識は途切れた。














バシャン


( ^ω^)「おっ…?」


顔を濡らす暖かい感触。
そして僕の体を触る誰かの肌。
誰かが呼ぶ声で僕の意識が確実に覚醒していく。


ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、ブーン?」

( ^ω^)「つ、ツン…っ!?」

ξ゚⊿゚)ξ「やっぱりこんな事、するべきじゃないわよね……」


僕の居る場所…、ここは僕の家の風呂場だ。
温泉や旅館ではないので、決して広い場所ではない我が家の風呂場。
それでも毎日の疲れを癒してくれる僕にとって嗜好の場所。

そこに目の前には縦巻きロールがよく似合った幼馴染の女の子、ツンがいた。


川 ゚ -゚)「…仕様がないだろ。約束は約束なんだしな」

( ^ω^)「…クーも?」


ツンの直ぐ隣の湯気が立ち上る浴槽の中で、クーが少し嫌そうに呟く。
言い終わった後クーは足を自分の胴のあたりに持ってきてそのまま体育座りの状態になった。


ξ゚⊿゚)ξ「それでもやっぱり……ねぇ」

( ^ω^)「………。」

川 ゚ -゚)「最初に言い出したのはツンだったはずだぞ? いまさら何を嫌がるんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「だって異性にこんな姿まじまじと見られちゃうなんて……、それに相手がドクオだなんてさぁ……」

川 ゚ -゚)「それをツンが嫌がったからブーンも入れたんじゃないか」

ξ゚⊿゚)ξ「確かにそうだけど……」

ξ゚⊿゚)ξ「でっ、できればこうゆうのはブーンと二人きりとかで……ゴニョゴニョ」

川 ゚ -゚)「何だって…?」

ξ゚⊿゚)ξ「……な、ななななんでも無いわよッ!」

( ^ω^)「……」

ξ゚⊿゚)ξ「って、ブーン聞いてるの? ずーっとボケっとしてるけど、のぼせちゃった?」 

( ^ω^)「………え、あ、…はい!? 聞いてますおッ?」


ツンの僕を呼ぶ声で思わずハッとした。
そんな僕に構わずツンは続ける。


ξ゚⊿゚)ξ「さっきから言ってるけど、早い所ドクオに言い聞かせてやってよっ…! 『やっぱり止めようよ』ってさぁ」

( ^ω^)「あー、はいッ……」


妙な力がこもった返事をする僕。
それを見てクスクスとクーが笑った。


川 ゚ -゚)「相変わらずブーンはボーっとしてるな…。恋人の言ってる事ぐらい聞いてあげろよ?」

ξ゚⊿゚)ξ「なッ、ちょっとクーっ!? 別にブーンとなんか恋人でもなんでも―――……」


( ^ω^)「…………」


平然と話す彼女たちの口に出す言葉は僕には届いていない。届くわけなんて無い。
それは何故か。
……何故だろう。

今もなにか口論をしている彼女たち。
その二人に共通して言える事があったのだ。


( ^ω^)「………ッ!!!」


薄い胸、そして小振りの尻をかけ持った、女としての発育が未熟なその体の、ツン。
同い年のツンとは対照的に整ったスタイルを持ち、浴槽の中に座った事でそのたわわな胸がより強調されつつある、クー。
彼女たちは局部などを隠すのに、必要最低限の面積を持った白いビキニをその身体に着用していた。
かなり際どい姿をした女が僕の家の少し狭い風呂場にっ……、いる。

そのシュチュエーションは、性欲溢れる若い僕にはあまりにも刺激の強すぎてッ…!


ξ゚⊿゚)ξ「ブーン? …ねえ、ちょっとブーンったら! ホントに聞いてるの…?」

( ^ω^)「きっ、聞いてたおっ! ドクオに文句言えば良いんでしたかおッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「そうだけど…、ブーンなにいきなり大声出してるの。 それに何で前屈みに…?」

( ^ω^)「きっ、気にしないで欲しいおッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「気にしないでって…。 どうしたのブーン、お腹でも痛いの…?」


不安げな顔をこちらに向けるツン。
でもそれじゃあ、今の僕には返って逆効果だ。


( ^ω^)「つ、つつツンッ!? 僕は大丈夫だからッ…!?」

ξ゚⊿゚)ξ「だって、………クーはどう思う?」

川 ゚ -゚)「察しろツン。 気にしないでおけ」

ξ゚⊿゚)ξ「えぇ……?」

( ^ω^)「おっおっ! …じゃ、じゃあドクオの所に行ってくるおっ!」


羞恥心で赤くなった顔と、下半身の大きくなった息子さんを見せないよう風呂場の出入り口となるドアに僕は手を掛けた。



丁度ドアノブを右に捻ったその時だった。


( 'A`)「よお、ブーンッ! 楽しんでるか!?」

( ^ω^)「へぶっ」


勢いよく開いたドアが僕の顔面を直撃した。
独特の鼻の奥がつーんとする感覚が僕を襲い、さらに軽い脳震盪さえ起こす。
湯気で揺らぐ視界が僕を黄泉の国に誘う様にさえ思えた。
…いや、勿論こんなことで逝っちゃうなんてまずないんだけど……


( 'A`)「ちょ、ブーンっ! 大丈夫かよっwwwwwwww」

( ^ω^)「…………な、何とか平気だお……」


へらへらと笑って僕の顔を覗き込むのは、僕をこうした張本人のドクオだ。
痛む顔面を両手で抱えるように押さえると今度は徐々に涙が出てきた。


( 'A`)「まぁ、今回は俺の手柄だしなっ! そんくらいの怪我は大目に見てくれよっ!」

ξ゚⊿゚)ξ「ちょっとドクオッ? 少しはブーンの心配しなさいよッ! …ブーン、大丈夫? い、生きてるよね?」

( ^ω^)「生きてるおー… し、心配しないで…くれお……」

川 ゚ -゚)「おいドクオ、お前ちょっとはっちゃけ過ぎだぞ?」

( 'A`)「おおぅっ! クーちゃぁぁん可愛い水着着てるねぇぇええwwwww約束ちゃんと守ってくれたんだねぇぇwwww」

川 ゚ -゚)「聞いてないなコイツ」


手柄、風呂、ビキニ。 そして僕とドクオとツンとクー。
…ああ、そうだ。
今回の数学のテストでこの4人の中で一番良い点をとった人が残りの3人に命令できるんだっけ……


本来数学のテストなら高成績を残すのはクー、もしくはその次にツンだったはずだろう。
だけど、…そうだった。 ドクオ夜中までずっと勉強してたものなぁ。
いつもの様に毎晩朝までやっていたネトゲでさえもテスト一か月前には一切ログインしなくなって、僕としては少し寂しい思いもしたものだ。
テスト当日の目元のくまが異様に目立つ殺気立ったドクオの鋭い眼光は今でも忘れられないくらいだ。

テストの結果は…そう、この状況を見て分かるようにドクオが勝利した。
普段は赤点、それか赤点ぎりぎりの点数が記述された解答用紙を笑いながら僕に見せてきたドクオは今回だけは違っていた。
自信満々の表情で減点が一切ないその解答用紙を僕らにそのテストを見せつけながら、


( 'A`)「言葉が人を動かすってのはこういう状況を言うんだろう」


と、どこか遠くを見つめながら呟いていた。
エロパワー、恐るべしである。



さて話は戻る。


( 'A`)「さーって、今宵は自由への解放という名の新天地へと向かおうじゃあないかッ!この日の為に俺は努力に努力を重ねたッ! そう、それはまさに険しい棘の道ッ! 」

( ^ω^)「いててててててて…」

川 ゚ -゚)「鼻のてっぺん、赤くなってるぞ?」

( 'A`)「いくる日も勉強勉強勉強ッ! 俺は発狂してしまってもおかしくなかった状況だったろうッ!それに加え普段行っている己が欲求を最低限にまでに俺は抑えたのだァッ!」

( ^ω^)「おっ? 鼻の奥から何か込み上げてきてるお……」

( 'A`)「その中で一番つらかったのはオナ禁! 溜まりに溜まって早一か月ッ!分かる、分かるぞォ…、自分の中でも何か濃厚な物がたっぷりと溜まっているのが実感できるッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「きゃぁっ! ちょっとブーン鼻血でてるわよ鼻血! クー、ちょっと一回お風呂場から出てティッシュ持ってきてッ!」

川 ゚ -゚)「りょ、了解」

( 'A`)「この狂おしい程の己の一部の欲求は凄まじい物だったッ! 朝起きると白濁の液が無意識にも吐き出されているのを見て俺は本当に嫌気が……ってクー、待たれィッ!」


独裁者の様な演説を止めてドクオは風呂場から出ようとしているクーの肩を掴んだ。


川 ゚ -゚)「なっ……」

( 'A`)「……貴様、我が夢を目と鼻の先にしてこの場から立ち去ろうと言うのか……?」

川 ゚ -゚)「いや、違うぞ。 目の前の鼻の穴から流血している友人が見えてないのかお前は。 私はティッシュを持ってくるだけだ」

( 'A`)「否、断じて否ァッ! お前達全員、今日はこの俺の王政にでも従っていればいい…! ブーンの鼻血なんぞ些細な問題でしかないのだッ!」

( ^ω^)(こいつ………)


クーは一度ドクオを横目で見た後、僕の方へ振り返る。


川 ゚ -゚)「だ、そうだ。 約束は約束だからな…?」

( ^ω^)「順応性高すぎるお」

( 'A`)「んじゃ早速始めるかー」

ξ゚⊿゚)ξ「始めるーって言ったって…、私達この水着になってブーンのお風呂場で待ってろ、としか聞いてないわよ?」

( 'A`)「まーねwww 最初から本筋言っちゃあつまんねーだろ?www」

川 ゚ -゚)「『なんでも言う事を聞く』というルールだったが流石に局部を晒せとか、そういう類は受け付けないぞ?」

( 'A`)「分かってるってwwww」

( ^ω^)「……僕はこのまま放置かお」

( 'A`)「おお、ブーン。 でもさ、たまには俺のわがままも聞いてくれよ。 この日の為に俺頑張ったんだよ? 逆に俺の事褒めてよ。 ねぇ」

( ^ω^)「はいはい、ドクオはよく頑張りましたねー…………それじゃ、自分でテッシュ取ってくるお。 あー、それとツンにクー?」

ξ゚⊿゚)ξ「なぁに?」

川 ゚ -゚)「ん」


二人は僕の言葉に気付き振り向く。


( ^ω^)「御愁傷様、それと頑張ってくれお……」


そう言いながら僕は風呂場のドアをゆっくりと閉めた。

洗濯機の上に無造作に置いてあった厚手のタオルを両手で持ち、頭をゴシゴシと拭いていく。
そして無意識にでる深いため息。

禁欲に禁欲を重ねた今の状態のドクオが何もしない訳がない。
長年の付き合いで僕には確かな確信があった。
例えるのなら空腹な虎と子兎を一緒の牢に閉じ込める様なものだ。
そうした場合結果はどうなるか? ……言わなくても解るだろう。


( ^ω^)「っと……早く鼻にティッシュでも詰めないとだお」


タオルを丸めて洗濯機に投げ込んで、雫になって鼻元を伝うもどかしい血を右腕で拭う。
僕が脱衣所を出る時には風呂場の方から男の高笑いと二人の女の悲鳴が聞こえてきた。


――――――――…………


( ^ω^)「こんなもんかお」


リビングに一度テッシュを取るために戻り、それを丸めて両方の鼻穴にぎゅうぎゅうと詰めた僕は汚れた手を洗う為に再び脱衣所の中にある洗面器の所へやってきていた。
風呂場からは相も変わらず奇声と悲鳴でお祭騒ぎ。


( ^ω^)「おー……」


鼻血がでたから流石に風呂には入れないがやっぱり覗いてみたい気もする。
ドクオがツン達になにをしているか、ではない。
今の僕の好奇心は確実に『ドクオの要望で随分と過激になったツン達の姿』へと向けられている。


( ^ω^)「…って、元々4人で風呂入るってドクオからの命令なのに僕はなにを躊躇っているんだお……」



一人で突っ込みを入れながら僕はドアを開けた。



( 'A`)「ふひッ、ふひひひひひひィッ! ぶひィーッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン、何やってたの! 何度も呼んだのにー!」

川 ゚ -゚)「おいドクオ、…早くその粗末なモノをしまえ」

( ^ω^)「………ッ!?」


僕は思わず言葉を失った。
そして次に目を疑った。疑わずにはいられなかった。


ツンは涙目で僕を呼び。
クーは至って冷静で。
ドクオは自らのいきり立つ肉棒(こんがり皮つきソーセージ)を扱きあげている。


そして彼女ら二人に言えたことは……、先程まで付けていた上半身に付けていたはずのビキニが何故か無いのだ。
僕の視線に気づいた二人はのぼせて紅潮した顔をさらに紅くさせて、その細い腕で胸元を素早く隠した。


ξ゚⊿゚)ξ「もうっ、ブーン! 私たちの事は良いから早くドクオを止めてよっ…!」

( ^ω^)「ごっ、ごめんお!」


目のやり場に困った僕は取り合えずドクオの方へ視線を移す。
ああ、ビキニは頭に巻いてたのですね。


( ^ω^)「も、ものの数分で一体なにが……」



( ^ω^)「あの…ドクオ? 強制公開オナニーは人間としてどうかと思うお」

( 'A`)「ンッギモッヂィィイイイイイィィン!! アフンアフン」


目の前の古くからの友人は今や本能の塊と化していて僕の言葉なんて馬の耳に念仏だ。
竿を扱く度にぐちゅぐちゅと風呂場に木霊す卑猥な音。
ドクオの顔は鼻水、涙、汗等のあらゆる体液でぬらぬらと光っていて僕はおもわず恐怖の感情を覚えた。


ξ゚⊿゚)ξ「な、なんかどんどん速くなってるけど……」

川 ゚ -゚)「……………」

( 'A`)「ツンガミテルクーガミテルゥゥゥゥウウゥゥウアアアァァァァアアアッ、 らめぇえええぇぇえええええー…!」


ツンの言う通りに右手のストロークはどんどん速くなりドクオは小刻みに上半身を縦に揺らす。
まるでそれは興奮状態のインコのの様だ。
まずい。 まさか皆の前でフィニッシュを決めるつもりか。


( ^ω^)「ドクオ? 流石にそれはヤバいお。 そして早過ぎるお!」


( 'A`)「オチンチンバカニナッチャウ-!!! オチンチンキモチイイノオオオオオオ!」

( ^ω^)「に、人間としての…、一線を超えてしまう気かお……?」

( 'A`)「ウヒッ ヒヒヒヒッ」


向けられたのは満面の笑み。
駄目だこいつ…、早く何とかしないと……。
それでも僕は本能的に悟る。『僕にこいつは止められない』と。


川 ゚ -゚)「…お、おい、男のお前が弱腰でどうするんだ。」

( ^ω^)「そんな事言ったって…、ねぇ?」

ξ゚⊿゚)ξ「お、男の子ってあんなに強く…その、するんだ…」

( ^ω^)「ツン、変な感違いはしないでくれお。あれはもう異常だお。 それに見とれてる場合じゃないお」

川 ゚ -゚)「見てばっかしなのはブーンも同じだろうが」

( ^ω^)「だって…………これは……」

川 ゚ -゚)「ん? どうした」

( ^ω^)「これは…………………wwもうwwwwwwwもう駄目だろwwwwwwww」


僕は笑った。
もはやこの状況は笑うしかない。
僕がいて、幼馴染の女の子のツンがいて、その友達のクーがいる。
そして一人、激しい自慰行為に没頭する親友のドクオ。
これは、ただ己の性欲を満たすだけのオナニーなんかじゃあない。言うならばゴージャスオナニーか。
異常過ぎるこの状況下において僕は腹を抱えて笑った。
いや違う。 なんだよこの状況。
ここまで素っ頓狂な状況が今までの人生上あっただろうか?
……否、まず無かっただろう。
つーか、本当になんなんだこの流れ。
もう駄目だ。これは笑うしかないだろ。


( ^ω^)「wwwドwwクwwwwwwオwwwwwwマジ冗談きついおwwwwwwwwwwwキモ杉乙wwwwww」

ξ゚⊿゚)ξ「ぶ、ブーンッ!?」

( 'A`)「ほうっ、ほうっ!」


僕には何故か今のドクオが輝いて見えた。
これも彼が彼なりに選択した生き方なんだろうか。
それでも僕が知る限りここまで輝いたドクオを見るのは初めての事だった。
ネガティブの塊のようなドクオが人間を辞めることで、ここまで光って見えるのか。
僕は歴史的な瞬間を目の当たりにしたような感覚に陥ってく。
常識? そんな物は無い。 少なくとも世間一般論は、今の僕の風呂場内では無に等しい。
そう、……僕らの前で自慰行為を続けるこの男は、真白なキャンバスに豪快な筆使いで絵を描く画家の様な光に満ちていた。


( ^ω^)「きめぇwwwwwwwまじこいつきめぇwwwwww最高にきめぇwwwwwwww盛ったサルかwwwwwwwうぇwwwww」


僕がそう口走ったその瞬間ドクオの表情が一瞬強張る。
そして痙攣。 尚も擦り続けるその手を離さず、陸地に挙げられた魚の様にびくびくと体を震わす。


( 'A`)「んっ……らめっ、い、イク、イっちゃうゥ……! 精液っ! ざ、ザー汁出ちゃうっ! びゅくびゅくってェ……!」


不審者の様にそんな事をぶつぶつと呟きながら俯いていた顔をゆっくりと上げる。
その顔の先にいるのは…ツンとクー。
そして彼女らを見るドクオの眼は虎か豹か…、まさしくハンターそのもの。


ξ゚⊿゚)ξ「え…、なに?」


拍子抜けな声を出すツン。しかし彼女は知らなかったのだ。
『今現在、自分が目の前の獣の標的の一人として捉えられている事』を……


( 'A`)「ふぁっ…んっ、あふ……ひぎっ……い、イク…イクイクイクイクイクイクイク………」


ドクオは何か呟きながらゆっくりと両膝を地へと下ろしていく。
そして完全に膝を下ろし終わった後、ドクオは深く大きく深呼吸をした。勿論、己の一物を扱きながら。

そして僕はこれから起こる事を、予想にもしなかった。



( 'A`)「ふぁぁぁぁああっ、イッくゥゥゥゥゥウウウウッ!」


飛んだ。 ドクオが飛んだのだ。
その時のドクオの姿はどこまでも美しかった。それは例えるのなら孔雀や白鳥。
ピストン運動を続ける右腕はもはや速過ぎて残像程度しか肉眼で確認できなくなっていた。


ξ゚⊿゚)ξ「えぇっ? きゃぁあああぁっ!」

川 ゚ -゚)「…………なッ!?」

( ^ω^)「ちょwwwwwwwwwねーよwwwwwwwww」


一拍送れる驚きの声。
だがもうドクオの射程範囲の中には彼女たちが入っている。
そして風呂場の天井すれすれまで飛びあがった彼はそのまま急降下。その軌道の先にはツンとクー。


( 'A`)「ぼきゅの熱い気持ち受け止めてェェェェェェエッ!」


ドクオの咆哮。
向かう先は女子二人。
狙いは確実。


……のはずだった。


川 ゚ -゚)「ツン! どいてろッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「きゃぁっ」


ツンを後ろの方へと押し倒し前に出て身構えるクー。
尚も迫りくるドクオ。
大爆笑の僕。
ドクオと彼女までの距離はもう手を伸ばせば互いが触れ合える様な距離まで接近していた。


光の速さで己の肉棒を扱きあげつつ急降下するドクオは―――――………。


( 'A`)「はぐぅ………ッ!」


呻いた。
そしてピタリとクーの目の前でその勢いのある動きが止まった。


( ^ω^)「うぇ?wwww」


一瞬何が起こったか分からなかった僕だが、すぐに現状を把握する。

手を伸ばせばお互いが触れ合えるような距離。 そう、クーはそれを逆手に取ったのだ。
一直線にしか向かってこないドクオ目掛けて鋭い蹴りを食らわす。 その足がドクオの鳩尾に深くめり込んだ。
目を見開いて言葉にならない嗚咽を漏らすドクオだったが、クーはさらに追撃を仕掛ける。
苦痛と快感に歪むその顔を左手で鷲掴み、……床に力強く叩きつけた。


( 'A`)「げぶぅッ…!」

川 ゚ -゚)「気持ちは分からんでもないが、流石に今のお前はハッスルしすぎだ」


天を指すドクオの肉棒は……今のクーの迎撃により限界に達したのだろう、びくびくと先程以上に激しく蠢いた。
腰をがくがくと浮かせ、白目を向き、舌を口からはみ出させながら喘いでいる人物は……これからも友人と呼べるのだろうか。
むしろ人間として認められるのだろうか。


( ^ω^)(いや、…もう人間として終わってるだろ…JK)


( 'A`)「ぅぅあああぁぁはぁあぁぁあああああああんっ」


そう思った矢先、ドクオの奇声と共に彼の肉棒の先端部分がひと際大きくなるのが僕には見えた。
自分の体に与えられる他者からの刺激ならドクオにとって、どのような形でもよかったらしい。
取り合えずドクオがドMという事が判明したが、今はそれを問題視している場合なんかじゃあない。
この後にはどうなる? 男の僕にはよく分かった。


ξ゚⊿゚)ξ「ブーン!? え、…きゃあっ!」

( ^ω^)「ツン! 見ちゃ駄目だおッ…!」


これからドクオの身に起こること。 つまり『フィニッシュ』だ。
こんなグロテスクな物を、汚れを知らない純情な幼馴染の女の子に見せられるなんて絶対できない。
僕は気付いた時にはツンの顔を自分の胸板に押し付けていた。


( ^ω^)「これから……」

ξ゚⊿゚)ξ「……え?」

( ^ω^)「………これからなにが起きても絶対『あれ』を見ちゃ駄目だおッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……。 うん、分かった!」


僕の腕の中でこくんとツンの顔が縦に揺れる。
そしてツンは僕の腰回りに両腕を伸ばして僕を抱きしめる。


川 ゚ -゚)「ふん…。仲の良いことだな」


クーが皮肉に呟いた時だった。 
ついにそれは始まったのだ。


( 'A`)「らっ、らめなのぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉおおー!」


びゅるるぅ! どびゅるるるううう! びゅくびゅくぅぅぅっ!!!



ξ゚⊿゚)ξ「ひぅっ、…えっ、ブーン………今の音は!?」

( ^ω^)「……………」


ドクオの断末魔と同じタイミングで竿の先端から勢いよく白濁色の液が噴出された。
決壊したダムの様なそれは、止まる事を知らずに次々にどんどんと吐き出される。


びゅくくくぅ!びゅびゅびゅびゅうううう!

( 'A`)「あひっ、んんー! あふぅっ…!」


( ^ω^)「こ、これは……」

川 ゚ -゚)「凄い……臭いだな……」

( ^ω^)「おお」

ξ゚⊿゚)ξ「えぇっ…?」


そうだ。ツンにこんなものは見せられない。僕の判断は間違っていなかったのだ。
目の前のこの男……いや、この『獣』は濃厚な白濁液を何の躊躇いもなく噴射している。
これをツン見せる訳にはいかない。


( 'A`)「ぶひゃぁ―――――――ッ!」

びゅるるるるるうう!


( ^ω^)「ツンっ! 両目を瞑るついでに耳も塞いでてくれおッ!」

ξ゚⊿゚)ξ「だって、ねぇ! ドクオはどうなっちゃてるのッ? さっきからドクオの苦しそうな声しか……聞こえないよォ!」


泣きながら僕にそう叫ぶツン。
僕はその顔をやさしく一撫でする。


( ^ω^)「ツン…、お願いだお。 今は目を瞑って…そして耳もふさいでて欲しいお……。 分ったかお? ドクオは大丈夫だから心配はしなくていいお……」

ξ゚⊿゚)ξ「だ、だって………………」

( ^ω^)「…ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「…………うん、分かった。 私ブーンを信じるからっ!」


ツンはそう言うと僕の腰に回していた両手を自分の耳へと持っていき、がっちりと堅く塞ぐ。
そして僕の顔を一度見てほほ笑んだ後、すぐにその眼をきゅっと瞑った。


( ^ω^)「いい子だお……」

川 ゚ -゚)「王子様役がなってきたじゃないか」

( ^ω^)「ちゃかさないで欲しいお」


普段の日常なら笑い合える普通なやり取りだが今は違う。
まさに今この風呂場は、生きるか死ぬかの戦場だ。
緊迫とした表情を受けべるクーと僕をよそにドクオはさらに出し続ける。
ドクオが腰を上に向かって振る度に飛び出る精液はすぐに風呂場のタイルを埋め尽くした。
出す前の精巣が一体どのようになっていたかなんて僕には全く予想がつかない。


( 'A`)「あぁあっ、ザーメンでてりゅううううぅぅぅぅ」

どりゅどりゅうううぅぅぅ!


( ^ω^)「………」


ドクオの逸物の先から大量に出る液体は僕達にそう考えさせるモノの恐るべき量と勢い。
僕は……、友人であったこの獣をツンを抱きしめながら、ただ見ていることしか出来なかった………。


( 'A`)「んふー……、んふふーッ!」


一際大きい声をあげて身をくねらせるドクオ。
そして、蛇口から出ている水を止めるかのごとくドンドンと弱まっていく精液の勢い。
流石に限界が来たのであろう。 だがここまで出せば当たり前だ。


( 'A`)「ほうっ…!」

びゅくぅ!


噴水の様に流れ出ていた精液もこうなってしまえば後僅か。


( 'A`)「ほぉうぅっ…!!!」

どびゅるぅ!


ドクオは体を弦のようにピンとそらせながら飛び出る一滴。
やがてそれは小さな珠となってタイルに溜まった精液の中に音を立ててあっけなく落ちた。


( 'A`)「はァーッ、はァーッ、はァーッ………」

川 ゚ -゚)「ブーン、これで最後か?」

( ^ω^)「おお、多分そうだと思うお」

川 ゚ -゚)「ようやくか……」


長すぎた射精がようやく終わり、肩で息をするドクオ。
流れ出て、排水溝のあたりをただ取っている精液の量はアトリエか○やの約三倍。

……僕たちは見届けたのだ。 ある獣の一生を……。


様子に気付き、ツンは両耳をふさいでいた手をゆっくりとはずし、大きな目をしばしばさせながら僕の方を見る。
そして彼女は………ほほ笑んだ。

僕はその笑顔に思わず涙をこぼした。


( ^ω^)「ツン……!」


友人が人間的に死んだ。
それでも、……僕はこの娘の笑顔を守れたんだ…。
友の人間性を犠牲として、僕は何を勝ち取ったのだろう。
達成感か、それとも友への嘆きか。
どちらともとれるその涙は僕の頬を雫となって伝わって彼女の顔も濡らす。
掛け替えのない友への思いは今彼女を伝わってどこへ消えていくのだろう。


そしてこの先僕らはどうなるのであろうか。
それは僕には分からない。 故に誰にも分からない。
幾つもの道が伸びているのが人生というならば、踏み外すのも人の道。
同じ人の道ならば、立ち直らせるのは他人の情。


僕らはこれからもやっていけるのだろうか。
……いや、やっていくんだ。
僕らの仲は永久不滅だ。 みんな無敵なんだ。
僕らは幾度も喜びを分かち合い、悲しみをも共感し合った仲なんだ。
やり直せない訳なんかない。
やり直せない訳なんかない。

………………決して。



―――――――――――


キーンコーンカーンコーン
………キーンコーンカーンコーン

(  ω )「ぐおぉ、ずずっ! ぐごおぉ……スー」

(^q^)「ブーン君、ブーン君。 ほら、いつまで寝ているんだ。さっさとその口元の涎を拭いて、前の席の人に解答用紙を裏にして回して」

(  ω )「ぐごっ、ぐごぉ、スースー……。 んぐぎぎぎぎ!」

(^q^)「ブーン君!!」

( ^ω^)「んっ、んおー……。すみませんお。 ……はい、ドクオ」


重い首をゆっくりと起こしてみれば、目の前には呆れ形相の先生がいた。


(^q^)「テストだっていうのに君ときたら、いびきはかくわ歯ぎしりはするわで……」

(´^ω^)「す、すみませんお……」

テストの時間があまりにも暇で寝てしまったのだろうか?
時計を見つめていたら段々とウトウトしてきて、意識が遠のいてきた所までの記憶はあるのだが、テスト中の記憶が一切ない。
先生が言っていた事をやっていたのだったら周りの人には申し訳ないことをしてしまった。
……なんにせよ、長い夢を見た気がする。
突拍子もなく、物凄い
眠気でぼんやりとする僕を急かすように、ここの担当の試験監督の先生が僕を注意した。
言われた通りに僕は身を起こしながら腕で口元から流れていた唾液を素早く拭いて、手元の解答用紙を前の席の人、つまりドクオに渡す。


( 'A`)「おうっ。 ……って、うわっ! 涎がべったりくっついてるじゃん! 汚ねぇー!」

( ^ω^)「おっおっ、そりゃ解けない問題が多すぎて暇で暇で寝てしまったんだから仕様がないお!」

( 'A`)「……いや、まあ、そりゃあもっともな意見だな。 俺も実を言うと……ホラ、Yシャツがよだれでびちゃびちゃ」

( ^ω^)「きめぇwwwwwwwwwwwww」

( '∀`)「お前もなwwwwwwwwwwwwwww」


僕らは笑い合う。
馬鹿みたいに笑い合う。


(^q^)「ほらそこ! はやく前に解答用紙回してっ!」

( 'A`)「へいへい、すいませんっと」


ドクオは前の席の人に解答用紙を配る。
残りの僕の席の列の人たちは大変迷惑そうに僕の涎で濡れた解答用紙を順々にまわしていき、最後には教卓の上と置かれる。
そして、他の列の解答用紙が全て先生の元へと届いた。
先生は一枚一枚めくりながらチェックし、終わった後あらかじめ持ってきていた薄い水色ファイルに全て順々に入れていった。


(^q^)「よし、……それでは、中間考査一日目のテストはこれにて終了します」


クラスメイト達の安堵のため息が教室中を賑わす。
前後の席でお互いに答え合わせを輩もちらほらと見かけられた。


(^q^)「はい静かに。 ……明日も同じ様にテストがあるので、みなさん身を引き締めて勉学に励んでください。それでは終わります」


その先生の声の数秒後、日直の号令が掛かる。

起立、礼、 着席。


(^q^)「それじゃ皆さん頑張ってください」


先生が最後にそれだけ言って出ていくと、いよいよ蜘蛛の子を散らしたかの様に教室は騒がしくなった。
女子は女子、男子は男子で特定のグループへと分かれて騒ぎ合う。
それぞれの持ち合わせていた話題は……ここの答えはどうだった、いやそこの答えはどうだった等とテストの自分の解答についてがほとんどだ。
その中で僕とドクオは一目散に帰る準備をもくもくとしていた。


( 'A`)「……よし、ブーン帰っか!」

( ^ω^)「そうだお! 今日こそ帰ったら徹夜で勉強だおッ!」

( 'A`)「またまたァ、…強がり言っちゃって。 昨日も同じこと言ってて4時まで2ちゃんやってたのは誰だっけー?」

( ^ω^)「おぅ、……それは。 で、でもっ! 今日こそはちゃんと勉強するんだおッ…!」

( 'A`)「へいへい。 ま、せいぜい頑張りなさいよ?www」

(; ^ω^)「な、なんだお……それ」

( 'A`)「べっつにィ!? いやでも…お前の事だからなーwww」

(; ^ω^)「勉強するっていったらするんだおっ!」

( 'A`)「どうせやった所で結果は同じさww 大人しく俺と一緒に赤点でも取ろうぜ?ww」

(; ^ω^)「そのお誘いだけは身を呈して否定するおww」


僕たちは軽い口論を含んだ他愛のない話をしながら、ツンとクーが待つ校門へと向う。
そろそろ夏も終わりに近づき、大きく開いた廊下の窓からは、少し肌寒い風が僕らを歓迎するように一度だけ靡いていた。



( 'A`)「ん、…なあブーン。 ちょっといいか?」

( ^ω^)「なんだお、改まって」

( 'A`)「折角、……その、学校が午前授業で終わったんだ……」

( ^ω^)「おぉ」


僕の前方を歩いていたドクオが急にくるりと身をひるがえし僕の方へ身体をターンさせる。
そしてドクオは言った。


( '∀`)「ゲームやろうぜwwwwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「え?」

(*'∀`)「昨日、自分の部屋片づけてたらガキの頃ハマりにハマったゲームが出てきてさッ! だからこれからツンとクーもよんでゲームでもやんねぇ?wwww」

( ^ω^)「………………」



( ^ω^)「今日は遠慮しておくおw」


断った事に大きな理由なんてない。
勉強をするなんて言ったけれども、実際家に帰ってから机に向ってノートや教科書を広げるのも怪しいものだ。

―――だけど。




だけど、僕はドクオの誘いを珍しく断った。




( ^ω^)の見た夢のようです。

ー完ー




       

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まどのそと [website] 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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