Neetel Inside 文芸新都
表紙

ある男がオンゲで見てきた事を語るよ。
話の続きを語るよ:2

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【分かり辛い用語解説】

・【バースト】:古代魔法  例えるならば、核爆発

・倉庫:自分の2ndキャラクター

・固定:一緒に何かやるのを約束して続ける事。

・合成:モンハンでいう調合  FF11上のお金を稼ぐ方法の一種

・ギル:お金

・前衛:アタッカー   ・後衛:ヒーラー&ヌーカー

・AFクエスト:面倒臭いクエスト 全部終わらすのに六時間程度はかかる。

・王冠クエスト:AFクエストより面倒なクエスト

・吟遊詩人:FF11上のジョブ  詩人のみ、王冠クエストという糞長クエストがある。


■登場人物再度紹介

・俺(Nine) ギップル100% 色んな相談が舞い込んで来る程度の能力

・ボナコン:Bonnacon ヒュム♀ 【混ぜるな危険】

・カルネロ:Carnero オスラ 古参でフレ  言動がきつい。

・イクリプス :Eklips タルタル♂ 古参のフレ 馬鹿仲間






10 名前:既にその名前は使われています

BonnaconもCarneroも俺が②LSと③LSを行き来するのを、どう思っていたかは
分からなかったがが何も言われず相も変わらずとどちらにつく事もせず、
②LSと③LSを交互に使い分けていた俺は、半ば板挟み状態に陥っていっていた。

Argusは、Bonnaconに着いて行っただけで別にCarneroと喧嘩していた訳でもないので
深夜に俺かEklipsしか居ない時だけ現れて来ることもあった。
その時に、「Nineは、大変だね  ごめんな」と言われたが
③LSに馴染むのが早かった俺は、そこまで苦に感じる事もなかった。




11 名前:既にその名前は使われています

俺が②LSと③LSを行き来する状態はずっと続いていった。
そんなヴァナライフのある日、俺はArgusにある事を言われる。

当時、暇だった俺は『倉庫』(自分の2ndキャラクターの事)
であるキャラクターを1から上げ続けていた。
理由は、金がないから何処にでも動ける『合成』を作る とかそんな理由だ。

(『合成』とは武器、アイテム等を作る事ができ、FF11上の世界ではこの
 『合成』にもレベルがあり、職人等のシステムがある。
 とにかく当時は、これをするのが賢い選択だったのでとりあえず
 金稼ぐ為の手段と思って欲しい。)

そんな時にふと、ArgusとBonnaconから固定で一緒にPT(レベル上げの事)
をしていかないかと誘われたのだ。

因みに、『固定』とは“何か”一緒にやるという事を約束した事を続けていく事である。

断る理由もなかったので俺は快諾してそれからArgusとBonnaconと固定で
ほぼ毎日一緒にレベル上げに勤しんだ。


12 名前:既にその名前は使われています

固定で一緒にいる毎日が続いて俺の倉庫も『AFクエスト』やら『限界クエスト』
が必要になってきたレベルになった頃だろうか。

(AFクエスト、限界クエストとはとにかく面倒なクエストの事である。
 終わらすのに、とにかく時間がかかる。
 とりあえず、以降でてくる下にクエストと名のつくものは全て時間が
 かってとても面倒な事だと思って欲しい。)

『合成』キャラが何処にでも動けるようになってもさして意味が無いという事実に
少し前から気づいた馬鹿の俺は、漸く合成スキルが師範レベルになって稼げるように
なった事もあって段々と倉庫のレベルを上げ続ける事を面倒だと思ってしまう。

何故かといえば、俺は過去のFFでのトラウマから“手伝われたら必ず恩を返さなければならない”
の理念でずっと動く事にしていた為後々が面倒だと滅多に自分から人に助けを求める事を
しないし、むしろ遠慮する人間だった。
今思えばFF上の俺のマネキンは、「いい人」を演じている“偽善者”と言っても過言じゃないだろう。
仲が良いArgusやEklipsにすら頼まずむしろ常にギブ&テイクな関係でずっといてくれていた
Carneroに頼み頼まれ返していたりしていた。
だから、人を手伝う事はあっても人に手伝われはあまりしないという悲しい部類のプレイヤーだった。


13 名前:既にその名前は使われています

話を戻そう。
『倉庫』キャラクターのレベルを上げ続けるという行動を無意味だと感じ、AFクエスト、限界クエストを人に頼らなければ
いけない状況になってきた俺は、段々とこの“無意味な行動”に鬱屈してきたのである。
むしろ、この時期の俺は馬鹿みたいに合成で貯まるギル(お金)稼ぎに没頭してきていた。
Argusに「ここまでで俺は固定を抜けさせて貰うよ」と言おうと思いもしたが、ArgusとBonnaconと一緒に居る時の
俺はそれはまぁそれで、まぁまぁ楽しかったので言うのを踏みとどまりなんだかんだで付き合い続けた。
因みに、固定のレベル上げの進行を最初に止めたのは俺ではなくBonnaconだったと俺は記憶している。
沸点の低いBonnaconは後衛で前衛のArgusに良く何を唱えるのが遅い、ここはこうすべきだと言われる度に、頭が
【バースト】してこの日は無しだの明日も無理かもと言われた事を覚えている。


14 名前:既にその名前は使われています

なんだかんだで固定に付き合い続けた結果、気がつけば俺の倉庫のレベルは60前半まで到達していた。
ここで迎える事になった限界クエスト、そして吟遊詩人だった俺の倉庫が要クリアである王冠クエスト
元から無意味だと感じていたレベル上げに、この二つが重なり合い
遂に俺の“面倒臭さ”具合が最強になり、有頂天になった。
ここで漸く、此処まで一緒に続けた“レベル上げの固定”を辞退する事をArgusとBonnaconに伝える事を決心する。
もう此処まで来たのならば、俺がいようがいまいが後はカンストの75まで前衛と後衛セットの二人ならば
いけると俺は思ったし二人のジョブはレベル上げPTにとっては“引っ張りだこ”なジョブだった。


15 名前:既にその名前は使われています

元々、このヴァナカッポーの中に“俺”が居続けたのがおかしいとも思ったんだ。
だから、これで漸く二人だけになっていいと思ったし、大丈夫だと思ったんだ。
本当に、大丈夫だと思ってたんだ。

だけど、今思い直せば俺の選択は間違っていたのかもしれない。
結果は、どうであれ俺はまだこの二人に付き合い続けるべきだったのかもしれない。
このレベル上げ固定での俺の役割がArgusとBonnaconの“緩衝材”になっていたのか、
それとも俺のこの行動が原因でもつれて行ったのかは俺は未だに分かってはいない。

だけれども、この時、固定を抜けた当時の自分の首をきゅっとしめるべきなのは確定的に明らか。

       

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