Neetel Inside ニートノベル
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部外者タケダ
【第2話】シコる紳士とアイコ氏

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 信じられない出来事に遭遇したのは昨日の出来事だ。円盤を見た。ヒロミチが宇宙人的な何かだった。そして俺は部外者だった。宇宙人ヒロミチと部外者タケダとの邂逅があった。

 もし俺が典型的なイメージしか持っていない外国人だったら今頃気が狂って切腹をしながら寿司を食べて富士山を褌姿で制覇するぐらいのそんな大イベントだった。

 俺を守ると言い切ったヒロミチ。サーモンピンクバストネックが印象的なローション塗れの宇宙人。俺は期待していた。やつがすげえ戦いを見せてくれる! ってな。

 ところが世の中ってのは案外酷いっつーか神様ってのがよっぽど性格が悪いらしくてさ。負けちゃったよ、ヒロミチ。一瞬だった。泣きべそかいてんの。

「そろそろ泣き止めよ」
「お、お前に俺の哀しみの深さが受け止められるのか! 海よりも深く……海よりも深い…………この哀しみをッ!」
「語彙少なすぎだろ」
「アイツは予想以上に強い。言い方を変えれば予想外に強いってとこだ」
「もういい、お前は喋るな」
「俺はアイツに勝てなかったがお前なら勝てるかもしれない。そう、タケダなら」
「ついには頭までおかしくなってしまったか」

 ヒロミチは不敵な笑みを浮かべた。一体どうしたというのだ。首を傾げていると衝撃的な光景が目の前に広がった。なんとヒロミチがベルトをひゅるひゅると抜き取った。

「おいやめろ俺は男になんて興味は無いんだ。女なら興味あるけど男でいてしかも付き合いの長いお前の汚物なんて見た日にはどうなるか分からない」

 必死の説得にもヒロミチは聞く耳を持たず、というか奴は耳を塞いでいた。その姿はさながら幼い子供のようであった。まあ図体がでかいから気持ち悪いけど。

「勘違いするな。俺の力をお前に託してやろうと思っただけだ」

 これが俺の力の源だ――そう言いながらヒロミチは某テレビ局の元お天気アナウンサー、怪盗アイコの写真を取り出した。しかも隠し撮りだ。

「この変態め」
「変態? 何言ってやがる。これはヒロミチ星人に代々伝わるパナップウマカトヨカード、略してナマカヨカ………………」
「代々そんなものを伝えてるのか」
「ちっ、ちがっ……これは昨日のオカ………………その……」

 ヒロミチは顔を真っ赤にしながらうずくまった。目には涙、鼻からは血液、口からはよだれを垂れ流しながら。なんて気持ちの悪い男なんだ。俺は思わず息を呑んだ。

【TSUDUKU!】

       

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