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文芸当番日誌
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11月1日 京都大学詭弁論部所属、さにもと記す

 文体はすでに飽和状態だ。
 設定の問題もあるだろうが、面白い小説と言うのは大体文体できまってくる。太宰治、夏目漱石、村上龍、村上春樹。どれもかれも個性的な文章で人を引き込んでくる。
 自分で新しく文体を形作るのは非常に難儀なことだ。よって、誰かの文体を真似せざるを得なくなるだろう。選択は充分に気をつけてほしい。下手をすると他作家と作風が似ているといわれかねない。

 森身登美彦? 後藤先生の文体じゃ無いか。
 村上春樹? そんなのだれも読もうと思わん。

 好き勝手書いていると文章として成り立たないと言われ、文体をまねして書くと普通に読まれると言うこの悲劇。
 なんと嘆かわしきことか!

 

       

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