Neetel Inside ニートノベル
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無題の無駄意
2 初もうで

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登場人物紹介

ミチ 高校生。美少女である。その方が想像していて楽しいからだ。好きなお菓子は黒飴。
サチ 高校生。美少女である。その方が想像していて楽しいからだ。好きなお菓子はホワイトロリータ。


第2話

 場所は神社。初詣に来ているところである。

サチ「さすが混んでいやがるなー。もう人口半分でもいいよ」
ミチ「近所で神社ここくらいしかないからねー。うわー。心なしか暑い」
サチ「着物ってどうしてこう、ギュッとしてんだろうなー」
ミチ「あんたは普通にジャンパー着てるでしょ。大変なのはあたしよ。なんだろ、寒いけど暑い」
サチ「わかるわかる。あたしもすぐお腹すいちゃって」
ミチ「!? ……お前は確実になにもわかってない。あ、やっとお賽銭いれるとこまで来たよ」
サチ「ブラックホールみたい。際限なく金を吸い込んでいく…」
ミチ「あたしも体に「賽銭箱」って書いとけばお金が集まるかも」
サチ「やめときなよ。穴という穴に賽銭が詰まって死ぬよ」
ミチ「穴という穴に!? ……まあいいわ。ほら、あんたの番」
サチ「えーっと、えっと……混んでて暑苦しいんで、来年は参拝者が減りますように」
ミチ「たぶん叶えてくれないわ。神社にとって死活問題だもん」
サチ「じゃあ、抱え切れないほどの富と名声とおもちゃのカンヅメが手に入りますように……。」
ミチ「私が神なら絶対叶えないな……あ、私の番。えーっと、心の安定、心の安定、心の安定……」
サチ「……なんか……大丈夫?」
ミチ「大丈夫になるようにお願いしてるんでしょ? 安定、安定、安定……」
サチ「もうクスリなんかに手だしちゃダメよ?」
ミチ「ちょっと! ヤってるみたいな言い方すんな! そんなのやってないから! 神様! 今の嘘ですからね! 信じちゃダメです!」
サチ「え? 『クスリやってない』のがウソなの?」
ミチ「違う! あんたの言ったことがウソなの! 神様、こんな嘘つきの願いは叶えなくてもいいです」
サチ「やめてよう! 営業妨害だ! 神様! ミチの言う事きいちゃだめだよ! 富、名声、おもちゃのカンヅメ! あとミチの心は不安定になりますように。」
ミチ「やめろ! 神様! こいつの願いが叶いませんように!」
サチ「サチの願いを叶えないで下さい……」
ミチ「ミチの願いを叶えないで下さい……」


サチ「なんか、今年も私たち、ダメだと思う」
ミチ「うん、私もそう思う」

続く

       

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