Neetel Inside ニートノベル
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無題の無駄意
8 部室

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登場人物紹介

ミチ 高校生。美少女である。その方が想像していて楽しいからだ。好きな色は青。
サチ 高校生。美少女である。その方が想像していて楽しいからだ。好きな色はにび色。


第八話

 場所は文芸部の部室。何もしていないところである。

サチ「ふうー、やっと終わったね、始業式」
ミチ「まあ学校は明日から始まるんだけど」
サチ「嫌だなぁ。また毎日7時間拘束される生活が始まるのか……」
ミチ「これはもはや軟禁といっても差し支えないよね」
サチ「生徒たちに対する虐待だよ。軟禁大虐待だ」
ミチ「こわっ」
サチ「この部室も久しぶりー」
ミチ「この部屋、こんな臭いだったっけ? この空気感、忘れてたなー」
サチ「ていうか、私たち文芸部員だったね。そういえば」
ミチ「去年は何冊くらい本読んだ?」
サチ「えーっと、3冊くらいかな。ミチは?」
ミチ「どうだったかな……2、30冊ってとこ? 去年より少ないかな」
サチ「えっ! そんなに読んだの!? ヤバイ。読書家かよ!」
ミチ「いやそうでもないでしょ? 月に2、3冊のペースで読めば余裕だし……」
サチ「だって、あたし3冊だよ? それに比べたら……」
ミチ「その3冊って、具体的に何読んだの?」
サチ「メニュー」
ミチ「メニュー!?」
サチ「ガストと、ジョナサンと……」
ミチ「それを読書経験に含めるあんたの根性は恐ろしいな。それで3冊? 実質0じゃない」
サチ「ちがうよう! 最後はちゃんとした本だった……えっとね……あ、ガストだった」
ミチ「じゃあ2冊だ! いや2冊ですらないよ! 文芸部員にしてノットリードだよ! 部員としての資格を疑うな」
サチ「でもあたし、文芸部じゃないと嫌だったんだもん。純粋に文芸部に入りたくて」
ミチ「そういえば、どうしてココ入ったの? あたしは普通に本が好きなだけだけど」
サチ「何かするやる気は微塵もなかったけど、部活動をしていたという実績だけ欲しかったから……」
ミチ「ものすごい不純な動機じゃない! 汚いな!」
サチ「でもココ入ってから本に興味が出たのも事実なんだ。ガストのメニューは、おつまみのページも読むようになったし……」
ミチ「それを本に興味が出たとは言わない! 小皿が増えるだけだろ!」
サチ「文芸部って、読むだけじゃなくて書くんだよね」
ミチ「あたしは……たまに短編小説とか書いてるけど、あんたは特に何もしてないわね。入学してからココで何書いた?」
サチ「入部届」
ミチ「うんあたしも書いた」
サチ「ミチ、短編小説なんか書いてたんだ? 初耳~。見せてよ」
ミチ「い、いや。なんか恥ずかしい。それにココにはないし。家のパソコンにデータあるから」
サチ「そっか。じゃあさ、タイトルだけ教えてよ」
ミチ「………タイトルだけよ? タイトルだけだからね?」
サチ「うん」
ミチ「…………『聖夜の殺人鬼~蘇生~』」
サチ「………ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ。せいやのさつじんき! ゲラゲラゲラゲラゲラ」
ミチ「……うっさいな! わかってるよ恥ずかしいってことぐらい! でもなんか消すに消せなくて…」
サチ「今日ミチん家行っていい?」
ミチ「駄目。絶対駄目」

続く

       

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