Neetel Inside ニートノベル
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無題の無駄意
9 食事

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登場人物紹介

徳田 高校生。美男子である。その方が想像していて楽しいからだ。好きな微生物はミジンコ。
浅井 高校生。美男子である。その方が想像していて楽しいからだ。好きな微生物はイカダモ。



第九話

 場所は教室。弁当を食べているところである。

徳田「お、うまそうな弁当じゃん。一口くれない? ・・・うん、うまい」
浅井「あ! まだ許可を出してないだろう」
徳田「もう遅い」
浅井「遅くない。吐き出せ。吐け」
徳田「気持ちの悪いことを言うなよ」
浅井「私はそれをやるとは一言も言ってない。なのになぜ食べた」
徳田「腹が減ったからだよ」
浅井「自分の弁当を食べればいい」
徳田「もう食ったよ」
浅井「とんだくいしんボーイだ。お前は。とんだくいしんボーイだ」
徳田「2回言うな」
浅井「まあ、もう飲み込んだならしょうがない。その焼きビーフンのことはあきらめよう。しかし、料金を請求することはできる」
徳田「まさかお前、今ので金をとるのかよ」
浅井「あたりまえだ」
徳田「それぐらいいいじゃねえか。高校生にもなって」
浅井「高校生になったら、厳密な金のやり取りくらいできなくてはだめだ。さあ、525円(税込み)」
徳田「高っ! 高すぎる! ほんの一口ぶんしか食べてねえぞ!?」
徳田「確かにビーフン一口分は約20円と見積もることができる。しかし楽しみにしていた食事を阻害された心的なショックは大きい。よってここに200円の慰謝料を請求する」
浅井「こんなことなら食うんじゃなかった。いやちょっとまて、まだ220円のはずだ」
徳田「お前がこんな愚行を犯さなければ押し問答をして時間を浪費することもなかった。空いた時間を有効に利用して勉強に休養に当てられただろう。その失われた時間のぶんも含まれている。よってプラス280円され525円(税込)」
浅井「守銭奴め・・・。いいわもう俺、これから部活行ってくるから」
徳田「逃げるな」
浅井「なっ! 手を離せ! 握力つよっ!」
徳田「請求した金額が支払われるまで拘束する」
浅井「だぁっ! もう! わかったよ! はい、払うから。これでいいな?」
徳田「はじめからそうすれば良かったんだ。開放しよう」
浅井「ああ、もう! 遅れる! 覚えてろよ!」
徳田「誰だお前」
浅井「もう忘れてる!」

続く

       

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