果たしてその自覚は、振り返る余裕ができたからなのか、それとも今までただ走り続けてきたからなのか、年齢の移り変わりからくるものなのか。どれかと言われてもうまく言える気はしません。
ただ、多分無意識に僕が思ったのは、この作品で変わりたいということ。何かを変えられるという気持ちがあったからなのだと思います。
それまでただひたすらに外側へと向かう様な作品を書き続けていた僕が、内側へと向かっていく作品を世界を描きたいと思うようになったこと。
それは良くも悪くも変化であるし、物書きという立場で見てきたものの小さな、小さなチェックポイントを通ったと自身の中で思っています
最も驚いたのは、自然と第十七話を書けたことです。深淵の瞳やそれまでの短編の中では多分絶対に出ることのない展開と文章、そして変化が、このたった一話に集約されていると言っても良いのではないかとすら感じています。
一話から十六話、十七話から二十二話でこのアンダンテ&スタッカートという世界は確実に変化を迎えています。
その時期を見直すと、なるほど確かにいろいろあったと思える(実際の生活面でも、オンライン上でも)時期であって……。この作品を書いている間を思い返すと最も精神的な面で変化があり、そして最も不安定な気持ちを抱えることが多かったような、そんな一年間であったように思えます。
ここまで書いて思うのは、新都社で書かせていただいた作品は、必ず僕個人の感情がどこかで入り込んでいるということ。乾いているような、砂のような空気は多分、僕のどこかが乾いていると感じ続けているからなのかな、とも思っています。この気持ちが潤う時、それが果たして僕にとって良い傾向となるのか、それとも劣化の兆候であるのかどうかは分りませんが……。
感情のままに書いているのでいまいちまとまっていないかもしれないです……。支離滅裂となっていたらすみません。
一年という長期的な更新による物語となってしまいました。ここは反省すべきですね(笑)
ここまで読んでいただけたこと、本当に感謝致します。
もっと読者の心をつかめるような、そんな物語を書くべくこれからも精進していきたいと思っております。
それでは、またどこかでお会いしましょう。
その時は少しでも、のぞいてもらえたらありがたいです。
それでは、約一年間ありがとうございました。
硬質アルマイト
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