Prologue
皆、思い出の一つや二つ持ってるでしょ?
辛い時、悲しい時、ついつい思い出して過去に浸ったりしちゃうんだよねぇ。
僕もそう。
あの時はよかった。あの頃に戻りたい、なんて。
そうやって思い出す過去の記憶って言うのはいつも綺麗で、輝いてて、その時の自分がやけに羨ましくて。
でも、今の自分の事が嫌いって訳じゃない。
今だって思ってる。
今この瞬間が過去になった時振り返りたくなるような日々になればいいって。
だからある日、その足を止めてふと立ち止まってしまう日があったとしても。
やっぱり明日が来る事を心待ちにしている。
空が晴れていたら尚いい。
そうやって見上げた空がもしも澄み切った空なら。