誰にもわかる数学のはなし
【解説編】圏論
ノートの上に同じ三角形を離れた場所に２つ書いたとしましょう。
これらの図形は《ほんとうに同じ》ではありませんね。
書かれている場所がノートの上で違うからです。
《ほんとうに同じ》とは何でしょうか。
昔、ある数学者の一団が、
その問いはナンセンスである、と切り捨て、
真に意味がある問いとは《どういう基準で同じか》であると主張しました。
つまり、《判断の基準》の数だけ《同じ》があるのだと。
彼らはその後、
数学でもっとも美しいと言われる抽象美に満ちた理論、圏論(Category Theory)を創始しました。
