ハイパボロボット ★★★★★(ホビーロボット漫画/週刊少年VIP)
キャラクターの個性付けが見事。一人一人が生き生きとしていて、それでいて押し付けがましくない。
個性をつけなければ、個性をつけなければと考えるあまり、イタくなってしまったり、読者が置いてきぼりになってしまったりという最近の漫画の問題点を見事にクリアしている。
物語の根幹である「ハイパボ」も、途中チップの設定が消えてしまった以外はとても上手く出来ている。
画力も、すごいと思わせるような構図こそないものの、読んでいく上でまったくストレスにならないレベルには、初期の時点から十分達している。
スカートから出る足など上手く書けていない部分もあるが、それがスカートから出ている足だということは十分認識できる。
足が上手く書けないからといって書かない、といった逃げをしていない点は大変評価できる。
ただ、最も残念だった点はHPSの伏線。
「ロケットパンチ」など、すごいと思わせる伏線を張ってきたのに、あからさまに主人公たちが破らなくてはならないHPSという敵をあのような形で終わらせたのは非常に勿体無い。
あの形で終わらせたことで、部長が強いという印象がイマイチ伝わらず、同好会はあまり強くないという印象が残ってしまった。
知恵と勇気と根性でHPSを真正面から破ることにより、部長の強さがより引き立っただろう。
が、それを差し引いても5つ星。新都社の看板漫画として、これからも頑張って頂きたい。