Neetel Inside ニートノベル
表紙

姉、アネ、あね
姉が弟を好きでもいいじゃない!

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 妹が兄に好意を寄せている。
 兄が好きなんだけど、素直になれない。
 そんな妹萌えが世に蔓延っている。
 なのに何故、姉が弟を溺愛している物がないのか。
 いいじゃないか。私が弟を大好きでも!
 それも変態的に好きでも!


「――で、それが勝手に僕の部屋に侵入した理由だと?」
「ええそうよ。それ以外に理由がある?」
 勝手に弟の部屋に入るなんて、弟が好きじゃないとしないわよ。
「それで、僕の部屋で何をするつもりだったの?」
「もちろん、洋くんのパンツを回収するためよ♪」
 そして、そのパンツの匂いを嗅ぐの♪
 あれでしょ? 最近男の人のパンツの匂いを嗅ぐのって流行ってるんでしょ?
 まぁ、流行ってようが流行ってなかろうが、私には関係が無いんだけどね。
「うわぁ……」
 あからさまに引いている顔をしている洋くん。
 だけど洋くん、その顔は逆効果よ。
 私にとっては、ただのご褒美にしかならないわ。
「にゅふふっ♪」
「……佳奈姉ぇ、気持ち悪いどころの騒ぎじゃないよ」
「あふんっ!」
 素晴らしい弟だわ。
 姉のニーズに応えて言葉を発してくれる。
 どれだけ私の欲求を満たしてくれるのよ! もう、大好き!
「佳奈姉ぇ……マジでこの部屋から出て行ってくれないかな」
「いやよ。まだ目的を果たしていないわ」
「目的って……」
「洋くんのパンツだよ♪ もちろん今、洋くんが穿いてるやつね」
 脱ぎたてパンツ。
 色んな匂いが染みついたパンツ。
 家宝にして永久に保存する価値があるわ。

「出て行って!」
「やん♪」
 無理やり洋くんに部屋から追い出される。
 ふふっ♪ 無理やり……興奮するわね。
 でも、洋くんのパンツを確保する事が出来なかったのは残念だわね。
 今日のおかずに使いたかったのに……残念。
 あーあ、どうしよっかなぁ。洋くんの部屋からパンツを盗むのは今日のところは無理そうだし、
他に何かおかずになりそうな物ないかな?
 最悪、靴で我慢するしかないかな?
 でも私としてはパンツの方が燃えるんだよね~。
 力わざで奪い取ることは出来るんだけど、あまり無理やり動くと洋くんに嫌われちゃうしなぁ。
 洋くんには、私の事好きでいて欲しいのよね。
 だから女の子っぽく可愛らしく行動したいのよ。
「そうだ――!」
 女の子らしくて可愛らしい行動が一つあるじゃないか!
 パンツを回収する事に比べたら重要度は薄いけど、これなら洋くんも喜んでくれるよね♪
 ふふっ♪ 楽しみにしててね洋くん♪

「ふぁ~寝む……」
 とても眠そうな表情でベッドに近づいて来る洋くん。
 もう少しで嬉し恥ずかしハプニングが起きるわよ。

 ――バサッ!

「は~い♪ 洋くん」
「…………」
 布団を捲った洋くんが一瞬にして固まる。
 それもそのはず、洋くんの布団の中に全裸の私がいたんだもん。
 まぁ、ビックリするよね。それに嬉しいよね。
 だって、童貞の洋くんが女の人の裸を見たんだよ? 鼻血が出るどころの問題じゃないかも。
 もちろん私も大興奮だよ。
 大好きな洋くんに裸を見られる。こんな素晴らしい事は無いよ。
「洋くん……私はいいよ……」
「…………」
「洋く――んぐっ!?」
 洋くんが枕で私の顔を抑えつける。
 何コレ。すっごくいい匂いがするんだけど!
 洋くんの枕。はぅ……♪
「佳奈姉ぇ。本当にあり得ないよ」
 ごめんね。変態なお姉ちゃんでごめんね。
 でも気持ちいいのぉ♪
 なんだか、意識が遠退くくらい気持ちが――


 目が覚めると私は廊下に寝かされていた。
 そっか。私あのまま気を失ったんだね。
 でも全然悲しくないよ。むしろ嬉しいくらいだよ。
 だって、洋くんの匂いい包まれながら落ちたんだから。
 まぁ、一つだけ残念なのは、洋くんに犯されなかったことくらいかな。
 次こそは覚悟してよね、洋くん。

 ――にゃはっ♪
  

       

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