「ただの人間には興味ありません」
桜の花びらが秒速5センチメートルくらいの速さで落下する季節、新学期の新しいクラスの場で行われる自己紹介において、そういった発言をする勇者は全国各地多少なりともいるだろう。
いわゆる「涼宮ハルヒ」シリーズの印象深い冒頭を真似ているわけだが、その発言を行った者の行く末はだいたい検討がつく。
“孤独”だ。
もしかしたらオタクなクラスメートからは声が掛かるかもしれないが、一般ピープルからしてみれば「何だ、こいつ」と引かれるに違いない。
そんなこと、発言する本人も前以てわかってるはずだろ?
それにわざわざ“この”学校ですることないじゃないか。
――なぁ、鈴村よ。