あとがきに代えて
俺が出会ったのは、
無邪気で、
なれなれしくて、
うるさくて、
とても寂しそうな眼をした女の子。
好き勝手ばかりするくせに、
みんな敵だと言うくせに、
俺の手を離さず握っていてくれた女の子。
俺はおまえのことが好きだった。
口の中に拳銃を突っ込まれたって、
公園のなかに置き去りにされたって、
おまえのことが好きだった。
おまえの声が、おまえの髪が、おまえの瞳が、
おまえの言葉が、おまえの強さが、
おまえの悲しさが、愛おしかった。
だからいまは、眠っていてくれ。
また会う日まで。
シマは、
いまも醒めない夢を見ている。