二月の句
緑葉と
華に見とれて
日は去りぬ
華に見とれて
日は去りぬ
咲く花や
白き岩場で
遊ぶ虫
白き岩場で
遊ぶ虫
音の中
黄色の蝋が
広がれリ
黄色の蝋が
広がれリ
水の先
溜まりし糸は
黒色か
溜まりし糸は
黒色か
蟄虫が
はじめてふるう
家の中
はじめてふるう
家の中
雨水や
涙を流す
春浅し
涙を流す
春浅し
空を見て
骨まで食べる
公魚や
骨まで食べる
公魚や
寒明けに
息が震える
猫の恋
息が震える
猫の恋
山笑い
笑った挙句に
山焼かれ
笑った挙句に
山焼かれ
筆動く
様子はまるで
シャボン玉
様子はまるで
シャボン玉