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あとがき

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 どうもこんにちは。宵野夏です。
 さて今、とある事情から京都に来ています。しかし観光目的という感じでもないので、やや暇を持て余しています。
 それでは余裕があるかというとそんなことはありません。むしろ大ピンチです、いろいろと。現在の世界と同じくらい危機です。こうやって文章にすると能天気な感じに響きますが、まったくそんなこともないです。

 先に今回の作品について。上空惑星紀行。
 これは二年前の秋から去年の春にかけて書いた作品です。まともにオリジナルを書ききるのは、当時実に二年ぶりのことでした。というのも、2007年の秋から2008年の春にかけ、はじめてオリジナルを書くことにトライした私は、その難しさにすっかりまいってしまい、二年間まともに取り組むことはなかったという過去があるからです(「ガーデン・キングダム」はその時期に書いたものです)。つまりひさびさに書いたんです本当に。「再起動」というのは、まさしく私自身がオリジナルを書くための意味でもありました。目標はなんといっても「最後まで書く」こと。できばえはともかくしんどかったです。
 しかし、今となってはこの作品の結末には自分で疑問を感じてしまいます。そんな風に何とかなるものじゃないよってな具合です。世の中はもっと無情だよって感じです。でもこの時はこの時に感じていたことがあるので、それが表れてはいるだろうと思います。あと余談ですが、この作品は2010年度の電撃小説大賞の二次選考落選作です。どうでもいいデータですが、どこかにこういうのを知りたい人がいるはずなのでいちおう。

 それはそうと、今すっかりまいっています。というのも、現時点でもっとも出来のよい作品が落選してしまったからです。この先どうしましょう。なぜこうも見込みのないことを人は続けるのでしょう? ここで当該作を公開するのは最後の手段なので、場合によっては見られるかも、くらいに思っていてください。個人的にそれが必殺の一作です。自信があるし、当分あれ以上のものは書けないはず。いまはあっさり落とした選考担当を呪っているところです、ふぁっきん。

 それで次ですが、短編集を掲載しようかなと思っています。今度はまた文芸に戻りまして、単純に私の作品なら何でもいいから読みたいという物好きな人向けの作品群をアップして、ひとまずこの新都社においとましようと思います。ひとつ言えることとしては、これだけ怒涛のペースで更新するのは今年の夏が最初で最後だということ。去年ずっと書いていたからできたことですが、今はそんな余裕も情熱もありません。ぼろぼろです。

 というわけで、またどこかで会いましょう。時が許すなら。

 2011年8月 宵野夏
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