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あとがき

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 ようやく、剣と槍シリーズが完結しました。読んでくださった方々、本当にありがとうございます。
 『抱くは大志』が一年と二ヶ月、百十三話。『受け継ぐは大志』が二年と十ヶ月、百十四話。合計で四年と二百二十七話。かなりの長編となりました。
 特に『受け継ぐは大志』は、期間という意味で、もっと早く終わるはずだったのですが、途中で書く暇がなくなり、モチベが下がり、書く暇が出来ても中々書けず、という悪循環に陥ってしまい、更新の間隔が大きく空いてしまいました。申し訳ありません。
 しかし、コメントを見て奮起し、少しずつですが続きを書いて、ようやく完結までたどり着く事が出来ました。これはやはり、読者の方々のおかげと言わざるを得ません。繰り返しとなりますが、本当にありがとうございました。

 今回の『受け継ぐは大志』は、レンとハルトレインが主人公だったわけですが、中々に苦労させられました。レンは過去が壮絶すぎて、ハルトレインは読者に嫌われすぎている。主人公がこれでは、物語が成立しないかも、と思い、シオンやニール、ダウドというキャラクターを作ったり、ハルトレインの成長の物語を途中で加えたりしましたが、最終的な評価はどうだったのだろう?と完結した今でも首を傾げています。
 とにかく、『受け継ぐは大志』は『抱くは大志』と比較すると、書くのが難しかったなぁ、という印象です。作者の俺が言うと、アホみたいに思われるかもしれませんが、『抱くは大志』の場合、ロアーヌやシグナス、レオンハルトという人物が、本当にカッコ良すぎた。
 今でも思いますが、レンとハルトレインは、これらの人物を超える事は出来ませんでした。ただ、『男の生き様』という名の熱さだけは何がなんでも維持してきたつもりです。だから、最終的には先代キャラの息子、というよりは、きちんとした一人の人物、として確立できたと思います。
 ただ、レンは本当にかわいそうなキャラになってしまいました。戦場に立ち続けることで、大切なものを次々に失った。義弟のシオンでさえも、本当のレンに触れることは出来なかった。結局のところ、書いている内にレンも孤独にせざるを得なくなったのです。本当のレンに触れることが出来たのは、敵のハルトレインだけでしょう。最終決戦の最期の会話で、端的にそれを現しました。

 また、最終話のナイトハルトという人物。もう名前でおや?と思う人が居るんじゃないかと思いますが、そういう事です。あの人物が、南に行っていた時期があったと思います。そして、良い意味ではないにしろ、女と出会った。だから、そういう事になります。

 そして、最終章である夢というタイトル。これは『抱くは大志』の二章でも使われており、内容はランスをはじめ、ロアーヌやシグナスが天下取りの夢を抱き、前進をはじめた、というものになっています。そして、今回の『受け継ぐは大志』の夢は、彼らが抱いた夢は、やはり夢だった、という意味を持たせました。何せ、メッサーナは滅んでしまった。ランス達の描いた国の姿は、レキサスの国の姿とそう違いは無いが、彼らの夢を形にしたものがメッサーナという国でした。それが滅んでしまったから、やはり夢は夢でしかなかったのだと。

 今回、このような形で完結となりましたが、最終的にこれはハッピーエンドなのか?
 作者の俺としては、ハッピーエンドだと思います。レンとハルトレインの決着は確実にバッドですが、レンそのものは過去の呪縛から解き放たれたのではないかと思いますし、人並みの幸せを掴む事も出来ました。メッサーナが滅んだのは、はっきり言ってバロンのせいですが、天下は安寧の時を迎えているので、まぁ良いのかな、と。レキサスとノエルなら、きっちりと良い政治をしてくれそうですしね。ヨハンもまだ生きているし!

 最後に、結局のところは最強は誰なの?という疑問。作者としては、やはりロアーヌが最強です。完結してみて、そう思いました。
 最強候補としては、シグナス、ハルトレイン、若かりしレオンハルトと並びますが、それでも群を抜いてロアーヌかな、と。
 (一応、作中では、ハルトレインが最強という事になっています)
 本当は主要な登場人物だけにでも、一言ずつコメントしていきたいんですが、親バカも過ぎるのでやめておきます。
 もし、何か質問等がありましたら、コメント欄にご記入くださいませ。コメント返信にて、できる範囲でお答え致します。

 さて、長くなりましたが、本当に完結できたのは、読んでくださった皆様のおかげです。ありがとうございました。
 剣と槍シリーズは完結しましたが、また何か書き始めたら、読んで頂けますと幸甚でございます。
 それでは、また。
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