あなたが読んでくれたなら
知っていようがいまいが自分の処女作「京 出町なすび『うなる編』」を読んで下さい。
なぁぁんて絶対言いません。
何故って、あげな近未来湯けむり人情殺戮オペラ小説で、きっとあなたを楽しませることなんか到底無理だろうと思っているからです。あれを書いた時、自分にはまだ荷が重かった。
未熟な自分がその初々しさと恥部を余すところなく披露し尽くした突撃恋愛スペクタクル、奇跡の生還無人島冒険鉄道アクション物語なんぞ、誰が読んでも他人のビッツソーセージをしゃぶるようなものでしかない。
だからあなたの期待に添えるかなんて知ったことではない。そんな代物だ。
もし読む暇があったら、彼氏の前でケチャップをギュビッとエロ鳴きさせない方法を考えた方がよっぽど建設的であると思うのだが、どうだろう。
それでも尚『うなる編』を読んでやろうと言うあなたには今晩のカレーがうんこ味になっているかも知れないことを忠告します。
だって全てはあなた次第。自由なのだから。
読むほどにカレーへ、読むほどにクソへ。
趣味の小説はそのどちらにもなるのだから。
ここに改めてへぼい処女作『うなる編』のご一読とコメントに感謝を捧げます。
そしてこの作品が少しでも誰かのカレーになりますように。
また自分へ問う。あれは何小説だったのだろうかと。