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ある冬の日常/ムラサ

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 筆者の背後でなにかが立て続けに爆発するのがきこえた。筆者は自分の場の《真鍮の都(5th)》と《反射池(TE)》と《沼》がアンタップ状態であることを確認しつつふりかえる。手札には《記憶の欠落(5th)》も《魔力消沈(5th)》も《紅蓮破(5th)》も《マナ漏出(ST)》もある。なにもおそれることはない。
「いやーすいません、ジーニアスもフォールもらせんも引けませんでしたw」
 苦笑いで《トレイリアのアカデミー(US)》と《島》で埋まった手札を公開するメガネのお兄さん。「マジ今回はツイてましたw」と思わぬ勝利によろこぶ対戦相手。やれやれ、と筆者がまた顔をもどすと正面にすわった少年はどこまでも無感情な口調で告げた。
「101枚カードを引いてください」
 1月のシベリアよりも身の凍れる、とある厳しい冬の出来事であった。
 
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