・特に何も考えないで
と――
爆発。
「!」
背後から、だった。俺は今歩いてきた場所を振り返る。
・メアリー
爆発音。
同時に、うわーとかぎゃーとか言う悲鳴らしき何かが耳に入ってくる。
熱風が体を通り越していくが、私の頭は異常なまでに冷え切っていた。
……まずい。
非常に、まずい。
とてつもなく、まずい。
私はガタガタと震えながら、背後を恐る恐る振り返った。
・Z軸
「でも、やっぱり俺は見た目より性格の方が――」
その先の言葉は、聞こえなかった。
最後まで言う前に、地を揺るがすような爆音が、いや爆発音が。
今俺と話していた奴の方から、響いてきたからだ。
すぐさま振り向いた、俺の目に入ったものは――
・アンアン
どう、と言う音が闇に轟いた。
……背後だ。
背中に熱を感じながら、俺は反射的に振り向く。