作家短歌/泥辺五郎
金髪の姉ちゃんナンパしてるのは
森鴎外さ いつものことさ
人妻の脚を舐めてるあの人は
谷崎さんさ いつものことさ
じゃあロリのあの人川端康成ね
そうそう大分 わかってきたね
妹の陰毛眺めるあの人は
大江さんだよ 離れてなさい
ムキムキでガチムチであと生首で
三島さんだよ 尻を隠すね
「妹が」「妹と」やたらうるさいよ
佐藤友哉は ユヤタンと呼べ
詩を書いて酒飲んで博打女抱き
ブコウスキーに なっちゃいけない
少しばかり年取りすぎて呟けぬ
「おれはひとりの修羅なのだ」
オコナーの「全短編」があればいい
僕の家にも君の家にも
ついてくな彼は太宰で治だよ
いっちゃいけない 戻っておいで
各首人物&作品紹介など
森鴎外 留学先で金髪の姉ちゃんと出来ちゃった人。参考「舞姫」。
谷崎潤一郎 主に脚フェチの人。「卍」。
川端康成 ノーベル文学賞獲って自殺した人。「眠れる美女」。
大江健三郎 年老いてなお文壇一の過激派。妹の陰毛云々は「同時代ゲーム」冒頭参照のこと。
三島由紀夫 男色で割腹自殺した後首切られた人。「仮面の告白」など。
佐藤友哉 初期は妹妹うるさかったが最近はそうでもない。サリンジャー死去の時はいろんな雑誌に追悼文を書きまくってた。
チャールズ・ブコウスキー 米国の詩人、小説家。筆者が一番好きな外国人作家。最近は意識してないのに生き方まで似てきた模様。
宮澤賢治 「春と修羅」。別冊ヤングマガジンにて「特攻の拓 外伝」連載中(宮澤賢治の詩をしょっちゅう口にする天羽時貞が主人公)。
フラナリー・オコナー 彼女の「フラナリー・オコナー全短編」は筆者が最も好きな短編集。
太宰治 趣味は入水心中。「人間失格」など。この手のネタで太宰をオチに持ってくるのは高橋源一郎「日本文学盛衰史」、佐藤友哉「1000の小説とバックベアード」などがある。