誰にでも好かれるというその笑顔 そのことだけであなたが嫌い
薄氷を踏む思いとはいうけれど 知りたいのは踏む薄氷の下
飲みかけの缶コーヒーの香りまでキミの名残りのキスのかわりに
粘膜で互いの湿度を交わしても乾いていくのは胸か体か
シューティングゲームのオプション子機のよう なんか違うと捨てられる関係
幾たびか待ちぼうけした銅像の首を貰ったマフラーで絞める
ヘッドフォン 怖いのは聞かれることじゃなく噂をされていると知ること
人波を魚の群に喩えても うねりの中の空白の一点
クスクスとただ只管にクスクスと呟く仕事の時給は幾ら
パンゲアが割れた皿からはみだしてパンドラがみた夢の続きは