白薔薇の魔女・ブリュンヒルデにと魔法生物の触手に襲われたリリシアを抱きかかえ、魔兵セガールは荒野を抜け、自分のアジトに戻ってきた。
「セガール様!!ブリュンヒルデの動向はどうだ?」
部下の一人が、セガールにそう言う。するとセガールは気絶したリリシアを床に置くと、すぐさま女の部下に体を拭かせるように命じると、部下にこう答えた。
「犠牲者がまた現れた・・娘の名はリリシアだ。あの野郎・・一部始終を見ていると常軌を逸している。ヒルデは触手を使って女をいたぶっていたようだ。奴は真性のレズ女だ。」
セガールがそう言うと、女の部下が答えた。
「その娘は生きているのか?それとも死んでいるのか・・。あの粘液はどうやら触手の分泌液のようだが・・。」
女の部下がそう言うと、セガールが答える
「何を言う・・あの娘は気絶しているだけだ。精神的にも追い詰められていたのだろうか・・。あんな異常でねちっこい責めを受けて、あの娘が耐えられるわけがない・・・。」
セガールがそう言うと、女の部下が何かに気づいたようだ・・。リリシアの体を拭いているとき、手がかすかに動いたような気がしたのだ。
「セガール様!!あの娘の手が動きました!!」
女の部下がセガールにそう言った瞬間、リリシアはその体を起こし、立ち上がる。次の瞬間、彼女は辺りを見回すと、見たこともない空間がそこにあった。
「ここは・・・一体・・。」
リリシアは見たこともない光景に目を疑っていた・・。
「娘さんや・・・。大丈夫か?俺は魔兵セガールって言うんだが、実は人間界(フェルスティア)からヒルデを追って魔界に来たんだ・・。私は人間界にいた頃、あのヒルデとか言う奴に愛人を殺され、敵討ちのためにここにアジトを構え、ヒルデへの復讐のためにここに住んでいるんだ・・。」
その言葉に、リリシアの表情が冷たくなった。
「ヒルデに復讐するのはあなたたちじゃない・・。私がやるわ・・。」
その言葉に腑に落ちないのか、セガールが答える。
「わかったよ・・。お前がそう言うなら、俺たちは手出ししないぜ・・。気をつけてな・・。」
セガールはそう言うと、復讐に向かうリリシアを見送る。その彼女の背中には、ただならぬ威圧のオーラを放っていた・・。
リリシアがアジトから出た後、女の部下がセガールに問いかけた。
「セガール様、本当にあの娘にヒルデ討伐を託してもいいの?」
女の部下がそう言うと、セガールが答える。
「あの娘ならできる。そういう気がしたんだ。あいつになら、俺のできないことを成し遂げられるような気がしたからさ・・。」
セガールはさりげなく女の部下に呟くと、女の部下が答えた
「私・・あの娘が心配だわ。私、あいつの後をつけていくわ・・。ピンチのときに助けてあげられるよう、私も協力したいの・・。」
女の部下がそう言うと、セガールは複雑な心境で答える。
「わかった・・。しかしひとつ条件がある、リリシアに見つからないようにしろ・・。彼女のピンチに真っ先に動けるよう、軽装で望め・・。」
セガールがそう言うと、女の部下が立ち上がり、アジトから去っていった・・。
リリシアは荒野を抜け、ヒルデのアジトである洞窟の前に来た。アジトに来た彼女は、意を決してヒルデのアジトの内部へと進入した・・。
リリシアが進入したことを聞きつけ、ヒルデの部下がヒルデの元に駆け寄ってきた。
「ヒルデ様!!何者かがアジトの内部に侵入してきました!我々に指示を!」
部下の言葉を聞いたヒルデは、部下たちに答えた
「お前たちにアジトに入り込んだリリシアの始末を任せる。あの小娘は生け捕りにして私の所に持ってきなさい。あの小娘は今まで弄んだ女とは違う最高の愛玩人形になりそうだわぁ・・。フフフ・・。」
ヒルデは不敵な笑みを浮かべながら部下たちに侵入者の排除を命じた。命令を聞いた部下たちは、侵入者を排除するべく、行動を開始した。
リリシアがアジトに潜入したとき、ヒルデの部下がリリシアに襲い掛かってきた!
「侵入者だ!!出会え、出会えええっ!ヒルデ様の命令でお前を生け捕りにしてやるぜ!!」
数十人のヒルデの部下が一斉にリリシアを取り囲んだ。逃げ場がなくなった彼女は、髪飾りを鉄扇に変え、魔力を込めながら回転し始めた!
「私を生け捕りにするって・・?あのレズ女は私のことを愛玩人形とか言って触手を使っていやらしいことして遊ぶつもりなんでしょう・・。私はあの女を殺すためにここに来たのよ・・。あなたたちは邪魔だからここで死んでもらうわ・・。喰らいなさい!ロール・オブ・ウィンドカッター(風斬りの舞)!!」
リリシアは鉄扇を手に取り、回り始めた。その瞬間、彼女の周りに真空波が巻き起こり、周りを取り囲んでいるヒルデの部下を次々と切り裂いていく。
「ぐわあっ!!」
数十人いたヒルデの部下が真空波の一撃を受け、その場に倒れた。
「ヒルデ・・覚悟しなさい・・。私はあなたを・・・殺すっ!!」
リリシアはそう言うと、ヒルデのいる部屋へと向かっていった・・。
リリシアは迫り来るヒルデの部下をなぎ払いながら、アジトの奥へと向かっていく・・。そしてついに、彼女はヒルデのいる部屋へとたどり着いた。
「ブリュンヒルデ・・。私はあなたを許さない!!」
リリシアの言葉に、ヒルデは甘い言葉を漏らしながら答えた
「来たからには・・、私の愛玩人形として可愛がってあげるからねぇ・・。今度こそリリシアは私の物よぉ・・。さぁ魔法生物ども、あの小娘を嬲りつくせ!!」
ヒルデがそう言うと、魔方陣が輝き、その魔方陣から触手が現れ、リリシアに襲い掛かってきた。触手はリリシアの足に絡みつき、彼女は地面に倒れた。
「きゃあっ!早く私の足から離れなさいっ!」
触手はリリシアを引きずり、骨をくわえた犬のように、ヒルデの近くに持って行こうとする。リリシアは足に絡みつく触手を切り離すべく、鉄扇を持ち、足に絡みつく触手を切り裂いた。
「こんなものっ、こうしてくれるわっ!!」
手足を封じられていないリリシアにとっては、危機からの脱出は容易であった。機転をいかした彼女は、すぐさま髪飾りを鉄扇に変えて足に絡みつく触手を切り裂いたことにより、難を逃れたのだ。リリシアはその場から離れると、すぐさま攻撃の態勢に入る。
「私を愛玩人形にするにはまだ早すぎたかなぁ・・。今度は私があなたを愛玩人形にしてあげるわぁ・・。フェザー・ニードル!!」
リリシアは鉄扇を振り下ろし、鋭い羽をヒルデに向けて放つ。放たれた鋭い羽は、ヒルデの右肩に突き刺さった。咄嗟にヒルデは右肩に突き刺さる羽を取り、すぐさま態勢を立て直す。
「よくも私の体に傷を・・・お前なんかに・・うぐっ!!」
ヒルデは立ち上がったものの、その痛みに耐え切れず蹲ってしまった。ヒルデが動けない間に、リリシアがヒルデの目の前までにじり寄る。
「さぁて・・。どうやっていたぶってあげようかしらぁ・・。ブリュンヒルデ様ぁ・・♪」
リリシアがヒルデの耳にそっと囁く。その後、ヒルデの耳を舐めるように舌を擦り付ける。その痛痒に、我慢できないのか、ヒルデが抵抗する。
「やっ・・やめなさいっ!!こんなことで私が屈するとでも思っているの!!」
「私はね・・、あなたにされたことをそっくりそのまま返してあげる・・。これからあなたは私の愛玩人形に堕ちて行くのよ・・。キャハハハハッ!!」
リリシアは高笑いを浮かべると、ブリュンヒルデの唇にキスをし、思いのままに弄ぶ。リリシアはヒルデによって召喚された触手をヒルデの体に巻きつけ、身動きを封じる。
「そ・・それは私の・・・魔法生物・・!!やめてっ、私をいじめないでくださいっ!!」
ヒルデの体にまとわりつく触手は、ヒルデの体を蹂躙する。リリシアはヒルデを抱き寄せ、ヒルデの唇に再びキスをする。復讐ともいえるリリシアのねちっこい責めを受けているヒルデの精神と矜持は、もうすでに崩壊寸前であった・・。
「キャハハハッ!!魔王の座を奪うものが魔王・・いや魔姫の愛玩人形に堕ちたものね・・。もっと可愛がってあげるわぁ・・。ブリュンヒルデ様ぁ・・。」
リリシアが甘い吐息を漏らしながら、ヒルデの乳房に手をかけ、鷲づかみにする。リリシアはヒルデの胸を鷲づかみにした後、胸に唇を当て突起を吸う。その感触に、精神が完全に崩壊したブリュンヒルデが贖罪の言葉を漏らす。
「はぁはぁ・・・リリシア様ぁ・・・いじめて・・くださぁい・・。」
リリシアの復讐により、精神が崩壊したヒルデがリリシアに強請るようにそう言う。かつて彼女にあった純粋な心は、もう跡形もない。
「キャハハハッ!!なんて無様な・・ヒルデ様ぁ・・。私の気が済むまでいじめてあげるぅ・・。私の復讐のために・・死んでくださいねっ!!」
リリシアがそう言うと、触手とともにヒルデの肢体を思うがままに弄ぶのであった・・。
二人の乳繰り合いをしている最中、ヒルデが召喚した触手が消えた・・。どうやらヒルデの魂は完全に堕落し、ぴくりとも動かなくなった・・。
「あら・・動かない・・。これって死んじゃったってこと・・?」
リリシアの躊躇ない責めによって、精神と矜持が崩壊したブリュンヒルデは、快感のあまり狂い死んでしまった。これで、彼女の復讐は成功に終わったのであった・・。
「はぁ・・。なんだか面白かったわ・・。早く仮面の魔導士の館に戻りましょう・・。みんなが心配して私の帰りを待っているんだもの・・。」
リリシアはそう言うと、急いで仮面の魔導士の館へと戻るのであった・・。
すがすがしい気分で帰るリリシアを見ていたセガールの女の部下が、それを見ていた。
「どうやらヒルデを倒してあの娘が帰っていくわ・・。あの娘、どうやら復讐を果たしたみたいね・・。」
女の部下がそう言うと、すぐさまアジトへと戻っていった・・。
Lilithia ~復讐の黒き魔姫~ 3/3 続く