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カオス油

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「春日さん、あの……」
 伝票整理をしている最中、後ろからそう声をかけられたので振り向くと、誰もいなかった。人らしき形がすっと物陰に隠れたので、なんだ霊か、と魔界慣れしきった平常心で作業に戻ると、またしばらくして、「あのですね……」と聞こえた。
 声の主は、古浪さんだった。霊ではなく生きている。
「えっと、何か?」
「あの、昨日の事なんですけど……」
 昨日の事、といえば1つしかない。魔王様とその娘によるローソン視察だ。
「ああ……まあその……大変でしたね」
 と、ぼんやりした返事をすると、
「ええ……はい。大変でした」
 と、ぼんやりした返事が戻ってきた。
 5秒待って、それ以上は何も無いようなので、にこっと無意味に笑って仕事を再開すると、また呼ばれた。
「あの、これを……」
 差し出されたのは1枚のメモ用紙だった。うっすらと中に何か書いてあるように見えたが、半分に折ってあるので読み取れない。
「俺にですか?」
「……はい」
 絶対にありえない事だと頭では分かっていつつも、女の子からの手紙というのは男を少なからずドキドキさせる訳で、出来る限り不埒な感情を表に出さず俺もそれを受け取ろうとしたが、へらへらとしていた事は否定出来ない。そんな態度を不審に思われたのか、もしくは最初から渡す気が無かったのか、俺の親指と人差し指がメモを確実に掴んでも、古浪さんの両手はメモを離さなかった。
「えーと……?」
 訊ねようとしたその時、支倉SVが小さめのダンボールを2つ手に持って、勢い良くバックルームに入ってきた。肝心のメモは最後まで手を離さなかった古浪さんの元へと戻り、俺はそれを掴み損ねた。
「おやおや? 何か良からぬ相談ですか?」
 支倉SVの、空気を読めないのかあえて読まないのか分からない発言に、「SVではあるまいし」と、俺も軽くつついておく。そんなやりとりを横目に、「私、売り場見てきます」という言葉を残し、去っていく古浪さん。呼び止めようとしても、メモを離した今、特にこれといった理由はない。
 後ろ姿がバックルームから消えた事を確認してから、支倉SVは呟く。
「あー、かなり気にしているみたいですね。昨日の事」
「そうですね」と一応の同意は見せつつ、俺は多くを聞かないし言わないが、支倉SVは勝手に喋る。
「それにしても、みつきちゃんがあんなにイライラしていたのは初めて見ましたよ。子供が苦手なんですかね? それとも最近忙しかったからかな。ましてやお客様をクソガキ呼ばわりは酷すぎる。まあ、数字には強いですけど、お客様お客様みたいな気持ちはいまいちまだ出来ていないんじゃないですかね。でも仕方ないですよ。育ちが育ちですから、彼女なりのプライドもありますし」
 フォローしてるような口調で明らかにディスっている。録音しておけば良かったとやや後悔する。
「でも、春日さんも春日さんですよ。ああいう時、男は女を守るもんです」
 急に方向転換した矛先に、ぎくりとする俺。
「いやしかしですね。俺はただの人間ですし、店1つ吹き飛ばすほどの威力の物を向けられたらどうしようもないじゃないですか」
「そこはほら、例の陰陽師の血と寺生まれの気合という奴で、どかーんとやってくださいよ。あの時、もしも僕が間に合っていなかったら大変な事になっていたんですよ」
 前半部分についてはそんな無茶な、という感じだが、後半は確かに、仰る通り。これに関しては反論も文句も1つとしてない。むしろ、
「感謝しています」
 深く頭を下げると、支倉SVは照れたように笑い、「しかしまあ、事前にセッちゃんについて注意しておかなかった僕も僕ですし」と謙遜された。
「ちなみに、あの子はいつもあんな感じなんですか?」
 わざわざぼかしておいた質問に、支倉SVはストレートに答える。
「気性は非常に荒いですね。戦闘に関しても、潜在能力はもしかすると魔王様を超えているかもしれません。アレをなんとか弾いたのも、実は僕の精一杯でして。ただ、それにしたってみつきちゃんは一目で嫌われていたみたいですね。昔から、気に入るか気に入らないかの差が激しいんですよ。一言で言えば我侭って奴ですね」
 我侭で店を1つ潰されていたら溜まったものじゃないが、落ち度は明らかに店側にあるので、ここは謹んで謝罪するしかない。
 魔界にも慣れてきたと思った矢先の出来事としては、いかんせん衝撃的すぎるが、順調な滑り出しに満足していた所に入れられた喝としては極上だった。
「あ、そうそう忘れてた。ほらこれ、持ってきましたよ。早速揚げてみましょうか?」
 支倉SVが来た時から視界にはあったダンボール。
 中身は魔界の「食用油」だった。


 コンビニのフライドフードといえば何?
 この質問に対して、おそらく大抵の人があげる商品はこの2つだろう。
 からあげクンか、ファミチキだ。
 コンビニに揚げ物ブームをもたらしたのはどちらによる貢献が大きいか、となると論争になるが、やはりローソンのオーナーという立場からしてもここは前者を推すべきだろうし、単純な歴史の長さとしてもローソンに軍配が上がるはずだ。
 当たり前すぎる話になるが、店頭で揚げ物を提供しているという事はつまり、揚げ物をする機械、即ちフライヤーが店内にはある。魔界9丁目店のフライヤーは最新式の物なので、カゴの中に冷凍された商品をセットし、デジタル式のタイマーをセットするだけでカゴが下がり、時間が経てば勝手に上がってくるという優れ物。古い店にはアナログ式の物もあるが、とにかくローソンは全店舗でフライヤーを導入しており、オーナーに拒否権はない。とはいえわざわざ強制されなくとも、フライドフーズの売り上げと利益率は他商品を圧倒しており、店にとってもお客様にとっても非常に「おいしい」商品なので、拒否する理由は滅多にないだろう。
 しかしアルバイトであるクルーにとってみれば、少し話は違ってくる。まず揚げるのに当然手間がかかるし、また販売許容期限(簡単に言えば賞味期限で、例えばからあげクンは揚げてから6時間と決められている)が過ぎた商品をこまめにチェックして下げる必要がある。種類がいくつもあるので冷凍庫内で管理するのも一苦労な上、ついでに油が跳ねて服も汚れる。それらがつまり働くという事だ、と言ってしまえばそれまでだし、クルーにはどうにか納得してもらう他ないのだが、もう1つ、このフライヤーに関しては面倒な仕事がある。
 揚げ物をすると、油はどうなるか? 答えは単純、汚れるのだ。
 酸化する。という答えも間違っていない。というより賢い方とお見受けする。そして汚れた、酸化した油で揚げ物を続けて起こるのは、商売人にとってもっとも恐ろしい出来事。つまり、お客様に満足していただけなくなるという事だ。
 これを防ぐにはどうしたらいいか。こちらも単純、油を新しい物に交換したらいい。
 という訳で、油交換あるいはフライヤー清掃という名の仕事が存在する。これが非常に手間のかかる仕事であり、ローソンクルー内でアンケートをとったらまず間違いなく1番嫌われている仕事ではないだろうかと俺は個人的に思う。高熱である油の処理はまさに、きつい、汚い、危険の3K(ちなみに死語らしい)であり、女子高校生のアルバイトにこれを任して泣かれた店を俺は知っている。
 しかし交換したてのまっさらな黄金の油で揚げた「からあげクン」や「Lチキ」や「フライドポテト」は、あわや神の領域にまで届こうかという大変美味な代物であり、これがあるからやめられないローソンクルーもいるとかいないとかいう話だ。
 油交換の頻度は店によってまちまちだが、AVチェック(決していやらしい意味ではなく、Acid Valueの略であり、酸化度数を調べる事)をして、2.5を超えたら交換するようにと本部からは厳密に指示されており、食品衛生法でも出来る限り3.0以内に収めなければならないと定められている。揚げる回数にもよるが、大体2、3日に1回程の交換が標準といった所だろうか。あなたがもし、近所のローソンのフライドフーズの味が他の店舗の物より明らかにおかしいと感じたら、ローソンの本部に問い合わせてみると良いだろう。近いうちに改善されるはずだ。
 魔界9丁目店でもオープンして数日は人間界の油を使っていたのだが、ここに来て予想外の問題が発生した。廃油の回収業者が魔界には存在しないのだ。人間界では、使えなくなった油を回収してくれる業者に委託してその処理を任せるのが一般的なのだが、こちらにはそれが無い。テンプルなどを使って一般家庭と同じように処理する事も出来なくはないが、当然コストも時間もかかる。そこで俺は支倉SVにこう訊ねた。
「魔界で揚げ物をする時はどんな油を使っているんですか?」
 そして今日、支倉SVが持ってきたのが魔界産食用油、通称「カオス油」だった。
「この油は、使った後その辺の地面に垂れ流しておけば勝手に魔力として分解されていくらしいですよ。ただ、人間界の食品を揚げる用の物ではないので、どういう風になるのかは僕も正直分かりませんが……」
 その言葉に不安を覚えつつも、俺はカオス油をフライヤーにセットする。そして熱する事約10分。試しにからあげクンを1個投入し、更に待つ事5分。タイマーが鳴ると同時に揚がってきたのは、ピンの抜かれた手榴弾1個だった。
「いやー不発弾で良かったですね。僕もあんまり詳しくないんですけど、信管がないのかな? どうやら物自体は本物のようですけど」
 そう言って、手の平で手榴弾を転がす支倉SV。
「ちょっと、あんまりいじらないでくださいよ。もし爆発したらどうするんですか」
「店の改修作業が必要ですね」
 そういう問題ではない。
「しかしからあげクン1粒で手榴弾が1個手に入るなら、原価としては得してますね」
「確かにそうかもしれないですけど、手榴弾なんて売りようがないでしょう」
「そうですか? 意外と魔物向けの商品として売れそうな気もしますが」
 確かに、弱肉強食の魔界において、武器は需要のある商材かもしれない。もしも紛争地帯にローソンを出店したら、普通に拳銃を置く事になるのだろうか? あの社長ならやりかねない。
「しかし不発弾では売れないですね」
「沖縄の方ではパイナップルの揚げ物があると聞きましたよ」
 支倉SVと話していると、どこまでが冗談なのか分からなくなる時がある。今がまさにそうだ。
 どうしたものか、と難しい顔をする俺に、支倉SVは切り替えたように提案する。
「とりあえず、他のも揚げてみましょうか? せっかく新しい油にしたんですし、このまま捨てるのはもったいない」
「いやいや危険じゃないですか? これで次C4とか出てきたらどうするんですか?」
「ソノトキ、オレ、マモリマス」
 支倉SVが急にカタコトになったのではない。気づくと背後にいたゴーレム君が、そう言ったのだ。
「あ、おはようございます」
「オハヨウゴザイマス」
 身長約200cm、体重約1.2tのゴーレム君は、真面目な仕事っぷりもさる事ながら接客の評判も何故か良く、現状夜勤の主力となっている。その魔界鉱石で出来た身体は砲弾を至近距離で受けても傷1つつかないともっぱらの噂だ。
「ゴーレム君がいてくれれば何が来ようと問題ありませんね」
 と、支倉SV。いざという時はクルーを盾に使おうというSVとしては最低の発言だが、ゴーレム君も特に傷ついた様子はない。胸を張って、その円らな光る瞳でじっと俺を見ている。
「それに、他にも何が出てくるか気になるじゃないですか」
「いや、遊びじゃないですよ」と否定しつつも、内心ちょっとワクワクしている俺がそこにいた。


 先ほど入れたからあげクンはレギュラーだったので、今度はレッドを入れてみる事になった。からあげクンレッドは、レギュラーと双璧を成す売り上げの主力で、若者を中心に人気がある。辛いのが苦手な人にはおすすめ出来ないが、その刺激的な味には定評があり、欠かせない商品となっている。
「レギュラーよりももっと過激なのが出てきそうですね」と、支倉SV。
 5分後、揚がってきたのはセロテープだった。決して何かの兵器の専門的な呼び名などではなく、その物ずばり、貼ったりくっつけたりするのに使う文房具、セロテープだった。家庭に1つはある小型の物だ。
「まあ、備品として使えなくはないですね」
 と、冷静に言う支倉SV。手榴弾もそうだが、食品を入れて文房具が出てくるという異常事態にまず何かコメントが欲しい所だ。
「次はチーズいってみましょう」
 からあげクンチーズを揚げる。5分経過する。すると、今度は「火の鳥」が出てきた。こちらは実物ではなく、手塚治虫氏作の漫画だ。しかも望郷編。
 この油の効果なのか、セロテープも単行本も油に浸かっていたというのに全く油まみれになっていない。単行本なんて新品その物だ。揚がってくるまでは油が真っ黒なので何も見えないが、外に出た瞬間に物が変化しているのだろうか。
「手榴弾、セロテープ、火の鳥。……全く一貫性がありませんね」
「まあ、カオス油ですから」と、支倉SVは俺から受け取った火の鳥をぱらぱらと捲りながら答える。
 次にLチキを入れてみると、スパナが出てきた。Lチキホットは歯ブラシに。フランクフルトは10面ダイスに。フライドポテトは携帯灰皿に。鶏から醤油味は小型セントリーガンに変わり、揚がると同時に発射された銃弾は全てゴーレム君が防いだ。
「やっぱり危険ですよ。もうやめときましょう」
 ここに来てようやく理性を思い出した俺に、「次で最後で」と支倉SVはなんこつ入りつくね棒を投入する。
 そしてそれは、なんだかよく分からない刃物の欠片のような物に姿を変えた。
 まさにカオス。全く規則性が無い。
 どうやらフライヤーのカゴに収まる物なら何でも出てくるという事らしい。そこには敵意も好意も無く完全なる混沌だけがあり、物理法則を平気で無視する。
「コレ、オレ、クダサイ」
 ゴーレム君が指差したのは謎の欠片。火の鳥は既に支倉SVの物になっているので、たった今命を助けてもらった事もあって断る理由は無い。
「いいけど、何に使うの?」
「ワカラナイ、ケド、聖ナルチカラ、感ジマス」
 そう言ってゴーレム君は、自身の身体の一部分を開け、中に大事そうにその欠片を仕舞った。便利そうだな、と俺が思いながら眺めている隙に、支倉SVはコロッケをカオス油に投入していた。最後ではなかったのか、と訝しがる俺を他所に、出てきたのは1枚のブリーフだった。


「思うに、この油に人間界の食べ物を入れて揚げると、『魔界にいる人間の持ち物』から1つが完全ランダムに現れるんじゃないですかね?」
 トイレから戻ってきた支倉SVは冷静にそう言う。
「やっぱり今のブリーフ……」
「いや、ほら、まあブリーフの話は良いじゃないですか。他にも何か揚げてみましょうよ」
「支倉SV意外とブリーフ派なんですね」
「な、何を言ってるんですか。今のがぼぼぼ僕の物だってどういう証拠ですか」
「明らかにブリーフが現れた時動揺してましたよね? 今も動揺していますよね? というかあれが支倉SVのブリーフじゃないとしたら、トイレに持って行ったブリーフは一体どこにやったんですか?」
「ははは、春日さんは面白いな。……さ、次行きましょうか」
 これ以上の追求は流石にかわいそうだし、男がどんな下着を履こうがはっきり言って興味はない。しかしとりあえず、これから支倉SVと話していて不利に立たされた時は、「ブリーフ」と一言述べれば少しは状況が良くなるだろう。
 しかし支倉SVの言っている説が本当だとするならば、手榴弾も、セロテープも、火の鳥も、スパナも、歯ブラシも、10面ダイスも、セントリーガンも、元は誰かの持ち物だった訳で、持ち主の元に戻ったブリーフは運が良かったが、それ以外の物が誰の物かを調べるのは非常に難しい。いくら魔界に住んでいる人間が少ないとはいえ、本人が無くなった事に気づいていなければ返す事も出来ない。
 やはり、この油は使用しない方が良いだろう。まず揚げ物がきちんと作れないし、在庫の数がずれる。何より、これでは人の物を盗んでいるような物だ。
「まあ、それもそうですね。では、次で最後にしましょう」
 支倉SVは残念そうに言ったが、既にその「最後」という言葉に信頼は無い。子供の前で物真似するような物で、飽きるまで何回もねだられるのが目に見えている。俺が首を横に振ると、支倉SVはすがるように言った。
「次で本当にラストにしますから! この終わり方は嫌だ。この油地味に高かったんですよ! 変えたばっかりでもったいないじゃないですか。というか春日さんの恥ずかしい物も出てこないと納得がいかない」
 最後にぽろりと落ちた本音を無視して、俺は油交換の準備を始めようとするが、物凄い勢いで支倉SVは俺を抑止する。両脇に腕を突っ込まれ、羽交い絞めにされ、良い大人2人が子供のようになる。
「次ラスト! ワンモアチャンス! 一生のお願いですから! 何が出ても文句言いませんから!」
 支倉SVの見た事無い必死の懇願に、いよいよ俺も折れた。
「……分かりました。でも次で本当に最後ですからね」
 両手を叩いて嬉しそうにする支倉SVは、冷凍庫から取り出したあんまん(ゴマあん)をカオス油に入れる。取り替えたての油で揚げるこのあんまん、通称「揚げあんまん」は、ローソンの裏メニューの1つであり、非常に美味とされている。が、今はあまり関係ない。何を入れようが全然別の物に変わり果てるはずだ。
 待つ事2分半。
 最後に揚がってきたのは、1枚のメモ用紙だった。
「あ」
 と、俺は思わず反射的に声をあげる。このメモ用紙には見覚えがある。というかつい先ほど、受け取り損ねた例のあれだ。防犯カメラで古浪さんの姿を確認すると、どうやら高齢ハグレイブンのお客様に店内の案内をしているらしく、メモが失われた事には気づいてないようだ。
 見るべきか、見ざるべきか。
 人の物を勝手に見る事は当然良くない事だ。しかしこれは元々俺に渡そうとしていた物でもある。俺が見るだけなら何の問題もないのではないか。しかし俺はこれをまったくもって奇妙な手段で手に入れている。古浪さんの許可無く、完全なる意識の外で偶然にも手に入れてしまったのだ。それに甘える事はやはり悪か?
 結果的に言えば、俺の葛藤は全く意味がなかった。カゴの中にあったメモ用紙は、字の書いてある側が上を向いており、しかも開いていた。そして書いてあった内容も、非常に短い物だったので、言い訳ではなく目を閉じる暇さえ無かったのだ。
 メモ用紙には、こう書いてあった。
『私は未熟者です。昨日は申し訳ありませんでした。 古浪』
 それは何て事のない謝罪の言葉だったが、彼女がこれを渡せなかったという事に俺は意味を感じた。
 きっと古浪さんは、言葉ではなく行動で返そうとしてくれているのだろう。そう思った俺は、その手紙を見なかった事にしてゴミ箱に捨てた。……ふりをして大事に仕舞っておいた。
10, 9

和田 駄々 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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