大学に入学して古書店に出入りするようになった。まあ、私の住む北の果て県もはや日本ではない市にある古本屋なぞたかが知れているのだが、長期休暇でたびたび訪れる東京や京都でふらりと立ち寄る古書店などは、たたずまいといい品揃えといい、垂涎ものである。
やはり何と言っても「古書店」である。ブ○クオフとかブック○フとかブックオフには到底持ちえない魅力が、磁場が、そこにはある(だって、ブ○○○フって良いニオイしないんだもん。童貞的な汗臭さがあるよね、アソコは。人のこと言えないけど)。
という訳で、以下、わたくし江口眼鏡が各地の古本屋を巡り、時には竜王と戦い(この時は手もとにあった鈍器のような漢和辞典で後頭部を殴打したのだ)、時には本の山に埋もれて図書館レスキュー隊に救出される(この時私の口の中から発見されたある屑学生の日記の一ページがのちの作品執筆に役立ったことは言うまでも無い)などの超絶した痛気持ちいい(実を言うとドMなのだ)経験をしながらも手に入れた奇書の数々をご覧に入れようと思う。
ぜひとも、小汚い古書店の片隅で見つけた本を耽読、いや「探」読するような気持ちで読んで頂ければ幸いである。