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section1

未来は不確定0と1とを漂う情報体
しかし「無」ではない
その時「彼」が存在するなら私の存在は確定される
反対に彼が「奴ら」に消されるなら「私」は「私」で存在しない。

私は「フロウ」0と1との間を流れる者
不確定の中から有をを生み出せるもの。

万物は情報の集合体。それを改ざん出来る者を人は「神」と呼んだ.



section2

ドラえもんの夢を見た
駄目な僕を未来から救いに来る夢を。
でも夢から覚めて心は冷める、
そんなこと起こるはずがない。

俺、浅川修一はいつも思う
駄目だなぁと
今日も憂鬱な1日が始まる。


何をやっても駄目だった
勉強も駄目
運動神経もない
コミュ力もない
おまけにチンコがペイロニー病だった

俺はいじめられていた。
こんな奴、きもくていじめられて当然だろ?
俺は弱かったから。
弱いのは罪なんだ。

何もできないから、どこへいっても疎外された人間の屑なんだ。
俺といると一緒にいる人もいじめられて不幸になる。
だからいつも独りでいた。

ことある事にいじめられる。
群衆はそのストレスのはけ口を弱いものに向ける。

屑人間は救われないよ!!!

クラスのメガネAが言ってた
「弱者は効率的に淘汰されるべきだ。日本は自殺者が年間3万にもいる。
弱い奴が死んで、強い奴が生き残るこれは自然界だったらごく普通のことだよ」

――俺は間違いなく淘汰される側だろう。

はっ死ぬのは怖いよ
でもこの世界は俺に死を要求する。
俺は思う。生まれてこなければ良かった。
俺はただただ消えたかった。

メガネが続けていう・・・・。
「愛や平等を叫ぶ奴がいるが
愛を叫ぶ奴は下心丸出しか頭がいかれてるかで
平等を叫ぶ奴は「現実」を見ていない」

「人の優しさなんて裏を返せば、
人の弱さだよ。それだけでは生きられない・・・。」

―――笑っちゃうね。確かに優しさだけでは生きられないんだ。強さがなければ!!

弱いから「隔離」、「迫害」、そして「叩かれる」
彼女だってほら、俺をぼろ雑巾を見るような目で
「話しかけない、でください」


「もう駄目だ俺は・・・・。」
「俺は!!!!!!!!!」


「泣くなよ浅川。お前は騙されてるよ」
顔を上げると銀髪の少女がたっていた。

「ここは糞野郎が情報を改ざんし<工作>した過去に過ぎないよ」
「<未来>から助けに来た、私はお前の味方だ」




section3

読者諸君
タイムマシン。そんなもの実在できるのだろうか?
良くSF小説に出てくるよね。

読者諸君
<神>と呼ばれるものは実在できるのだろうか?
ここでの神は、この世の理を改ざんする存在を指している

もし、これらのものが存在するなら、全てのものが
あやふやになるだろうね
歴史、運命、気運、能力、法則、それ以外にも、世界の全てがあやふやだ

僕たちは今の一瞬一瞬を生きているけれども
もしかしたら僕らが真実と思ってるものは、すべて
今の一瞬に作られたものかもしれないね。

そうしたら僕らの「命」とは何なんだろうね。
全てを改ざん出来るなら、僕らの「命」さえもあやふやで
本当は僕らなんか存在しないかもしれないね。

でも僕は僕が存在すると思ってしまうね。
なぜなら僕は僕が知覚したり意志したりする<全て>を「ウソ」とは思えないからね。
我思う故に我あり。デカルトがいったんだっけ?

この小説の設定の話をしようとおもう。
「タイムマシン」も「神」もこの小説の中では存在する。
だからこの小説の世界はあやふやな設定の上で成り立ってるんだ。

例えば「昨日」会った彼が
もしかしたら「今日」あった彼になるかもしれない

ただ絶対的なルールも存在する
ある種の「命」同士の引力のようなものがこの世界の体裁を守っている、というものだ

「命」は消せないんだ。どんなにこの世界が改ざんされようがね
この引力はいわゆるカルマといわれる存在に近いかもしれない

例えば彼女の場合、彼が大好きだったから
彼の「命」を守ろうと固執するんだろうね。魂の記憶に従って
そういう繋がりみたいなものがここでいうカルマ。
そのおかげで彼の「命」は今まで消えなかった

彼女の名前はエル・フローライト
ある天才学者に9番目に創られた「神」の試作品だ



section4



「あんた誰?」 俺、浅川修一は言った。

「私はドラえもんとでもいっておこうか?
つまり、<未来>から君を救いに来た者だ」

ふざけてると思ったが銀髪の少女のまなざしは真剣だった。
銀髪の少女はつづけて言う

「エル・フローライト。それが私の名前だ」
「フロウと呼んでくれ」

「変な名前・・・。」俺は言う・・。

そうすると少女は自嘲気味に「お前が付けたんだろ?(笑)」そう言った。

それが何を意味するかは<当時>の俺にはわからなかったが。


すぅっと少女が息を吸い込む
「聞こえてるんだろう?豚野郎!」
「浅川の命は消させない。お前のやってることは無間地獄に落ちるほどの大罪だ」

その瞬間、スピーカーがガガガと鳴った
「・・・・」
「何を持って罪とする」
聞こえたのは老人の声だった
「法などないのだよ。この世界に法などない。
あるのは、創られた虚構だ。
そいつを殺せば全て終わる。お前達は世界の殻の中で夢を見ていられる。
何も知らぬまま寝ていられる、それこそが真の幸せと思わないか?」

「馬鹿な事を・・・」フロウと名乗る少女はつぶやいた

「この世に私以外の「神」などいらぬのだ
それでお前たちは幸せのはずだ

すべてのifが繋がるだろう。
そして収縮して全ての命が<世界のバグ>を忘れるだろう。
それですべての神はおしまいだ。」


その瞬間、俺はぐいっと袖をひっぱられた
「逃げるぞ」
フロウは言った。


section5


俺はわけもわからずフロウに引っ張られて
学校の廊下を走り階段を駆け下りていく。

「一体、なんなんだよ・・・。」

「気が付かないのか?」

「気が付くって何さ!!」

「今の君なら気付くはず。
よく考えてみろお前の学校はこんなに複雑な構造だったか?」

「この学校は2階建てで・・・でも、
いやなんだろう、さっきからずっと階段を降り続けているような」

「やっぱわかるんだな、もう5Fぐらい降りている
今この学校の構造は改ざんさせられているんだ
きりなしの迷宮さ」


―――構造の改変といわれても
俺はにわかに信じられなかった、しかし現実は非常にも、それを事実として物語る

「これが<神>の力だよ
だけど、こちらだって同じ力を持ってるから反撃できる!

次の階段を降りたら全力で右に走るぞ
そこに出口が<生まれる>はずだ。

その出口は本来あるべきの未来に通じている
出口をでたら君は変わる。少しばかりの勇気と、キレる頭と、強い意志、が君に戻る

そうしたら君は君自身になれるはずなんだ、戻ってくれよ浅川”博士”」

慣れない運動で息切れする呼吸。階段を下りて右に全力で曲がる。
そこには出口がみえた。


「出口だ」
―――しかし、そこへ駆け込もうとする俺をフロウは静止させた

「待て」

そこには老人が立っていた


section6

老人は語りだす

「昔、<神>を創った科学者がいた。
その名を「浅川 修一」という。

神が生まれて全てのものが曖昧になった。その中で我々は歴史をめぐって、それを変える戦争を起こした。

私も家族を失った。死んではないないが、私の家族は私の家族でなくなった。」


フロウはいう
「だから各国間で力を使う際の取り決めをつくったのだろう?お前がやってるのはテロ行為だ」

老人は自嘲気味に笑ってまた語る
「ふっふっふ、神を作り出した人物
この一点を消せば全てが元に戻るはずだ
こんな歪な世界はいやなのさ

私が浅川に代わって新たな秩序を作り出す
新世界の神として」

「どこの差し金だ」

「言えないね

今回はお前等の勝ちだ、
その出口をリンクさせた時点で。
それをくぐればすべては元に戻るだろう。

私は退散するとしよう。
だが忘れない事だ、浅川雫。今はフロウといったほうがいいか・・・。

そこのソイツは必ず消す」

そういうと老人は霧となって消えた。

section7


フロウはいう
「今回の”戦い”はこれで終わりだ

最悪な過去もただの夢にかわる
君はその<出口>をくぐった瞬間
私のことも忘れるだろうな。

だが10年たったらまた会える。
私は君の子供だから

大切にしてくれよなパパ」

そういうとフロウは俺の背中を押して出口に突っ込んだ。

―――――その瞬間世界は暗転し、何かが変わった・・・・・・・。









変な夢を見た、その内容を友達に話したら
夢は夢だろといわれた

だけど、この夢は忘れてはいけないような気がした。


俺はとある研究室の助手であった。


屋上でタバコを吸う
今日は晴天で青空が広がっている


end




























































































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