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10月23日文芸作品感想

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★10月23日文芸作品感想


更新されたのは4作品。
うち、アンソロ2作品、短編集1作品。
前回も感想述べた作品が1作品。
やはり文芸民はこの企画に余り感心がないのかも?
サイコロは次回も文芸となりました。
10月28日更新の文芸作品感想を書きます。
私は楽だけどちょっと物足らないかも…?
文芸民頑張れ~。


今回は以下の感想を書きます。


「サイ・ヤングの速さはどれくらい」
「みなそこにいる」
「クソ小説アンソロジー」
「自説自論」
「サイ・ヤングの速さはどれくらい」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16984



ムラサ先生の青春小説。その後編について。
前編は「のんのんびより」か?と思うぐらい、田舎の情景やライフスタイルについて丁寧にゆるく描かれていました。
後編は隣県の高校野球部との練習試合を中心に描かれています。
それと共に、野球や絵といった「子供の頃から好きで熱心に取り組んできた事なのに、高いレベルを目指すと辛くなってきた」事への葛藤も描かれています。
冒頭、すみれが上手く絵が描けなくなってきており、絵を描く事が嫌いになりかけている。
ちひろも野球をなぜやめたのかを隠しつつ、すみれにはっきりと「野球はもう絶対やらない」とは言えず、野球の練習試合に出るはめになる。
隣県の野球部は真剣に野球をやっている連中で正直手ごわい。
一方、ちひろ達の青葉高校野球部は、正規の野球部員が補習で歯抜け状態となり、サッカー部やテニス部に助っ人に来てもらっている。
ちひろがいなければ中学生の女の子に出てもらうところだったという。
ピッチャーはスタミナが大事なのに走りこみをしてなくて9回を投げ切れるか怪しい。
そもそもエースの方のピッチャーは補習で遅れている。
マネージャーもスコアブックをろくにつけられない。
普段は野球漫画を読んだり、メジャーリーガーの真似をしたり、野球部が全員集まった事があるのは他校のチアリーダー目当てだったり。
野球部というより気楽な野球同好会のような青葉高校。
で、試合の結果についてはともかくとして。
ちひろは野球経験者といっても実は甲子園優勝してる超名門野球部出身だったのだ。
ただ、シニアでは将来を嘱望されて名門野球部にスカウトされたものの、高校ではまったく通用しなかった。
それでドロップアウトして田舎に逃げてきたのだ。
冒頭のすみれの絵の悩みとまったく同じ話。
子供の頃から9年間真剣に野球に取り組んできたが、勝利を求める野球についていけず、楽しくなくなってしまった。
ちひろとすみれは、野球や絵に対し、どう向き合えるようになるのか?
この小説のテーマはここらへんですね。
これは新都社という「草野球~社会人野球レベルが入り乱れるアマチュア漫画・小説サイト」で創作をやっている人達にも通じるテーマかと思います。
プロを真剣に目指して活動している人もいるし、青葉高校野球部のように楽しくプレイできればいいと考えて趣味でやっている人達もいる。
まぁ、ワンパンマンみたいに「真剣に趣味でヒーローをやる」のも良いと思うんですけどね。
前編ではまったく野球小説とは思いませんでしたが、後編は野球小説かなと思わせつつやっぱりちょっと違う。
でもとても良い青春小説でした。
短編にしては少々長いというか人によっては冗長(良く言えば丁寧)に感じるかもしれませんが、文章自体は読みやすいし良くまとまっている。
(でもやっぱり前編の部活体験入部巡りとか、ママさんバレー対決のくだりとかはもうちょっとショートカットできたんじゃ…?)
すみれと同じく、創作に携わる新都社の人達にとても共感できるテーマだと思います。
是非、読んで見てください。
私は感動しました。
36, 35

  

「みなそこにいる」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=15430



作者はあまがさ先生の恋愛短編集。
4つありましたが短めなので全部読めました。

■雨傘ぐらいの幸せ
相合傘しながら帰宅する高校生カップル。
感受性豊かな彼女と杓子定規でマイペースな彼氏。
でも彼女は彼氏のそういう何事にも動じない態度も好きで…。
彼氏は気遣いできる男で、自分の肩が濡れるのも構わず彼女を濡れないように配慮。
互いの自宅への分かれ道に来たけど、まだ雨が降ってるからと彼女の自宅まで送り届ける紳士ぶり。
ああ、雨の日は幸せな気分になれるから好きだなぁ~って話。
くっ……リア充め、殴りたい!!!!!
ってのは大人気ないので感想を…。
男と女の感受性の違いを表した話でもあると思います。
例の車のコピペを思い出しました。

女『車のエンジンがかからないの…』
男『あらら?バッテリーかな?ライトは点く?』
女『昨日まではちゃんと動いてたのに。なんでいきなり動かなくなっちゃうんだろう。』
男『トラブルって怖いよね。で、バッテリーかどうか知りたいんだけどライトは点く?』
女『今日は○○まで行かなきゃならないから車使えないと困るのに』
男『それは困ったね。どう?ライトは点く?』
女『前に乗ってた車はこんな事無かったのに。こんなのに買い替えなきゃよかった。』
男『…ライトは点く?点かない?』
女『○時に約束だからまだ時間あるけどこのままじゃ困る。』
男『そうだね。で、ライトはどうかな?点くかな?』
女『え?ごめんよく聞こえなかった』
男『あ、えーと、、ライトは点くかな?』
女『何で?』
男『あ、えーと、エンジン掛からないんだよね?バッテリーがあがってるかも知れないから』
女『何の?』
男『え?』
女『ん?』
男『車のバッテリーがあがってるかどうか知りたいから、ライト点けてみてくれないかな?』
女『別にいいけど。でもバッテリーあがってたらライト点かないよね?』
男『いや、だから。それを知りたいからライト点けてみて欲しいんだけど。』
女『もしかしてちょっと怒ってる?』
男『いや別に怒ってはないけど?』
女『怒ってるじゃん。何で怒ってるの?』
男『だから怒ってないです』
女『何か悪いこと言いました?言ってくれれば謝りますけど?』
男『大丈夫だから。怒ってないから。大丈夫、大丈夫だから』
女『何が大丈夫なの?』
男『バッテリーの話だったよね?』
女『車でしょ?』
男『ああそう車の話だった』

ん~、もっともこれは、「女がウザい」っていうのを主張したい男側の意見を多く含んだ内容ですね。
女は車が故障した事に対して男に共感して欲しい。
男は女に車の修理ができるようサポートしたい。
考え方が違うから一向に話が進まないというw
一方、あまがさ先生のこの短編は、その女のウザさが反転してポジティブに、感受性豊かに表現されています。
女の一人称だから男が内心どう思ってるか分かりませんが、女を良く受け止めて付き合っている。
まぁ、恋愛小説なんだから当たり前ですけどね。
だから恋愛なんて真っ平だ!とはならない。
逆に、恋って素敵だな! こんな恋愛がしたい!となる。
男は見た目はイケメンではないけど真面目で紳士的というように表現されてますし、男でもまぁまぁ暖かく読める恋愛小説でした。


■飴玉くらいの幸せ
学校の屋上で煙草を吸う男の教師。
そこに教え子の女子生徒が現れ、煙草は体に悪いですよと言ってくる。
教師は煙草を吸い、女子生徒は飴玉を舐めつつ、グラウンドのサッカー部のどっちが勝つかを賭ける。
女子生徒は賭けに負けたらおとなしく帰宅する。
でも勝ったら…。
くっ……リア充め、爆発しろ!!!!!
なにが「次はどの味がいいですか?」だよ!!!!!
飴玉ぐらいの価値しかない安いビッチが!!!!!
インコー教師もナチュラルに受け入れてんじゃねーよ!!!!!
はぁ、はぁ、はぁ…。
いや、心も顔も熱くなる恋愛小説ですよ?


■待ち人の既読
今時の高校生カップルの話。
LINEでのやりとり。
彼氏は部活動が終わるのが遅くなりそう。
彼女は「待ってようか?」と返信するが、彼氏は一緒に下校したいという自分の気持ちを優先すべきか、待たせたら悪いと彼女を気遣うべきかで逡巡する。
彼女は既読からなかなか返信がない事でそれを察し、「やっぱ先に帰る」と返信。
彼氏は即座に「ごめんね」と返信。
でもしばらくしてから「ありがとう、でもやっぱり待っていて欲しい。一緒に帰りたい」とメッセージがくる。
彼女は幸せな気分になる。
直接会っては言いにくい言葉も、LINEなら言いやすいと。
くっ……リア充め、滅びろ!!!!!!
あーあーあーあーあー何だよもう、気遣いのできる優等生カップルめ!!!!!
いや真面目な話ね。
私が高校生の頃はぎりぎりポケベルってもんがあったぐらいでね。
スマートフォンどころか携帯電話もろくに普及しちゃいなかったんですよ。
LINEだってごく最近その仕組みがやっと分かったぐらいでして。
「既読」ってのはガラケーにはない機能で、恋愛や仕事などのコミュニケーションツールとしては実に厄介なもんですね。
「既読無視」と思われるからとりあえず何か返信しなくちゃとかあるし。
ガラケーの普通のEメールなら「気づかなかった」とか「電源切れてた」で済ませられるけどね。
mixiが出た時も「最終ログインから何分後」とか「足跡」とかがあったので、mixi疲れなんてありましたね。
携帯やSNSが普及した事により、直接会ってコミュニケーションする能力が衰え、バーチャルなつながりだけでつながったような気になる人が増えました。
でもだからこそ可能となったバーチャルでの微妙な気遣い。
文章だけのやり取りの方が上手く気持ちを伝えられる事ってありますよね。
それを上手く活用した恋愛小説でした。


■挟めない栞
図書委員になった彼女。
静かな図書室が好きなのに、自由気ままな彼氏は騒がしい。
嫌だけど、好きになってしまいつつある。
だから思い通りに挟んで止めておける栞と違い、彼女はどこまでも捲られてしまう。
くっ……リア充ry)
いやもうね、「捲る」って言葉のエロさよ。
いいねいいね! きゅんきゅんしますよ。
余談なんですけど、エロ漫画家の田中ユタカ先生のシリーズで、眼鏡の図書委員の少女が官能小説を見つけてしまい、同じ図書委員の少年一緒にそれを読んでいくうち、小説内の通りにエロエロな展開を実践していくってのがありまして、大好きだったんですよね。何回も抜いたわ。
アダルトビデオでも図書室で声を押し殺した女優をファックするのが一ジャンルとして大成しておりまして。そういうシチュエーションは人気なのです。
何が言いたいかと言えば、図書委員ってエロいよね。
4つの短編の中ではこれが一番良かったです。


「クソ小説アンソロジー」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16546



匿名作家達によるアンソロジー。
どれだけ頭痛で頭が痛い小説を書けるかという試みです。
ここでは良作の基準はどれだけクソかというものです。
文章力なんていりません!
漫画しか描かない作者さん、創作したことない読者さんも、これを機会に脱糞していきましょう!

■ゾンビハザード
体重はキロメートルとは表記しないですよ。
フン詰まりで便秘気味の糞かな。

■モラルハザード
これは私が書いたやつなので感想は差し控えさせて頂きます。
一言で言えば下痢糞気味かなー。

■脱糞オチ
これは面白かった。綺麗な一本糞。
無駄に文章力高いし、恐らく新都社でも人気文芸・ニノベ作家が書いたものと思われる。

■学園ハザード
凡庸。思い切りが足らない。
ちっちゃなコロコロしたうさぎの糞。

■風呂入れよ
うさぎごとうさぎの糞を食べて、巨大な肉食獣の糞にしてくれた。
トイレの消臭剤を使っても消えないほど臭い。

■第三次大国戦記
キムチ先生によってコミカライズされてる。
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16684
富士山のように雄大な糞。

■異世界ファンタジー
凡庸。どこにでもある犬の糞。

■英雄になったから
微量に糞の成分を含んだオナラ程度の糞。

38, 37

  

「自説自論」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=4876



やはり匿名作者によるアンソロジー。
ただこちらは割と真面目な評論です。
全てについて感想を述べるのは難しいので、今回更新されたものについてだけ。

■商業主義で見る新都社
これは荒れるだろうと思う内容…。
わ、わざとやっているのか!!??
新都社漫画で商業で売れる漫画と売れない漫画を実名出して例えている。
しかも私の「本当にあった後藤健二の話」まで出されているし…。
売れる方に例に出されているのは光栄ですが、実にコメントしづらい。
まぁ、コメ欄にも書きましたが、こういうのは匿名掲示板でバンバンやれば面白いかもしれません。
それこそ本スレでやればいい話でしょう。
どうせ誰も見ていないんだし、本スレ活性化になるかもしれませんよ?

私の見解としては、これは作品単位で語るべきなのか、作者単位で語るべきなのかという疑問があります。
今、連載している作品自体は商業化無理だろうけど、成長著しい作者さんであれば別の作品を持ち込みにいけば可能性あるだろうって人も多い。
新都社に作品を残しつつも、既に商業で活躍している先生だっていらっしゃいますしね。
クール教信者先生、MITA先生、サンドロビッチヤバ子先生、つきねまこと先生、青空明先生などなど…。
小説でも伊瀬カツラ先生、後藤ニコ先生がいる。
そういう方の作品は既に商業で通用するという実績があるからなるべくあげないようにしたい。
また、私が知らないだけで、既に商業から声がかかって活動している先生もいらっしゃるでしょう。
なので、まだ商業活動されていないと思しき方で、「これは売れる」と思った作品をあげていきます。

★後藤健二が個人的に商業でも売れそうと思う漫画ラインナップ

・はるこ少女期(ichi先生)少年
・送球ボーイズ(フウワイ先生)少年
・鉄甲ボンゴ(ウッチェロ先生)少年
・覇記(くろやぎ先生)ヤング
・潜心CROSS OVER(油沼先生)ヤング
・白の魔術師(マミー先生)ヤング
・魔女試験(杉本アトランティス先生)ヤング
・ゴーテルの贖罪(まるかわ先生)ヤング
・空は赤く落ちる(浅見ヒッポ先生)コニー
・HOT BLOOD(甘えび先生)コニー
・天才くノ一 菊丸参上!(隣の飼いケルベロス先生)コニー
・つきみずるやすみ(希先生)コニー
・スードラブシ(ゴダルド先生)コニー
・怒りのロードショー(マクレーン先生)コニー
・世界樹の下で(新・ういろう先生)コニー
・河童(私先生)コニー
・普通じゃない!(はいどん先生)きぼん
・色喰ーシキジキー(嘉駕ミチ先生)きぼん
・エンゼルシューター(玄界灘先生)きぼん
・ハイパー片思い(人形先生)ぷげら

想定される漫画雑誌は特に設けず、各雑誌からオールマイティーに選出。
…の、はずがコニー率たかっ!
大体の漫画誌って20作品ぐらいだから全部でそれだけに絞りましたが、その選定が実に難しかった…。
迷ったけど完結作は除外して、連載中の作品に限りました。
玄界灘先生の作品はブルトンの方が好きだけど、売れるという意味じゃエンゼルだろうし…。
割とシビアに考えてみたつもり。
ちょっと歴史物やファンタジーに偏りすぎかな?
コメ欄にもあったけど、「皇国の守護者」みたいな複雑なファンタジー戦記物だって売れてるし、白の魔術師だっていけると思います。
でもまぁ、「新都社フルコース」的なピックアップになってしまったかもしれません。

あと文芸ニノベの企画なのに小説が一作もないとはどういうことだ!
と、思われるかもしれませんが、あくまで漫画雑誌について考えたものですから。
これが文芸誌の連載小説考えろってのはまた別の話ですね。

また、勝手に名前を出してしまった作者さん、大変申し訳ありません。
39

後藤健二 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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