第二章 悟り
廃墟から出たグロークはバイクを置いたところに向かった。
グローク「(この街は気味が悪い。早くこんな所から去ってしまおう。)
バイクに跨り、エンジンを蒸かす。
(ドルルルルルルルル)
来た道を思い出しながらバイクを走らせた。
昨夜よりも、霧が濃くなっている。
前がはっきりと見えない。
バイクを走らせ、10分たった。
グローク「・・・・・・・?」
――可笑しい。また街に戻ってきてしまった
グローク「可笑しいな・・・。」
再びバイクを走らせる。
駄目だ。また戻ってきてしまう。
グロークは気付いてしまった。
―この街からは出れないのかもしれない。
3度目の脱出を行う。結果は同じだった。
(プスン)
バイクが急に動かなくなった。
グローク「お、おい…。」
バイクはうんともすんとも言わなくなった。
歩いて戻ろうとしても無駄だろう。
グローク「クソッ!冗談じゃない…!」
しょうがなく、バイクを手で押して街に戻った。
グローク「・・・?さっきまでこんな建物あったか?」
―そこには大きな図書館があった。
吸い寄せられるようにグロークは中に入った
特に用はなかったが。
グローク「(この街は気味が悪い。早くこんな所から去ってしまおう。)
バイクに跨り、エンジンを蒸かす。
(ドルルルルルルルル)
来た道を思い出しながらバイクを走らせた。
昨夜よりも、霧が濃くなっている。
前がはっきりと見えない。
バイクを走らせ、10分たった。
グローク「・・・・・・・?」
――可笑しい。また街に戻ってきてしまった
グローク「可笑しいな・・・。」
再びバイクを走らせる。
駄目だ。また戻ってきてしまう。
グロークは気付いてしまった。
―この街からは出れないのかもしれない。
3度目の脱出を行う。結果は同じだった。
(プスン)
バイクが急に動かなくなった。
グローク「お、おい…。」
バイクはうんともすんとも言わなくなった。
歩いて戻ろうとしても無駄だろう。
グローク「クソッ!冗談じゃない…!」
しょうがなく、バイクを手で押して街に戻った。
グローク「・・・?さっきまでこんな建物あったか?」
―そこには大きな図書館があった。
吸い寄せられるようにグロークは中に入った
特に用はなかったが。
中には本がズラリと並んでいた。
グロークはその中の本を一冊とって開いた。
何語だろうか。なんて書いてあるかさっぱり分からない。
古代ヘブライ語とかそういうレベルじゃねーぞ。
グロークは大きくため息をついて本を閉じた。
―二冊目
これも同じだ。殺すぞ。
そして三冊目。
どうせこれも同じだろうと思いながらグロークは本を開く。
同じ文字がずらずらと書いてあった
――しかしこの本だけはなんとなく読めた。
※ここからは本の文章です。
しかしプロローグと同じことが書いてあるだけなので次の※まで読み飛ばしてしまっていいです。
――理性を忘れた街
星など見えない空
この街は歪んでいる。
神に見放された街にはどの様な人間が生き残るべきであろうか。
―生ける者は生ける者を食らう。それが全ての生ける者の業(ごう)。
力が世界を支配するような街
殺されなければ殺される。
弱肉強食
決してその街の謎を解こうとしてはいけない。
そして
――この街からは生きて出れない。
武器を持ち戦え。
それはこの街に生き残る唯一の手段。※(ここまでが本の文章)
そのほかに色々書いてあったが、さっぱり読み方が分からなかった
文章にいくつかグロークにつっかかる文があった。
まず、武器を持ち戦え。
夢にも出てきたあの言葉、ブキヲテニトレ
グローク「(今持っている銃のことだろうか・・・?)」
次に
―この街からは生きて出れない。
予想通りだった。
脱出しようと足掻く事が無駄だと悟った。
グロークはその中の本を一冊とって開いた。
何語だろうか。なんて書いてあるかさっぱり分からない。
古代ヘブライ語とかそういうレベルじゃねーぞ。
グロークは大きくため息をついて本を閉じた。
―二冊目
これも同じだ。殺すぞ。
そして三冊目。
どうせこれも同じだろうと思いながらグロークは本を開く。
同じ文字がずらずらと書いてあった
――しかしこの本だけはなんとなく読めた。
※ここからは本の文章です。
しかしプロローグと同じことが書いてあるだけなので次の※まで読み飛ばしてしまっていいです。
――理性を忘れた街
星など見えない空
この街は歪んでいる。
神に見放された街にはどの様な人間が生き残るべきであろうか。
―生ける者は生ける者を食らう。それが全ての生ける者の業(ごう)。
力が世界を支配するような街
殺されなければ殺される。
弱肉強食
決してその街の謎を解こうとしてはいけない。
そして
――この街からは生きて出れない。
武器を持ち戦え。
それはこの街に生き残る唯一の手段。※(ここまでが本の文章)
そのほかに色々書いてあったが、さっぱり読み方が分からなかった
文章にいくつかグロークにつっかかる文があった。
まず、武器を持ち戦え。
夢にも出てきたあの言葉、ブキヲテニトレ
グローク「(今持っている銃のことだろうか・・・?)」
次に
―この街からは生きて出れない。
予想通りだった。
脱出しようと足掻く事が無駄だと悟った。
他にも英語で書かれた古びたノートを数冊見つけた。
うっすらと何か書いてあるようだが文字が薄くて読めない
グローク「?」
足元にマッチ箱が落ちていた。
中のマッチもまだ使えるようだ。
一応拾っておくことにした。
外に出てグロークは気付いた。
人がまったく見当たらないのだ。
とりあえず街を軽く物色してみる。
大きな時計台、レストラン、銀行。
――中にはやはり誰も居ない
雨がポツポツと降ってくる
グローク「(腹減った…。)」
食料になるようなものは何も持ってきていない。
金銭は持っているが店の中には誰も居ない。
心が折れそうだった。
―ぼーっと歩いているとバーが見つかった。
他の建物に比べて比較的新しく出来たもののようだ。
とりあえず中に入ってみた。
人が居た。
どうやらこの店のマスターらしい。
マスター「おや、こんなところに客とは珍しいですね。」
グローク「・・・・・・。」
マスター「ずぶ濡れですね。今タオルを持ってきます。」
・・・ずいぶんと気さくなマスターだ。
うっすらと何か書いてあるようだが文字が薄くて読めない
グローク「?」
足元にマッチ箱が落ちていた。
中のマッチもまだ使えるようだ。
一応拾っておくことにした。
外に出てグロークは気付いた。
人がまったく見当たらないのだ。
とりあえず街を軽く物色してみる。
大きな時計台、レストラン、銀行。
――中にはやはり誰も居ない
雨がポツポツと降ってくる
グローク「(腹減った…。)」
食料になるようなものは何も持ってきていない。
金銭は持っているが店の中には誰も居ない。
心が折れそうだった。
―ぼーっと歩いているとバーが見つかった。
他の建物に比べて比較的新しく出来たもののようだ。
とりあえず中に入ってみた。
人が居た。
どうやらこの店のマスターらしい。
マスター「おや、こんなところに客とは珍しいですね。」
グローク「・・・・・・。」
マスター「ずぶ濡れですね。今タオルを持ってきます。」
・・・ずいぶんと気さくなマスターだ。
マスターから渡されたタオルでグロークは頭を拭いた。
この街に来てから本当にろくな事が無い。
マスター「まぁ、適当に掛けてください。」
とりあえずイスに座ると隣に人が居た。
グローク「(なんだ。人が居ないわけじゃなかったんだな。)」
栗色の髪。赤い瞳。男性のようだ。
バーは静まり返っていた。
マスター「何にしましょう?」
グローク「とりあえず、コーヒー頼む。」
これからどうしよう。
バイクも動かなくなってしまった。
それにもし、
――昨日のような事があったら。
銃を取り出す。
弾はもう無い。
栗色の髪の男と目が合った。
お互い焦って目を逸らした。
気まずい。かなり。
マスター「コーヒーお待たせしました。」
グローク「え?あ、どうも…。」
コーヒーに自分の顔が写る。
時計を見た。
―19時
随分と時間が流れるのが速く思えた。
窓を見ると外は暗かった。
このままでは今日も帰れない。
昨日の所で寝るのも嫌だ。
野宿しかない。
さっき拾ったマッチもある。
とりあえずコレだけでやり過ごそう…。
この街に来てから本当にろくな事が無い。
マスター「まぁ、適当に掛けてください。」
とりあえずイスに座ると隣に人が居た。
グローク「(なんだ。人が居ないわけじゃなかったんだな。)」
栗色の髪。赤い瞳。男性のようだ。
バーは静まり返っていた。
マスター「何にしましょう?」
グローク「とりあえず、コーヒー頼む。」
これからどうしよう。
バイクも動かなくなってしまった。
それにもし、
――昨日のような事があったら。
銃を取り出す。
弾はもう無い。
栗色の髪の男と目が合った。
お互い焦って目を逸らした。
気まずい。かなり。
マスター「コーヒーお待たせしました。」
グローク「え?あ、どうも…。」
コーヒーに自分の顔が写る。
時計を見た。
―19時
随分と時間が流れるのが速く思えた。
窓を見ると外は暗かった。
このままでは今日も帰れない。
昨日の所で寝るのも嫌だ。
野宿しかない。
さっき拾ったマッチもある。
とりあえずコレだけでやり過ごそう…。