私は、酒、たばこは一切やらないし、風俗にも行ったことないし、嘘はつかないし、学校も会社も常に皆勤賞をいただける標準的な日本人男性だ。渋谷のクラブで行われていることとか、歌舞伎町で何が行われているか、吉原でいまだにどんな産業が主流であるかなんて知らない。
ついでに言っておくと、私は、精神科など一度も言ったことがないし、一度も風邪をひいたこともない健康優良児である。友人と喧嘩したこともないし、ましてや失恋したこともない。
そのような精錬潔白で、白雪姫、もしくは熊のプーさんのように、真っ白な私だからあえて指摘したいのだが、ピエール瀧って、ここまでバッシングされるほど、悪いことしただろうか。
海外に目を転じてみよう。
音楽でも、映画でもなんでもいいのだが、仮に監督や脚本家や出演者が薬物に手を出したという理由で、その作品がお蔵入りになったとしたら、いったいどの程度の作品が現在残っているだろうか。
もちろん、私は薬物乱用を肯定しているわけではない。
薬物は、その人のの心も体もむしばんでいくものなので、法的規制が入るのは当然である。そして、依存症の治療を受けるのも当然のことなのである。
私が言いたいのは、そのように薬物を手に出した人に対する世間的なバッシングがあまりにも過酷なんじゃあないだろうかということなんである。
コカインに手を出した俳優は、日常的にパワハラを行っている俳優より悪なんだろうか。
コカインに手を出した俳優は、家族をないがしろにして、不倫を重ねてる芸能人より悪なんだろうか。
コカインに手を出した俳優は、検察を動かして蓮池を長期拘留してしまった我国
の首相より悪なんだろうか。
コカインに手を出した俳優は、私利私欲のため、ロシアと通謀して、世界をめちゃくちゃにしている現在のアメリカ合衆国大統領より悪なのだろうか。
ピエール瀧は、経済がこれだけ下降しているにも関わらず、消費税増税の凍結の判断ができないほど、優柔不断な我国の首相以上にあなたの生活を脅かしているだろうか。
今現在のあなたの生活の不安に対する責任がピエール瀧にあるだろうか。
全くない。ピエール瀧のコカインとあなたの生活は全く関係がない。もし、あなたがピエール瀧の不幸を願っているにも関わらず、あなたがそのことを意識できていないとしたら、単にあなたは、ただ単に救いのない不幸な人間である。
私の主張は、明確である。
ピエール瀧は、今後も、映画に出演するべきだし、依存症の治療は、何回、失敗しても何回でも何回でも、トライしてみるべきなのだ。なぜなら、ピエール瀧はその犯罪の過程で、誰かを激しく傷つけたわけでもないからだ。
これは日常的に、パワハラ、セクハラがまかり通り、サービス残業が普通に行われている日本の労働環境に身を置いている者の実感だ。とんでもない悪が世間から何となく容認されていると言う理由だけで、放置されているのが日本の倫理観なのだ。
ピエール瀧は確かに、法に背いた行為をした。ただし、それがすぐにとんでもない悪と判断されるのはとんだ短絡思考である。
私は、ピエールが直接的に他人を傷つけない限りは、彼のファンで居続ける。
パワハラ、セクハラ、いじめ等の明らかな加害行為なのに、それが法的にグレーゾーンだからと言って、許される状況では、ピエールのことを悪と断定できる人間はいるのだろうか。
この程度のことで、やり直しがきかない社会を容認するあなたは、たぶん、親からも先生からも一度も怒られたことがないし、ギャンブルも酒もタバコも風俗も
言ったことがない、強いて言えばイランの宗教警察のような精錬潔白な人物なのだろう。
私も宗教警察のように、精錬潔白だが、現在、世間からバッシングされているピエール瀧を完全に擁護する。