2018年1月18日更新作品から
「ラプラスの「ま」」https://lapulacenorensaku.web.fc2.com/
木曜の「ま」先生作品。
以前にも感想を書いた「異人の「ま」と世界観は同じというか、これまで先生が描かれた色んな作品のキャラがオールスター的に総出演しているようだ。
そのため、それぞれの作品の捕捉、外伝、IFの話となっている。
初見でいきなり本作だけ単体で読んでも訳が分からなくなるというのが正直なところだろう。
あとがきに年表と時系列があったので、それに沿って読み進めていくのが良いようだ。
ただ本作だけをいきなり読んでも絵や雰囲気を味わうだけでも楽しむことはできる。まぁ、正直言って話の方は少ししか頭に入ってこなかったのだが…。
先生のキャラクターは多少古臭いテイストはあるが、マジンガーZやら鉄人28号や仮面ライダーなどをモデルにしているし、カンブリアンモンスターなど超古代のオカルトやホラーテイストを取り入れたキャラクターも多いし、ひっくるめて「木曜の「ま」」ワールドということで良いテイストとなっていると思う。話の方も理解できればもっと面白いのは間違いない。
というのも、私はホラーは苦手なんだけど、カンブリアンとか超古代文明とかオカルトはかなり好きだ。歴史好きだし、ロマンを感じちゃうタイプなので。
短編集だった「異人の「ま」」であれば、それぞれはシンプルな話で分かりやすかったが、スパロボ的にオールスターで出てこられると複雑すぎて訳が分からなくなってしまったのは残念だ。色々と台詞で解説してくれていたが、残念ながらちっとも頭に入ってこない。
木曜の「ま」先生には大変失礼かもしれないが、本作と非常に似ていると感じるのが「サヌルカヌイ」だったりする。膨大なキャラクターと裏設定を抱える「サヌルカヌイ」だが、ネタバレや駄文でキャラクターの裏設定を都度文章で説明しているというのもあるし、見せ方もストーリー自体も分かりやすい。思わぬところで、なぜ「サヌルカヌイ」が人気作となれたのかが分かったような気がした。
本作においても「サヌルカヌイ」のように文章で説明してくれているページはあったが、ちょっと分かりづらかった。このあたりが改善されれば、もっと多くの読者に読んでもらえているかもしれないのにと、非常に勿体なく感じた。
それに、画力がうなぎ上りに上がっていて、割と最近の作品である「異人の「ま」」よりも更に上手くなっている。多くのキャラクターがわちゃわちゃと混在しているところなど、作画カロリーも相当なものと思われる。なので余計に勿体ない。
話の方は頭に入ってこなかったが、和気あいあい、ほのぼのとした雰囲気が全体通してよく感じられる。オールスターのお祭り騒ぎのようなノリというか。10話の中華街のようなあの世横丁食べ歩きなども楽しく読ませてもらった。
そのため、彼らが何を話していて、どういうバックボーンを持っているのかが分かればもっと楽しいのは間違いない。
以上です。