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ガルパンと私、20年の記録/FT

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ガルパン、それは私にとって青春の全てであり、苦い思い出でもある。

私とガルパンの出会いは20年前にまで遡る、当時小学生だった私は故郷の千葉の海を歩いていて、偶然砂浜に漂着したガルパンを発見した。
私はガルパンを手に取り、世の中にこんな綺麗で面白いものがあるのかと感動した、そしてそれ以降、私はガルパンの虜となり、空いている時間はいつもガルパンの練習ばかりをするようになった。

中学校、高校とガルパン部に入り、放課後は誰よりもガルパンの練習をした。
そしてついに高校2年生の春、ガルパンインターハイを勝ちあがり、ガルパン全国大会に出場した。

そして…その全国大会で運命の出会いを果たすことになる。そう、全国一位の座を争ったのは今回のオフ会のメンバーだった。

全国大会での戦績は以下のとおりであった。

優勝 【ナイーブオイル氏】…19800ガルパン点
準優勝【ピータン豆腐氏】…… 9800ガルパン点
3位 【しょりっく氏】……… 4500ガルパン点
4位 【kumakatsu666氏】…… 4200ガルパン点
5位 【私】…………………… 500ガルパン点

特にナイーブオイル氏の成績は圧倒的であった。(全大会優勝者、後藤健ニ氏の成績は2000ガルパン点)当時、ガルパンが世間に徐々に知れ渡りはじめてたのもあり、私達五人は【ガルパン五方星】と呼ばれ新聞、テレビ、ラジオなどのメディアで紹介され、時の人となった。そして五人一緒にテレビなどに出演する機会が増え、私達五人は皆ガルパン好きという事もあり、すっかり仲良くなった。

五人とも住んでいる県もバラバラで

ナイーブオイル氏は名古屋県、
ピータン豆腐氏は青森県、
しょりっく氏は広島県
kumakatsu666氏はタンザニア
私は千葉

に住んでいたが、月に一回は会って遊ぶほど仲良くなった。今思えばあの時が私の人生のピークであり、人生で最も楽しい時であった。

一年ほどして、私と他の四人の間に亀裂が生まれてきた。それは圧倒的な才能の差であった。彼等四人は紛れもないガルパンの天才であり、私はちょっと努力しただけの凡人にすぎなかった。

ナイーブオイル氏は全身にガルパンの入れ墨を掘るほどにガルパンを愛しており、
ピータン豆腐氏は家がほぼガルパングッズで埋まっており、さらにグッズ保管用の貸倉庫を10箇所借りている熱の入りようであり。
しょりっく氏はガルパンをオカズにご飯が10杯食べられる猛者であり、
kumakatsu666氏は森羅万象を即興でガルパンに例える事の出来る詩人であった。

こんな4人の怪物に、ただの凡人である私がかなうはずもなかった。

彼らの圧倒的な実力は、私をどんどん引き離し、気が付けば四人は遥か遠くの存在となっていた。
私は彼等に追いつきたいと思い、努力をした。だが、焦っている人間の努力というものは間違った方向に向かいがちである。

その間違った努力の一つが「新都社への投稿」であった。
全くの偶然であるが、四人は漫画を描く趣味があり、新都社というWEB漫画投稿サイトに漫画を投稿していた。
そこで私も新都社に漫画を描いて投稿した。私は漫画なんざに全く興味はなく、漫画を描くことは苦痛以外のなにものでもなかったが、四人と対等でいたいという思いから新都社にひたすら漫画を投稿した。

…いうまでもないが、ガルパンと漫画に因果関係は全くない、ガルパンが漫画化やアニメ化したという話など聞いたことが無い。

だが、完全に焦っていた私は四人と同じ事をすれば四人と同じ実力が付くと思い込んでしまいひたすら漫画を描き続けた。
結果、ガルパンの練習もおろそかになり、成績もどんどん落ち、私はガルパン五方星を除名された。(私の後釜には後藤健二氏が入った)



それから、すっかり自信を無くした私は5年ほどほとんど家から出る事も無く酒浸りの日々を過ごした。
だが、不思議な事に新都社への漫画の投稿だけは続けていた。そのころにはすでに私と四人をつなぐものは新都社だけになっていた。
そしてテレビでは栄光の架け橋を上る4人の姿が報道されていた。


ナイーブオイル氏は多くのバラエティ番組を掛け持ちし、
ピータン豆腐氏の書籍はベストセラーとなり、特に彼の著作メイドインアビスはアニメ化までした。
しょりっく氏は本名の小池百合子の名で都議選に立候補し、
kumakatsu666氏はノーベル平和賞を受賞した。

私は彼らに対するコンプレックスからすっかり落ちこぼれ、完全に引きこもりとなり、ボトラーとなり、ついには垂れラーとなり、部屋は糞尿であふれるようになった。


だが、先日、ナイーブオイル氏からツイッターのダイレクトメールが届いた。

「10/15日に大洗でガルパンオフをやりますので、FT先生もいかがですか?」

嬉しかった…、ナイーブオイル氏がまだ私の事を覚えていてくれて、声をかけてくれた事がただただ嬉しかった…。

そしてオフ当日、彼らは10年前と同じように私に接してくれた。

涙がとまらなくなった…。

実は、この文章を書いている今も涙がとまらない…。

ありがとう!!!ガルパン!!!
ありがとう!!!新都社!!!!

ガルパンよ永遠なれ!!!パンツァーフォー!!!!
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