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【予防線を張りまくる人間。】

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むかしたまたま仕事で一緒になった人がいて、
(その人は私の上司にあたる役割)

日本で音楽活動をずっとつづけたが芽がでず
日本の音楽演出事務所に就職し、
すぐ中国に飛ばされて15年ほど上海で音楽プロデューサーを
していたという人がいた。

雑談で「音楽のことはわからないけど、音楽でプロになる人って
共通点があるんですか?」、と聞いたことがある、



「うーん、音楽はほんとに方向性はさまざまだし、
どの売れたバンドもまったく違う、共通点なんて探すほうが難しい
(当たり前だ、)

けど、、あえていうなら・・・」

その人は答えた、

「プロになれたのは、
それしかない、音楽しかない、という人間しかいなかったと思うよ」。



これは逃げ癖のある私には痛い言葉だった、
別に私は音楽で食べていきたいとか全く思ってなく、
趣味でもやっていなかった、だけど
一般論として、

何か社会の中で芽がでる(どんな仕事でも)ことは
やはり、「その人の魂を尽くしたもの」であるということ、

それは音楽活動みたくガンガン「自分の魂」をレバレッジをかけて
賭けていく人もいるのだろうし、

また、たとえば寿司屋の板前のように10年、20年と
カツオブシを削るように日々の研鑽のなかで
「これしかない」というのを積み重ねていく道もあるのかもしれない。


この「逃げる癖」というのは私だけでなくほぼだれにでもあるものだと
思うし、むしろ
「逃げない」人、というか事態のほうがレアなことだと思う
のだが、

この「逃げがちな姿勢」というのは
どこからくるのだろう、

どうしてスグ未来を準備して、飛び込む先にクッションを
用意するような真似をしてしまうのだろう。


下手に器用だと、なんでもないゴミのような
メインウエポンでない雑念、枝葉のような見識や経験値が
積み重なってゆく。

そしてどんどんと「自分が本当になにをしたかったのか」
を覆い隠してゆくように感じられる。
163, 162

  


結局、人は追い詰められないと飛べないのかもしれない、

そして私は、年をとるにつれて
追い詰められないように立ち回る術が無駄にうまくなって
きているという
ぐるぐるとした矛盾のなかにいまいる。
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みなさまのマツキ 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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