えーとあれから半年は経ったわね
そーだな
それでは今回は
新キャラをつれてきたわ
やっとか
ええ私達の子供よ
なら冒頭にする経過時間の報告も十月十日は開けろよ
まぁいいじゃない
いまさら感もあるな
そんな事より以上に気付いたの
ん?なんだ?
前回を終点に設定したじゃない?
そうだな
でも時系列を確定させた後なので
前回を終点に確定させるには
終点前に夢男くんにフラッシュバックをさせないと
矛盾が生まれてしまうのよ
そりゃそうだ
そのうえ前回時点ではまだ世界の中身を完成させてないからな
まぁそこは些細な問題なのだけど
ん?まだ何かあるのか?
この会話劇、回を追うごとに専門用語等が増えすぎて難解になっていくのよ
そりゃ世界を一から作るなんて内容なんだから固有名詞やこの世界で産まれた言葉が溢れるわけだ
まぁマトリョシカ構造だったりはまだ文字の音で意味がわかるけどね
メモとか設定、確定あたりは理解しづらいかもな
ええ、それでは
チェケラッチョ★
よしいっかいこの話は後回しにな
ええ広がりすぎたわ
ビッグバン的な会話だからな
それでは私達の娘を出すわね
おう!こい!!
ー王ーよ
王?俺たちの子は王なのか?
ええ、そうよ
この世界で最初に確定された存在で
この世界を物語としての主役
この後に作る登場人物は全て王の為にあるの、これなら私達の基礎にある常識というファイアウォールを超えられる
なるほど、
俺達が作っている世界を定例通りに
物語としたなら主人公か
そう、利便上子供と比喩してはいるものの実在はせず私達の妄想、
実在しないとは少し誤解が産まれるな
あーごめんなさい
正しくは私達と同じ世界には実在できないわ
そうだな
ただ王自身が存在する世界、
つまり俺達が作っている荒廃した地球の設定を持つ空間にいま確定された
王自身は私達の創作物でありながら
私達つまり書き手を認知できるわ
これは俺達メモの登場人物と書き手の関係の縮図にも当てはまる
書き手の世界にも創造神を認知できる人間がいたりして
俺達の基礎的情報から察するに
イエスだったりナポレオンみたいな
世界と物語の特異点となる人物だとロマンがある話だ
そして私達の作る世界においてその役割を持つのが王ね
まあ話を戻すと
王はマトリョシカ構造において俺達の内側の人形にいる登場人物となる訳だ
王からすると
私達は上位者という所有階級になるのね
いま思うと一幕の胃袋を裏返したのがこの世界のビッグバンになるのか
ええそこから世界が始まったわ
いま世界を作ってるこの空間は宇宙ともいえるな
いいえ宇宙そのものよ
きっとメモの書き手の妄想が宇宙なんだ、そして俺達からした外
つまり書き手たちが住む世界の人間
上位者達にもさらに外側がある
ええ、上をみたらキリがないのね
外には外がいて
下にもキリはなく
劇中劇のなかに劇中劇がある
俺は世界を作ってみて気づいた事があるよ
なにかしら?
神さまはなんで全能なのに世界に不幸を残してしまうのか
ってよく人は言うだろう?
ええ
でもそんな疑問は無駄
全能になればわかることだ
そう創作行為
自分の作る世界のなかでは
作家はなんでもできるんだから
俺が書き手になってわかった事、
それは矛盾や自分達の干渉によって不純物を産まない為になんでもできるけどなんでもやれらないんだよ
なにより私達、上次元の情報体が干渉してはつまらないものね
そういうこと
神さまは世界の幸せなんて望むわけないのさ楽しさが全てなんだからな
そしたらこの下次元で生命情報を確定させた王に名前を付けてあげましょう
ああそうしよう
あとその世界の物語も考えてやらないとな
ええ世界の始まりから終わりなんて
永遠があっても終われないわよ
全ての宇宙は
テレビにカメラを向けてそのテレビの画面にカメラの視界を写す
それを繰り返したような構造で上の宇宙とつながってる
ええ、だからこそ
私達は1つ上の書き手を認知できるけど
それなら王が俺達を認知できるのはわかるが
王はメモの書き手を認知できるのか?
いいえ、私達が王に干渉しない限りはありえないわね
つまり?
なんとなくいるって気付く可能性はあるかもしれないけど
じゃあ俺達が教えた場合は?
そこまで私達が王に干渉した場合
王の存在情報は下次元のままでは矛盾を産んでしまう
なるほど不純物、つまり上の次元に押し出されるわけだ
ええ王が私達と会話したのであれば、
その時点で王の存在はこの次元に確定されてしまうからね
わかった
王の名前はどうする?
イヴとしよう
ええそれではここから先のメモはイヴの視点になると思うの
なぜだ?
私達の情報を維持したままだとメモの情報量は何百倍にもなってしまう
ああつまり書き手側の次元に合わせて
何百拡大のレンズを通さないといけないのか
ええ、じゃなければ大まかな情報しかメモの書き手は理解することができない
ダイジェストのようにかな?
ええきっとそうね、
それでは次回からは
俺達が作った世界を楽しんでくれ
私達の役目はここで終了、
ここからは上位者にとって胃袋の中身を覗くことになるわね
でも俺達は存在以下の世界で生きてる
それではまた
画面の外の貴方が私達を思い出すまで