直下、顔を覗き込むと、それは高さ50mはあるだろうか
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横にいたあなたは、何躊躇うでもなくそのまま飛び降りていった
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50m下には、地面なんてありやしなくて、
ただただ、ぽっかりと穴が開いている
穴の周りには、少しどす黒い金色のような黄土が、
ぬめぬめと覆いつくしている
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きっと嫌な所だ
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飛び降りたあなたは、その穴の中から、
なんとも不快そうに、左手だけを突き出し、
そうやって、少しずつ沈んでいった
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底などありはしない沼のような情景
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ぽっかりと開いた穴は、ただ、誘う
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誘われるがままに、
次々とあなたたちは飛び降りていく
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直下50m
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誰も死にはしない
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歓喜もしない
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不意に、悲しみに包まれる
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穴の中の事をなぜか、知っている気がした
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それは、情景を頭の中で回想するわけではなく、
感覚を全身が覚えているような何とも
座り心地の悪い椅子の様相
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さようならと呟いてみよう
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そうすれば、きっともう全てが終わる
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↓ ↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓ ↓
終わりはしなかった
続き続ける