一人の男が自殺しました
傷心していてほんの気まぐれでした
長いトンネルを抜け
神様の居る上も下もない場所へといきました
神様はこう言いました
「自ら命を絶つものは天使になれません」と
男は天使に憧れていました
白い翼で飛んで行きたいのです
だけど男は天使にはなれません
男はとても悲しみました
泣きました
涙はいつまでも流れ
いずれ大きな大きな海となりました
上も下もない場所には海ができ島ができ
いつしか空まで出来ました
男にとって上も下もない場所なので
空を飛ぶこともできました
ただし翼はありません
だけれどもそれでも男は天使になれました
ある日男はふと考えました
何に傷心していたのかと・・・