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三行☆

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To Be Continued




693 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/06(月) 23:21:22.62 ID:4TyeCBnV0
では文藝の4~7番目辺りを適当に


694 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/06(月) 23:22:51.15 ID:S3+U8940O
文芸たのむ。


695 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/06(月) 23:23:03.59 ID:dN1/rwn50
文藝は3行の奴と脳トレしか読んでないから却下


 目を疑った。久々の文藝FAチャンスが、時間にして二分で崩れ去ったのだ。
 俺は思わずこめかみを押さえ、ロート(目薬)を一滴目に垂らし、全裸になって部屋の電気を消し、寝る準備を整えたところでもう一度PCのディスプレイを見た。
 間違いない。何度読み返しても、この本スレのやり取りは変わらない。


696 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/06(月) 23:24:36.63 ID:aZAE56baO
文藝作家くやしいのうwwwwwwwwwwwwwwww

698 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/06(月) 23:26:04.74 ID:4TyeCBnV0
くやしいのうwwwwwwwwwwww('A`)
くやしいのうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwoTL


「くやしいのうwwwwwwwくやしいのうwwwwwwwwwww文藝作家くやしいのうwwwwwwwwwwww」
 勝手に口から漏れた言葉は、なんてことはない。心から湧き出た怨念が言語化されたもの。
 そう、俺は悔しかった。文藝の作品が読まれていないという事実よりも、“H先生の脳を鍛える大人の文芸トレーニング”だけが読まれていたという事実が悔しかった。すこぶる悔しかった。
 嫉妬乙と言いたければ言えばいい。
 とにかく、俺はこの悔しさをばねに一つ、皮肉めいた作品を書いた。……いや、作品などではない。これは文字だ。改行することによって本来の単語の意味すらも失ってしまった文字だ。
 しかし! 俺は悔しかった。なにがなんでもID:dN1/rwn50に読ませたかった。たとえ作品という形をとっていないものでも、読ませたかったのだ。







 三行と言えば三行。しかし三文字。単体で見れば文字でしかないそれを、俺は恥ずかしげもなく本スレに放り投げた。……奴は三行ならば読んだと言った。ならば、これは読めるだろう。いや、読めるのだ!
 刻々と過ぎる時間。5秒おきに更新するも、ID:dN1/rwn50らしき書き込みは増えない。
 ――焦る気持ち。俺はもしや、反応すらも得られないという最悪の結果に陥ってしまったのではないのか。反応が得られないだけならまだしも、三文字うんこ作家というレッテルを貼られてしまうという結果。……耐え難いッ! それは非常に耐え難いッ! 腐っても俺は文藝作家、三文字うんこなどという肩書きを背負わされた日には、お天道様の下で生きていくことすら出来ないッ!
 段々と更新ボタンを押す間隔が短くなってゆく。時間は……まだ二分しか経っていないのか。
 ここはチャットではない。掲示板だ。二分ちょっとこそこらで返信を期待するなど、普通ならば考えられない。――しかし、ここはVIPだ。チャット感覚どころか、そのチャットすらも凌駕する程の書き込み量があるVIPだ。ここならば期待できる、期待が出来る。
 そこで、一つの書き込みが本スレに増えた。


715 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/07(火) 00:11:35.16 ID:/09nF2kn0
>>711
http://neetsha.net/bbs/up/vip15368.jpg

カケアミが出来ないならトーンがあるじゃないの


 ID:dN1/rwn50じゃ……ない。俺は何度目かの落胆を感じたところで、ふとアンカーが目に入る。
 ……>>711、それはつまり。


711 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/07(火) 00:08:39.10 ID:X9Wg93dR0
文藝作家くやしいのうwwwwwwww

くやしいから三行書いたぞ。読めよ。
http://neetsha.com/inside/main.php?id=2243&story=7


 俺の、書き込み……ッ!
 そうだ、そうなのだ。問題のID:dN1/rwn50の書き込みは23時。現在の時間は0時過ぎ。つまり、IDが変わっているッ!
 俺は歓喜した。思わず画像らしきリンクをクリックするつもりがアンカー部分を押してしまうくらいに歓喜した。
8, 7

  

 それは、まさしくうんこであった。便器の中に身を投じた一個のうんこ。たゆたう水面に身を任せ、ここから始まる下水道への大冒険を感じさせる一枚。
 いつの間にか俺の心の内は悔しさから嬉しさに変わり、同時に、形容しがたいもやもやが襲った。
「……確かに、俺は悔しかった。どんどん文藝の作品を読んでもらいたかった。あわよくば、俺の作品のFAを描いてもらえればと思っていた。……そして今、俺は一枚のFAをもらった。たった三行、たった三文字の文字に、一枚のFAをもらったんだ」
 それは、確かなファンアート。欲して止まなかったファンアート。しかし、そのファンアートは俺の魂とも呼べるほかの作品を描いたものではなく、たった三文字から成る物のファンアート。――魂なんてこもっているわけがない。この三文字を誰かが読んでなにを思う? うんこだ。それ以外のなにものも生まれはしない。そこにあるのはうんこ、作者の技量も魂も伝えたいものもなにもない。うんこだ。
 そんな三文字に、俺はFAをもらってしまったのだ……。

えんd
10, 9

俺 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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