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第二話

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「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

俺たちは1000万人でウィングガルド城に正面突破した。

「流石未来の王‼斬新な作戦だぜ!」
ああ、と俺はムキムキおじさんに返事をする。
今回攻城に当たって、俺が考えた作戦はこうだ。

名付けて『総動員正面突破攻撃法』。
その名の通り、誰一人欠けることなく正面から全ての戦力をぶつける最強の火力戦法である。
1000万人と俺が同時に親父を殴り続ければ、絶対に殺させる。
だから俺はこの方法が一番いいと思った。

「ついた」
ゴクリ、と生唾を飲みまくる。
「親父の部屋だ。」
俺たちは部屋のドアをぶっ壊し、中に入った
「親父!!!!!!!!」
親父はいた、後ろを向いていたが、振り向いてきた。
「なんだ!!!!!なんかようか!!!!!!!!!?!??」
「そうだ!お前を殺す!」
「やれるもんならやってみな。この〝普通の者〟風情が!」

俺たちは一斉に殴り掛かった。
だが、親父は
「ドラゴンファイア!!!!!!!!!!!!!!!!!」
口から猛毒の焔(ほのお)を吐き、ブレス体制のない俺を除いた〝普通の者〟は全滅した。
1000万人が、たった一撃で全滅した。
「うそ…だろ…?」
さっきまで人だったものは全て、炭。
「なんで…みんな…なんで…」
俺は怖かったからおしっことうんちを漏らし続けた。

「勝てんぜ、お前には」
親父は、圧倒的だった。
俺は怖くて怖くて、逃げ出した。
走って走って、走り続けて、裸足のまま。
足が血だらけになった、夜が明け日がさした。それでもまだ走り続けた。
俺は、惨めだった。

「親父には……勝てない。」
俺は、飲まず食わずで一年以上走り続けた。
そしてついに倒れた。俺は力尽きたと思った。
ごめんなさい。俺は何度も心の中の民に謝り続けた。
強ければ、俺に強さがあれば。
民を守れたのに、情けない。

このまま、死んでしまいたい。
そう思って、瞼をつむった。
俺は……、王の器に足らぬ、ただの小人であったのだ。






第二話完 (つづきます)
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