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待てど暮らせどゴドーは来ないから

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あの時ああすれば、こうすれば、が、毎晩のように枕元でささやく。
それは今日のことだったり、10年以上まえのことだったり。
時間は経つごとに風化するのじゃなく、益々重荷になる。
何層も積み重なったあれか、これかは動かせないほど。
どんどんと上塗りされて真っ黒くなっている。
自分への不誠実さなのか、不器用さなのか。
兎に角自身への失望でどんよりした日々。
月を撃つ。ばん、ばん、ばん。
月に吠えるよりは建設的に、月を撃つ。
ばん、ばん、ばん。

人々は見張っている---見据える人々を。
何かを待っている---既にそこにある何かを。

鈍重に光る月はのっしりとしながらも
幾分か陰りを見せてゆっくりとのしかかる。
こんな歌が流れている...あの夢と同じように、こう歌っている。
なんで僕らは眠っているんだろう?
そうしてまた月を撃つ。ばん、ばん。
116, 115

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