4章おまけ よだん
★ディルトレイのオッドアイ
はじめ、灰色になったほうは全く見えていないという設定でしたが、
特に触れずに、なおかつ何も掘り下げず終了。
見えてるほうは深い緑ですが、特にゼルの一族とは関係ありません。
★イグジクトと皇帝
イグジクトは、魔族である皇帝と、人間の母親のハーフです。
皇帝がやたらと若い姿をしているのはこのためです。
皇帝は皇帝になるために色々貴族と真っ黒な取引をするにあたって
愛していた妻子を危険にさらすことになると思い離婚したことにして、
友人のディルトレイに頼んでイースに住まわせ、ほとぼりが冷めたころに
呼び戻そうとしたところ、奥さんが暗殺されてしまい、イグジクトだけ任せます。
皇帝は、いろんな都合から別の女性を妻として迎えるわけですが、
イグジクトは皇帝が母と自分を捨てたのだと思い、
イースの王になって見返してやろうと思って、お付きの人に手を引かれて
ディルトレイに初めて会った時から「イースの王になりたい」と言い続けます。
皇帝は、イグジクトをそのうち帝国に連れ戻すつもりですが、
ディルトレイはそれを承知の上でイグジクトに若干無理をさせて
自分の知識、知恵、考え方を託し、最終的にイースの王になるのか、
皇帝になるのかは本人に任せるつもりのようです。
ちなみに皇帝の後妻はラファエルとの不貞で処刑されています。
★イグジクトの好きな本
天体、宇宙、星が大好きで、自身の部屋にも望遠鏡や星座盤、
星座の図鑑がたくさんあります。
宇宙の壮大さを面白いと思ってゼルにも本をプレゼントしましたが、
当の本人は睡魔に襲われてしまって読み進められていないようです。
実は占星術での占いもできるようですが、本人があまり信じていないのと、
披露することろがないので時々遊びがてら星を読んで見ているようです。
★ダガーナイフ
皇帝が妻子をイースに預ける際に2人を守るよう願掛けで送ったダガーナイフです。
本当は皇帝の名前が彫られています。
イグジクトはそれを知っていながら、亡き母の形見として持っています。
★ゼルは特別な存在?
緑の目、と特別な存在のように扱われているゼルですが、
魔族なわけでもなく、特別な力があるわけでもない実は普通の青年です。
雑な言い方をすると、「ものすごくお人よしばかりの村に生まれた田舎の青年」
なのですが、冷静になってみるとはちゃめちゃにヤンデレ製造機ですね。
誰にでも優しいから不安にさせるうえ、優しすぎて手を出してこないから
相手を不安にさせるタイプ。
★ゼルの子守唄
イメージは新居昭乃さんの”星の木馬”です。
★緑の目
ゼルは村が全滅したと思っているようですが、実は逃げ延びた人もいましたし、
他の奴隷商人に連れていかれた人もいるので、
この世界のどこかには緑の目の人々が散らばっています。
ただ、お人よしばかりなので、ただでさえ少ない緑の目は淘汰されて
人数としては絶望的に少ない人数のため、ゼルが村人と再会できることはありません。
ちなみにエメラルドは愛の石と言われてるそうです。
★襲われなかった理由
ジルベールとわかれて、夜の森を駆け回ったゼルですが、
魔物に襲われることがありませんでした。
それは、緑の目が魔除けの効果がある…のではなく、彼と一緒にいた
見えない妖精たちが護ってくれていたからです。
しかし、それが悪い人間たちに”珍しい緑の目が魔除けになっている”
という風にとらえられて、乱獲される原因になってしまいました。
大して、リエルの乗った馬は皇帝の魔除けにより襲われませんでした。
★読み書きとゼル
ゼルは村にいた時、特に文字を書く必要のない生活だったので、
書きについては苦手でした。
そのため、イースに来た時、小学校低学年から初めるのはちょっと恥ずかしいと、
図書館で読み書きから勉強したり、事情を聴いた小学校の先生が
年相応の学年に追いつけるように教えてくれたりしたので、
なんとか学力をカバーしました。
が、良いところの出で、上質な教育を受けてきたイグジクトやマージュからしたら、
そんな一生懸命書いた彼の文字もミミズの這ったような文字にしか見えず、
報告書も「子供の感想文」と差し戻すことが多かったようです。
★ゼルと円卓
ゼルは、学習のために図書館に通っていたのですが、
たまたま図書館こっそり来ていたディルトレイが
緑の目でヴェルジだと判断してゼルに目を付けます。
ヴェルジの特性が、必ず役に立つと思って声をかけ、会話し、
円卓へと推薦するのですが、案の定喋りやすく誰の話も聞き、
寄り添うゼルはどこからも受け入れられ、
イグジクトだけではなく、マージュすら取り込み、
あまり書けていませんがキシェも(カヨほどでないにしても)非常に懐いてと
円卓のかすがいかつ潤滑油のような役割も担ったので、
ディルトレイの想像以上の効果になったようです。
ヴェルジの特性のせいでファエルのような病み系男子も誕生しましたが。
★ラエおばあさんとおじいさん
「3章天使 忘れたかった現実」の文章内でラエおばあさんは
おじいさんと二人で住んでいる、と書いたのですが、
写真にはラエおばあさんとゼルしか映っていなかったのは、
おじいさんが既に先立っていて、ラエおばあさんが一人暮らししているという
設定をすっぽぬかした結果です。
こういうしょうもない矛盾ができないように気を付けてたのにー!
★マージュの生い立ち
マージュはイースの中でも裕福なお家で、両親から騎士になるべく育てられました。
ものすごく厳しくしつけられて、食事も管理され、
国のために生き、国のために死ねといわれて育ってきたので、兵士になったときから
ほかの女性兵士から群を抜いて優秀だったので、数年で女騎士になっています。
が、騎士になったとたん美味しいお菓子を食べても怒られないし、
やることをやっていれば、自分の好きな本も読み放題だ!と
実家にいた時よりものびのびできている模様。
強い設定のわりになんか負けてばかりみたいになっちゃった。
★元博士 カヨ
カヨは、円卓”博士”前前任のテラの愛弟子で、10歳ごろに医者の両親と
東洋の国から引っ越してきて、研究者兼看護師見習いとして病棟で働き始めます。
テラの病気が発覚して錬金術を猛烈に叩き込まれて、22歳で博士になったのですが、
イグジクトが連れてきたキシェの知識量と応用力に勝てないと、
自ら願い出て1年後には博士をキシェに譲り、自分は補佐に回ります。
キシェはサヴァンであるため、長生きできないというのはわかっているので、
日々どうすれば長く生きてもらえるのかを模索・研究していて、
キシェもそれがわかって一緒に研究しています。
カヨは、自分が死んでもキシェさえ生き延びればイースの医療技術も錬金技術も
科学技術も継承できると思っているのですが、
キシェはカヨのことを自分の脳の一部だと思っているので、
カヨが死ぬときはキシェの思考が停止し、一生動くことはないでしょう。
★サヴァンのキシェ
イグジクトがイースの天文科学館で、科学館のスタッフを困らせるくらいの
質問を繰り出すキシェを見つけ、これは素晴らしいと目を付けたのが
円卓となったきっかけです。
キシェの両親自体はこだわりが強くて変わっているキシェに困ってしまって、
ほとんど育児放棄のような状態だったので、円卓として迎えたいと言われたときは
喜んで差し出しています。
キシェにとっては、人間というものが割とどうでもいいものではあるのですが、
両親の育児放棄のせいでさらに人に対しての興味を失っていました。
でもお城に住むことによって、人と一緒にいられて幸せだと感じるようになって、
自分を理解してくれているカヨのことは特別な存在だと思っていて、
心の中では「マージュやイーギルみたいに、カヨをまもってあげなきゃ!」
と思っています。
ちなみに宇宙の深い話ができるのは彼だけなので、
イグジクトはキシェと会話ができるのが結構楽しいようです。
★ディルトレイとシーシアの関係性
イグジクトは気づいていますが、結婚はしていないものの、
2人はお互いを尊重した大人の付き合いです。
シーシアが自分よりも先に円卓になり、なおかつ年上のディルトレイを
呼び捨てにしているのはそのため。
★報告に考え込むイーギル
最終話にてマージュの報告に考え込むイーギルは、
「頸動脈圧迫で気絶」という言葉にひっかかります。
髪を引っ張られたということは、正面から首を絞められた事は
考えずらいとなると…まさか後ろから抱きつかれるような形で…?
★ラファエルの愛
本人は性自認は男性で身体も男性です。
昔から男性を相手にすることが多かっただけで、
好きになる相手の性別はどうでもいいようです。
なので、ゼルへの気持ちもリエルへの気持ちも本気なので
嫌われるのが嫌で触りはしても押し倒したりはしませんが
どうでもいいゲオルギウスには武器全開ですんなり手を出しています。
でも、リエルのような若い女性に対してはちょっと恥じらいがあるのか、
ゼルと違ってべたべた触るようなことはしません。
自分の全裸を見せるのは別にいいけれど
リエルにべたべたさわるなんてだめ、僕恥ずかしい。
★ラファエルの部屋のランプ
妖精のいないランプは、本当はラファエルとゼルが離れる時、
ゼルについていた妖精が一人、心配して付いて行っていたので
はじめはそこに妖精がいました。
ラファエルも初めは見えはせずともそこに何かいる、ゼルの気配がすると
ランプを大事にしていましたが、そのうち薬や日々身体を売っていくうちに
心が壊れて、妖精は死んでしまいました。
★リエルにいいかけた言葉
「第三章 天使」の中の「きみ」の最後、
”でも僕は、本当はきみに” といいかけたラファエルですが、
その後に本当は ”愛してもらえたらいいのに” と続けるつもりでした。
でも、リエルがシスターであること、 ”子供たちと同じように愛していますよ” と
言われたことを思い出して、シスターにさえぎられずとも言えなかった言葉でした。
彼にとっては、リエルから特別な愛がほしかったのです。
ここで勇気を出してこの言葉をリエルに伝えて、リエルが良い返事を返していたら、
あんな行動は取らなかったかもしれません。
★サークルクラッシャー
ラファエルとと関係を持った貴族は、彼をうまく使えなければ軒並み崩壊しています。
が、本人はどこ吹く風。
皇帝はそれに目をつけてうまく利用して、後妻を処刑したり、
政治上邪魔な貴族を追放したりしています。
ラファエルも、それを理解してあえて誘ったり誘われたり。魔性の男。
★本当に薬は飲ませていないのか?
ラファエルは、ゼルと教会で会った時、
「僕は薬を飲ませていないよ、お願いしただけでね」と言っています。
実際”飲ませる”という行為をしたのはハーミッズ卿なのでそういう言い方を
していますが、実際はその場にいたし飲ませたも同然です。
ただ、ゼルに嫌われないためにそういう言い回しをしたというだけでした。
★ゼル探し
ラファエルは、本当は2人の少年兵に薬を飲ませていました。
一人はイース、一人は商都サライールです。
地図を見た時、馬車が事故に遭ったところからたどり着ける国がイースだったこと、
また、誰かにつかまって売られるであろう場所がサライールだったためです。
死んでいる事がわかってしまったら、生きる意味を見いだせなくなってしまうので、
あくまで生きているゼルを探しました。
もし死んでいたら、もっともっと遠い国まで探しに行かせたでしょう。
★天使の名前
ラファエルはヘブライ語で”神は癒される”という意味だそうで、
いろんな意味でお金持ちたちを癒すジルベールに皮肉も込めて付けられました。
ガブリエルは神の言葉を伝える天使で、最後の審判の時にラッパを鳴らして死者を
よみがえらせる
=イースに皇帝の言葉をつたえ、ラファエルを更生させる、というところで
とても分かりずらいオマージュになっています。
二人とも名前豪華すぎて途中からちょっと後悔しました。
★ジルベールの元ネタ
風と木の詩の”ジルベール・コクトー”が元ネタです。
彼は幸せになれなかったので、こっちのジルベールは最終的に幸せにしました。
★ラファエルの死
皇帝の情けで、”ラファエルは死に”、ジルベールに戻ります。
ゼルは”友人の墓参りに”と言いますが、実際は生きているジルベールに
会いに行っていることになります。(イグジクトとディルトレイは察している様子)
ジルベールが生きていることはリエル含めた数人しかおらず、
貴族にも知られていないため手紙は皇帝の検閲を入れて、
リエルの手紙が貴族に流れた場合もわからないようにしています。
名前はジルベールに戻って、昼夜逆転せずにきちんと睡眠もとれて、
食事もリエルと取って顔色もよくなり、
教育を受けていたおかげで勉強に困っている子供たちを助けながら、
時々顔を出すゼルに”普通の友達”として接することができるように。
でもちょっとやっぱり普通よりはスキンシップ多め。
本人も言っていますが、薬漬けの人生だったため、生きられるのはあと3,4年程。
★ハーミッズ卿の目論見
ハーミッズ卿は国に多額の資金を援助しています。
ラファエルに協力する理由はもちろん寵愛しているがゆえに、
というのもありますが、自分の行動の責任を全ての彼に負わせることができる、
というのもポイントのようです。
例:商売しやすくなるように、人を操る薬がほしい
帝国ではできない薬の量産をイースに委託するために
イースの科学力を知るために訪問したい
=どちらもラファエルに責任をなすりつけることができ、
皇帝に連れて行ったことを気づかれるようにしています。
そのため、まるで何も考えずに協力しているように見えますが、
意外とほかの貴族を出し抜くために手段を選んでいない狡猾さを持った人物です。
しかし、国力が安定した今、皇帝としては潰したところで
何の問題もない貴族の一つです。
★リエルが馬に乗れる理由
リエルはロストールの兵士になりたくて、小さなころから剣や馬を学び、
16歳の時に入隊しますが、薬の存在を知って怖気づいて、
兵士をやめてシスターになります。
兵士の時に馬の訓練をしていたためにシスターでありながら馬に乗れたのでした。
★少年の身体能力
少年は元々、帝国の兵士として訓練していました。
そのため、ある程度動ける人ではあったのですが、
彼は筋肉増強の薬も飲むことにより+αの力を手に入れて
イーギルに対抗することができました。
ですが、風車を上る→副作用の筋断裂する
→薬を飲んで無理矢理に体を動かして食事を調達する→さらにイーギル戦、
ということを繰り返したので、結果として全身をひどく損傷させる結果に
なってしまいました。
★「帝国に行かなくていいのかい?」
検問所のジョージさんとメイドはハーミッズ卿とラファエルに薬を
飲まされていますが、街の女の人は飲まされていません。
というのも、ジョージさんがパブで飲んでいるとき、
そこで働いている女性がジョージさんに「エスト様が帝国に行くよう言わねば!」と
言っていたのを聞いて、たまたま会ったから言ってみただけだったのでした。
メイドはイースのお城で迷子になったラファエルに 誑かされて飲むのですが、
”検問所のジョージからもらったと言え”と暗示をかけていたので、
中途半端な情報をマージュとゼルに伝えてしまっています。
★長引けない戦争
本来であれば数万居るはずの帝国軍が数千人でイースに攻め込んだのは、
途中で皇帝がゲオルギウスに中和剤を飲ませて止めたのもあるのですが、
薬を飲ませているのが全兵士でないことも意味しています。
また、薬を常用している兵士たちは「皇帝と将軍の命令は絶対」という洗脳の元、
朝と夕飯に服用して効果が切れないようにするのですが、夕食前に駆り出されたので、
イースで戦い途中に薬切れで苦しみ始めて、戦闘が終了します。
★ほか
ゼルが暗いところをびびらずにあるけるようになっていたり、
ラファエルがゼルに寄りかからなくなったり、
ちょっぴり成長しています。
=皇帝の思惑=
皇帝は最終的にイースを取込んでしまおうと考えています。
そうすることによってイグジクトは自分のもとに戻ってくるし、国土も広げられる。
ですが、現在ディルトレイがいること、ディルトレイがイグジクトを
時期王として育てていることから、以下の理由で下手に手が出せません。
①ディルトレイがただで国を譲ることはない
→貴族へ何かしら吹き込み、確実に不利益が生じるよう働きかけてくる
or兵力をものすごく削ってくるような戦いを仕掛けてくる
⇒全くその通りで、シーシアを使って確実に貴族に動くよう働きかけるし、
イーギルは育った環境上罠を用いたりゲリラ戦が得意なので、
マージュとイグジクトでそれを増長する作戦を立ててくるので正解
②力で制圧するととイグジクトがディルトレイと一緒に死ぬ可能性がある
→まだ自身と母を捨てたと思っているイグジクトが、
さっさとイースを捨てて帝国に来るとは思えないし、
王子という立ち位置をもらっている以上、
何か理由がない限り逃げないのも目に見えている。
そこで今回、ラファエルが勝手に兵を動かしてイースに攻め込んでしまったのですが、
正直こうなることも予想の範囲内でした。
リエルが持ってきた手紙の内容の一部と、皇帝の意図は以下の通りです。
・「今回は皇帝の意図していない進軍である」
→暗に「これに関して咎めるな」
=「咎めようものなら本格的に蹂躙を行う」ということ
・「ゼルがラファエルを拒否したことによる不可抗力であるため、
本人たちに話し合いで解決してもらえないだろうか。
申し訳ないがこちらでゼルを護れるとは限らないので護衛もつけてほしい」
→「ラファエルをゼルにどうにかさせろ」
=「そうしない気ならば本格的に(ry」
ディルトレイは皇帝の意図を察して手紙を書きます。
手紙の内容の一部は以下の通りです。
・「自国の管理不足であることはご自覚いただきたい」
→咎めはしないが薬の持ち出しを許した皇帝も悪い
=蹂躙される筋合いはない
・「皇帝の意図に添えるかはわかりませんが、ゼルが必ずや解決するでしょう。」
=皇帝の思っている結果にはならないでしょう
そうして希望通りゼルに加えてそれを守る騎士がやってきます。
将軍の薬の効果は、リエルが出発する時点で皇帝に処方された対抗薬によって
切れていますが、何故マージュへの攻撃をやめなかったかというと、
皇帝がゼルとラファエルを1対1にするため、
マージュを足止めするよう指示をしたからです。
ゼルには以下のいずれか、もしくはすべてを期待していました。
①ラファエルに危害を加えられること
→これによりラファエルが他国の人間を手にかけたことで正当な理由ができ、
貴族の反発を最小限に抑えて処分できる
=目標としている「政治からの貴族追放」の邪魔になりはじめた
ラファエルの処分ができる
②正当防衛でラファエルにケガをさせるまたは殺してしまうこと
→これにより国民に危害を加えたとしてディルトレイを脅迫し、立場を有利にできる
また、マージュがゲオルキウスに殺された場合は薬のせいにして
①のラファエル処分が達成でき、
万が一ゲオルギウスがマージュに負けた場合も②が達成できるので
どちらかは実現できると考えていました。
しかし実際は、ゲオルギウスもマージュも生存し、
ゼルもラファエルもお互い無傷だしと、
少し予想からずれた行動を取られてしまいます。
※ゲオルギウスは足止めしろとは言われていても、生死については明言されて
いなかったので、ここで殺すのはもったいないとそのまま生かしました。
命令は遂行しているので、皇帝も責められず。
しかし、一つも目標を達成できないというのは面白くありませんから、
会話にもある通りすぐに頭を切り替えて貴族の悪事を言わせることで
「ラファエルの処刑」と「ハーミッズ卿の処分」の両方を実現させる方向にシフトします。
皇帝は、一応自分の意図を汲んで行動していたことへの情けと、
貴族の傾向を知っている貴重な人物として
教会でジルベールとして生きることを許します。
が、彼が飲んでいた薬は弱い毒のようなものなので、
どちらにせよラファエル処分は数年で実現するものでした。
=ラファエル経歴=
・7~8歳ごろまで
父親に「女だったらよかった」「でも、おまえを愛している」と言われながら
性的虐待されて育つ。
それを受け入れるラファエルを見ていた母親は耐えきれず無理心中。
奴隷になって数日後、ゼルと出会う
・9歳ごろ~13歳ごろ
ゼルと離れ、ロストール帝国第二貴族のドルト・ジグー家へ
絶対にゼルが生きていると考え、どうにかして探し出して見せると決心。
ドルト・ジグーは見た目のいいラファエルの虜になって、
きちんと教育を受けさせ、身体の関係は持たずともちょっと怪しいかんじに。
緑の目を探してほしいと頼むも、ドルドはのらりくらり。
・14歳ごろ
ジグー夫人、ラファエルがやたらと寵愛されているのに嫉妬し始める。
このころ、他の第一貴族を蹴落とした、ドルトの取引相手かつ盟友の
ハーミッズ卿と仲良くなる。
同時にドルドでは権力も金銭的余裕も足りないと考え始める。
ある日、ジグー夫人が不倫(にみえる)現場を発見して発狂、
ドルドを刺してラファエルも殺そうとするも、
察知したラファエルを寵愛する貴族たちにより夫人が取り押さえられ、
ドルト・ジグーの盟友であったハーミッズ卿へ引き取られる。
ここまでラファエルの作戦通り。第一貴族だやったー!
・15歳ごろ
魔性大開花、リック・ハーミッズはもちろんとして、複数の貴族に取り入る。
同時に貴族にたまたま出入りしていたゲオルギウスと知り合う。
でも、ゲオルギウスに何故かラファエルの魅力は伝わらなくて、
当時の皇帝に取り入ることができなくて悔しがる。
緑の目狩りについて話を聞いていたので、ハイン家だけは全く関係を持たず。
皇帝も当時は貴族だったが、お互いうわさは聞いていても面識なし。
・16歳ごろ~17歳ごろ
皇帝即位。
皇帝に呼ばれて城に入り、皇后と知り合いいたく気に入られ、
身体の関係を持つ(皇帝の作戦通り)
頭のいいラファエルは、「皇帝は必ず政治に邪魔な貴族を取り除きにかかる」と考え、
ついでに皇帝に気に入られようと他2つの貴族でも問題を起こして没落させる。
この時点で12個あった第一貴族は9個くらいに。
・18歳ごろ
皇后がラファエルとの不倫で処刑、
”誘われた”側のラファエルは罰としてハーミッズ家から出されて教会へ住む。
でも特に出入りの制限はなし。
同時に、皇帝から命令を受けて貴族を潰す手伝いをし始める。
このころから、赤い瓶の薬(精力剤のようなもの)を飲みながら男娼を続ける。
この薬は微弱な毒のようなものでもあるので、身体がしんどくなる。
・22歳ごろ
精神が病んでくる。合わせて錠剤の向精神薬も服用、躁鬱ごちゃごちゃに。
ゼルを見つけたいので、貴族の旅行についていくもうまくいかず、
皇帝にもゼルを探してほしいと頼むが取り合ってもらえず。
このころ、ついてきていた妖精が死んで、さらにゼルを求めるようになる。
・23歳ごろ
甘い香りのする薬が完成、リエルが兵士をやめてシスターになり、
他のシスターたちから煙たがられているラファエルに構うようになる。
精神の依存先ができたことで以前よりも若干安定する時間が延び、
フラフラ意味もなく貴族たちの家に行くことが少なくなるが、
イースの側近が緑の目であるという噂を聞いて行動がおかしくなってくる。
貴族は皇帝の手腕とラファエルで6つに。
・24歳~25歳ごろ
リック・ハーミッズに薬を盗み出してもらい、
帝国内、商都サライール、王国イースに薬を飲ませた少年を派遣。
特にイースでの情報を期待するが帰ってこなかったため、
ハーミッズと一緒にイースへ。