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第四戦:紅一点はレオタードがお似合いのようで

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第四戦:紅一点はレオタードがお似合いのようで

それぞれがミドレンジャーに変身を遂げ、倉庫内に潜入した。が、国内からひきも切らず商品の発注がある筈の大手通販会社の広大な倉庫は、意外にも人気がない。
「前々から噂には聞いていたが、ジャングルの倉庫って不気味だよな~~」
ミドレン・レッドのファイタースーツを纏った洋助が、呟く。なるほど倉庫内は要塞の様に棚が連なり、迷路を作っている。
「ま、国内から毎日500万件と言われる注文数に応えるわけだし、在庫を抱える以上はこういう構造になるんだろうな」
科学者の端くれ、ミドレン・ブルーこと巧はクールに分析している。
「ここで…毎日、馬車馬みたいに働かされる人がいるんだよね。中には過労死した連中もいるっていうし…俺ら氷河期世代を象徴する職場だよね…」
でっぷりと太った体躯をファイタースーツを着込んでも隠し立てする術もないミドレンイエロー、貴が根暗につぶやく。

「とにかく、そういう世の中を変えるためにもミドレンジャーとして頑張らなくっちゃ! まずはジェノサイドが何を企んでいるのか探るのが先決ね」
ミドレンピンクの順子がみんなを鼓舞するように言う。
「…ってどうして私の事ばっかし、じろじろ見るわけ? ああん、もう、このコスチューム変えて頂戴よぉ。どーして私だけ、レオタードスタイルなの!?」
順子が恥じらうのは無理もない。何せ、ピンクだけは純白にピンクのラインの入ったハイレグレオタードのファイタースーツなのだ。しかも、お乳の谷間がぱっくり、おまけにおへその穴が丸見えの、である。加えて、順子だけは鼻眼鏡式の虹色マスクなので、その容貌も微かにうかがえる仕様だ。
「私みたいなオバサンになって、どーしてこんな恥ずかしいカッコしなくちゃなわけ?」
仮面の下で赤面しながらオバサンと謙遜はしてみせるが、高校までは新体操部で鍛え上げた女体美はなかなかのものだ。むしろむっちりとした肉体美がむんむんとあふれ出て、かつてのクラスメートたちは高校時代を彷彿させるレオタード姿に毎度毎度釘付けになるわけだ。

「…相変わらず、順子ちゃん…いい肉体しているね」
と、イエローがヒッキーらしいねっとりした視線を送る。
「高校時代と変わんないな」
と、ブルーも懐かしげに、旧友を見つめる。
「誠の奴が羨ましい」
と、レッドがメンバーに聞こえないように呟く。
「もう、いい加減にしなさーい! 潜入調査を開始するんだから!」
と怒り顔の順子。中年期になってもすぐにあの時代に戻れる、そんなこともメンバーがミドレンジャーを続ける理由だったりするのだ。
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