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Travel5:再会したのはレオタードの似合う幼馴染

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Travel5:再会したのはレオタードの似合う幼馴染

――――—ここはどこだ…、体育館? 見覚えのある光景だった。そう、通っていた市立第一中学の体育館だ。バレー、バスケ、卓球のユニフォームを着込んだ学生たちが、ひしめき合う様に狭い体育館で練習に打ち込んでいる。俺は、ステージの影からその様子を覗き込むようにして眺めている。って、なぜか首には、年代物の望遠レンズ付きフィルムカメラがかかっている。
「一、 ファイ、二、ファイ、三、ファイ、四、ファイ、みんなで行くぞ、全中会!」
凛とした掛け声で校内ランニングを終えたらしい、レオタードとブルマの少女の集団。その先頭を切るのは、そう、我が初恋の少女、越生郁子だ。郁子は体操部の部長、リーダーだったのだ。懐かしさと嬉しさと、それでもって少々スケベさも入り混じる複雑な(というか、ほぼ100パーセントエロい気持ちだが)感覚に囚われる俺。郁子の美少女ぶりは群を抜いている。今と変わらぬ切れ長の綺麗な瞳。今よりもボーイッシュなショートヘア、15歳にしては妙に肉感的な、ピンクと水色とオフホワイトのレオタードが張り付いたナイスバディ。乳首がくりくりッと浮かび上がるのも気にせず、ランニングを続ける生真面目な姿。むっちりとした生足、チューボー当時のHな感覚が蘇ってくる。今更気が付いたことだが15歳当時はこんなにすぐ、アソコが膨らんだんだな。学生服の下で破裂しそうなほど屹立した自身のモノに、改めて20年以上の月日の流れを感じざるを得ない。って感慨にふける間もなく、俺に受難が降りかかる。

「こーら、晴クン! スポーツをやってる可憐な乙女をHな視線で眺めないでよね!」
気が付くと郁子が背後で、ちょっぴり怖い貌をこちらに向けている。が、もともと人の好い彼女だ。本気で怒ってはいない。俺のスケベっぷりはとうに承知の様子。
「お、おいおい、心外だなぁ、俺がいつ真面目な体操部のみなさんをエッチな視点で見つめましたか?」
と、おどけてみる。
「その首にかかっている立派なカメラは何ですかぁ?」
と、郁子もユーモラスに返してくる。そ、そうか、そういえば、俺の首にかかっているオリンパス製の一眼レフは、体操部女子の盗撮りのためだと思い出した。そうそう、昔は随分女の子を盗撮したし、郁子のレオタード姿は無数にカメラに収めたものだ。何せ、郁子の美少女ぶりは、市内どころか県内にもその名を轟かせており、俺と同好の士は無数に存在し、夕暮れの体育館の片隅に見慣れぬ男子がたむろすることも多かったのだ。俺は郁子の瑞々しいレオタ姿を焼き付け、一枚500円ほどで売ったこともあるけど、気に入った写真はオナニーのオカズにした。ああ、そういや、跳馬で見事着地した時、決めポーズをした瞬間の郁子の写真、どこにしまったっけなぁ。そんな事を思い返す。

しかし、ここは咄嗟に言い訳を考えた。答えを逡巡していると、今日の日付が思い返された。そう、6月10日…。
「あ、いや、これはさあ、今日お前の誕生日だろ? 記念に写真撮ってやろうと思ってさ」
そうそう、この日の記憶が蘇ってきた。今日は郁子の誕生日なのだ。そういやなんかこの日、祝ってやったっけか?
「けっこーで~~す。スケベ心いっぱいの晴クンに写真なんて取られたら、何に使われるかわかったもんじゃありませんから~~!」
郁子は意地悪い笑みを浮かべると、それでも俺に親しみを感じる仕草で鼻頭を人差し指で突っついたのち、練習に戻ってしまった。そうそう思い出したよ。当時は郁子に揶揄われた小心者の俺は、この日の盗み撮りを断念し、早々に帰路に就いたんだった。だが時を経て不惑の感覚だけをこの時代に持参して舞い戻った俺は、なかなか人間が出来ている。っていうか恥を知らなくなった。せっかく、愛機を持っているのだし、郁子の瑞々しいレオタード姿をカメラに収めるのも楽しいものだと思い直し、退散した振りをしながら体育館の中庭に回り込む。と、過去の記憶が次第に蘇ってくる…。

「おお、やっぱ郁子っていい肉体してんなぁ~~」
体育館の床窓から望遠レンズを差し込み、郁子がバク転を決め、乳首の痕が浮かび上がるレオタ姿や股間に布地が食い込むエロい様子を激写し続ける俺。後輩を指導したり、担当教師と打ち合わせしたりと、世話好きの保母さんとお姉さまと、それでもって生徒会長を掛け合わせたような甲斐甲斐しさに俺は改めて惚れ直す。
「ああいう女と結婚出来たらなあ…優しいし、美人だし、SEXは気持ち良さげだし、金持ちのお嬢さんだから生活に心配はないし…はあ、俺の嫁になってくれないかなぁ?」
なんて言いつつ、俺は郁子の艶姿をレンズに捕らえ続ける。
「過去に戻ってこんなことしてていいのかなぁ」
と思いつつも、魅惑の幼馴染のエロい姿に釘付けの俺。その時だ。
「よ~~~~う、学校一の落ちこぼれ、イルボンならぬインポ野郎の筧じゃあねえか。イチモツが勃たねえくせに、いっぱしのカメラ小僧を気取りやがってこの変態野郎が!」
聞き覚えのあるイヤな声。そして、その男を中心に背後を取り囲まれる恐怖感。そう俺の青春期を漆黒の闇に覆いつくすラスボス、のご登場だった。なんだか懐かしい記憶が蘇る…。この後俺は…。
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