網浜奈美は、自称サバサバ女で、出版社に勤めるOLだった。ある日、社内コンペで大賞を獲得したことを祝って、同僚の本田麻衣と一緒に海辺のリゾートホテルに旅行に行くことになった。本田は仕事も恋もスマートにこなす美人で、網浜は一方的にライバル視していたが、今回は仲良くすることにした。
「私ってサバサバしてるから、本田ちゃんのことも素直に祝福できるよ。ねえ、本田ちゃんも私のこと認めてくれる?」
「ええ、もちろんです。網浜さんはとても才能のある方ですから」
本田は微笑んだが、心の中では網浜の自惚れた態度に呆れていた。網浜は本田の嘘を見抜けないほど鈍感だった。
ホテルに着いた二人は、早速プールに向かった。網浜は水着姿で堂々と歩き回り、周りの視線を気にしなかった。本田は控えめな水着で網浜の後ろをついていったが、男性陣から注目されていた。
「私ってサバサバしてるから、水着も遠慮しないよ。本田ちゃんももっと自信を持っていいんだよ」
「ありがとうございます。でも私はこれで十分です」
プールに入った二人は、水遊びを楽しんだ。網浜は本田に水をかけたり、抱きついたりして遊んだが、本田はそれを嫌がった。そんな中、突然プールの水がざわめき始めた。
「なんだこれ?地震?」
「違うわよ。私ってサバサバしてるから、地震なんて怖くないよ」
網浜は笑ったが、その笑顔もすぐに凍りついた。プールの中央から巨大な影が現れたのだ。それはメガシャークと呼ばれる恐ろしい生物だった。メガシャークはプールの水を飛び出し、空中で咆哮した。
「うわあああああ!メガシャークだ!」
「私ってサバサバしてるから、メガシャークなんて怖くないよ」
網浜は必死に強がったが、声は震えていた。メガシャークはプールに落ちてきて、周りの人々を次々と食べ始めた。血と叫び声が飛び交った。
「逃げましょう!早く!」
「待ってよ!私ってサバサバしてるから、メガシャークと戦えるよ」
網浜はメガシャークに向かって泳ぎ始めた。本田は呆れて見送ったが、すぐに後悔した。網浜は自分の友人だったのだ。どんなに嫌なことがあっても、見捨てることはできなかった。
「網浜さん!やめてください!」
本田は網浜の後を追って泳いだ。しかし、メガシャークはすでに網浜に気づいていた。巨大な口を開けて、網浜に襲いかかった。
「私ってサバサバしてるから、メガシャークなんて怖くないよ」
網浜はメガシャークの口に向かって飛び込んだ。その瞬間、メガシャークの口の中で何かが爆発した。網浜は自分の水着に仕込んでいた爆弾を起動させたのだ。メガシャークの頭部は吹き飛び、プールに血と肉片が散らばった。
「やったわ!私ってサバサバしてるから、メガシャークに勝てたよ」
網浜は無事にプールから上がった。本田も彼女の元に駆け寄った。
「網浜さん!大丈夫ですか?」
「ええ、もちろんよ。私ってサバサバしてるから、爆弾を仕込んでおいたのよ」
「なんでそんなことを?」
「だって、私ってサバサバしてるから」
網浜は笑った。本田は呆れたが、彼女の無事を喜んだ。
「でも、本当によくやりましたね。あなたはすごいです」
「ありがとう。でも、本田ちゃんもすごいわよ。私のことを助けようとしてくれたんだもの」
「ええ、そうですけど」
「私ってサバサバしてるから、本田ちゃんのことも素直に祝福できるよ。ねえ、本田ちゃんも私のこと認めてくれる?」
「ええ、もちろんです。網浜さんはとても才能のある方ですから」
本田は微笑んだが、心の中では網浜の自惚れた態度に呆れていた。しかし、今回はそれを言わなかった。網浜は本田の嘘を見抜けないほど鈍感だった。
二人は抱き合って笑った。周りの人々も彼女たちを称えて拍手した。メガシャークを倒した英雄として、二人は名声を得た。
そして、その日から二人は親友となり、仕事も恋もスマートにこなす”本物のサバサバ女”として生きていった。
おしまい。