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Strike-Field


#1


僕は、イライラしながら弾の切れたフルカスタムMP7を手でぶら下げるように持ち直した。
すると何がおきたのか、轟音がする。耳が痛い。
上から・・・?


ヘリが上から落ちてきた。
轟音だけでなく塵や狂気を舞い上げながら。


「・・・マジ・・・不利すぎるだろ・・・これ・・・」
とりあえず遮蔽物に身を隠し、銃を確認する。

弾切れだ。この室内用の銃では無理がある。
MP7を地面にたたきつけると、
ハッキリとAK74を想像する。
ドラムマガジン・・・ドラムマガジン・・・。
ふぅ、いろいろとネットで検索しておいて良かった。

片手にAK74を持ち、ボロボロの壁の穴から覗き込む。
敵は・・・。そのとき、ヘリの轟音よりももっとヒドい音がした。

冗談じゃない、これじゃもっとひどくないか?
相手はヘリとスナイパーライフル、確認しただけでも2。冗談じゃねえ。
あと五秒以内には次の弾丸がくるだろう。
やらなきゃやられるしかない。
俺はそう言い聞かせた。


雄叫びを上げながら銃の安全装置を外し身を乗り出す。
トリガーが指を引っ張った。
悲鳴に似た声がヘリの方から聞こえる。

大丈夫、お前が痛み感じるのは夢の中だけであって、
現実には腕が半分ミンチになんかなっていない。
「そのままヘリごと落とすぞ!このボケ!」

ピッピッピッピッピピピピピピ
異様な音がする。どこの馬鹿がこんな新武器を・・・?



・・・。
目覚まし時計の音だったようだ。
時間か。あと一歩だったのに。
頭をかきながら、スコア用紙を確認する。

"StrikeField"
Gametipe:DeathMatch
Kill:196 Death:162 K/D 1.20987654
Play time 7:30:21

そんなもんか。僕はため息をつきながら、
暖かい朝食の待つ1階へと向かった。
そう、僕は仮想現実、いや、正確には<夢の中での>ゲーム
「STRIKE FIELD」の"プレイヤー"だ。
1

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