時計の針がかちかちと進むたび、お腹の底がざわつく。
「だっ、大丈夫……学芸会で大恥かいたのよりはマシ……ジャガイモ、ジャガイモ……」
「何ブツブツ言ってやがる。さっさとこっち来い」
アンディさんは手のひらに必死に人を書く襟首をつかんで、二階まで引きずり下ろした。二階のオフィスから、物音がする。覗きこむと、ロッカーのそばにあった、オムさんの机が片付けられて、緑のスクリーンがかけられてる。あそこで撮るのかな?
ロッカーを知らないおばさんが漁っていた。その横で、眼鏡をかけた男の子がさめざめと泣いている。
「あのろくでなし、高飛びしたのね!中学から塾代も高いのに!ちょっと、ミンソク!ぼーっとしてないで、金目のものがないか探しなさい!」
「あったら養育費もらえてるよ……ねえオンマ、もう帰ろうよ」
「一族の土地を売る羽目になったのも、あいつのせいよ!絶対許さないから!」
「うぅー、アッパのせいでオンマが鬼母に……なんで俺の家はこんなに暗いの……」
ミンソクはおばさんの服を引っぱって、ますます泣いた。強く生きてね……。
ボクたちはそそくさと一階に下りた。スタジオの電気を点けて、動画撮影の準備をする。ハヌルさんは床にテープを貼って「ここ!」とボクを立たせた。白い壁にふり返ると、鉄製のプレートで『877production』とあった。
背中にバナプロが負わされた気分だ。でも……不思議と、悪くない。初めは、借金まみれで。社長も頼りなくて。大丈夫かなって思ったけど。がんばったことがないボクのための土なんだ。ボクはそれには感謝する。一所懸命につるをのばして、葉っぱをつけるよ。深呼吸して、ゆっくりと顔を上げる。
「さん、に、いち……アクション!」
アンディさんの合図で、ハヌルさんがカメラを回す。どっ、どうしよ……えっと、とりあえず挨拶!
「うわ、もう撮ってる!?……あ、アンニョン、ハセヨ。877プロダクション練習生の、今村大樹です!」
レンズにぺこっと頭を下げると、なぜかハヌルさんもお辞儀を返した。
「えっと、ボクは……一年後までに、アイドルデビューします!でっ、でも。まだ何も決まってません。あと、色んなことが足りません。だからみんなの意見を教えて欲しいです!」
あれっ、思ったよりすんなり話せてるぞ。
「えっと、この公式チャンネルに、ボクのVlogが投稿されます!金曜日の18時です。ぜひ”飛びたて大樹”のハッシュタグで検索して、ボクの成長を見て下さい!」
なんか楽しくなってきた。アンディさんの作ったメモに目を落とす。赤い文字で『金』とでっかく書いてある……。うぅ、投げ銭までおねだりなんて恥ずかしいこと、できないよ!これは無視!
「ボクが一年後にどうなるかは、みんなのコメントで決まります。よろしくお願いします!」
また深々とお辞儀をする。ハヌルさんはカメラを切って「よくできた」とボクの頭をなでなでした。
◆
「ぜろいちにー、さんしーごー♪ハングルで歌おう♪ヨン、イル、イー♪サム、サー、オー♪」
廊下の床をごしごし拭きながら、ハヌルさんが作った『数字の歌』を歌う。調子っぱずれな歌に、アンディさんは「うるさいぞ!」とオフィスの扉から顔を出した。ボクが早く韓国語を覚えるように、ハヌルさんはたくさん歌を作ってくれた。今でもふと口をついて出るし、お風呂の時なんかつい歌っちゃう。
「ガッスム、ガッスム、歩こう♪イッスム、イッスム、走ってみよう♪飛んでパッスム、踊ろうムッスム♪」
腕を大きくふって、階段を上りながら歌う。屋上に出て洗濯機から、もつれた洗濯物を引っぱりだす。
「あっ……」
可愛いイチゴ柄のパンツが出てきて、ボクは固まった。急いで洗濯機に戻す。ボクは何も見てないし触ってない!
「大樹、がんばってる。いいこと」
男子部屋に下りると、ソナさんがマットレスに掃除機をかけてくれていた。まさか、部屋の掃除もしてくれたの!?なんか畳も綺麗だし……。
「す、すいません!」
「……ありがとう?」
疑問形だけど、たしなめる風だった。ソナさんは眉をよせて、ボクをじっと見つめる。日本語が苦手でも、さすがにふさわしくないと分かったらしい。
(し、しまった……!ボク、何でいつも謝って……人の好意を無にするんだろう)
顔に、かあっと熱がこもる。ソナさんは幸い、深く切りこまなかった。黙って掃除機を片付けて、出て行った。ボクは自分の情けない性分が、つくづく嫌になった……。
◆
そんなこんなで、一ヶ月。ボクたちの生活にはあまり違いはなく……。ボクは昼は韓国語の勉強をして。SUNDAYのみんなは学校かバイト。ゆったりした日々が過ぎて行った。ボクは会話の練習のために、買いもの担当にしてもらった、けど……。みんなは男子部屋の床に戦利品を広げて、首をかしげていた。
「大樹ー、これ……タオルになるかな?」
アリンは大きなスルメを広げて困っている。その横でソナさんは小銭を数えて、レシートと見比べる。
「お釣りが合ってない……私、ちょっと行ってくる」
ソナさんはパーカーを羽織って、出て行った。みんな(しょうがないなあ)って感じに笑ってるけど。怒られた方が気が楽かも。
ボクの物覚えが想像以上に悪いので、アンディさんはダンスとボーカルのレッスンをなしにした。おかげで一日、家事と韓国語の勉強だけしてればいいんだけど……。
(まだニュースも全然分からないもんなあ)
ボクはテレビの前に座って、ニュースを見る。アナウンサーが話すのはまだまだ暗号だ。後ろにミサイルが映ってるし、『北』って単語が聞こえたから、北朝鮮のことって分かるだけ。買いものは間違えてばっかりだし……。
「一ヶ月、ひとり、買う……すごい。私、日本で買う、できない」
ハヌルさんはボクの頭を、よしよしと撫でる。
「そうだよー。このスルメだけ不正解。すごいよ、新記録だよ」
アリンは鍋を出して、窓ぎわに吊るされたニンニクも取る。
「ついてきて。イ家の”オジンオポックム”、教えてあげる!」
「はい、先生!」
だめだめ、落ちこむのは。今は一つずつ、成長する時!今日もまた一つ料理を覚えるぞ!ボクはアリンに習って、スルメイカを床のまな板でぶつ切りにする。雨ざらしの屋上が台所代わりなので、アリンはカセットコンロに傘をさしかけて、自分はずぶ濡れになっていた。
(勉強するんだ!……この生活から抜け出すためにも……)
ボクはまた決意を固めた。
◆
「すごいよ大樹!あの動画バズってる!」
ハヌルさんは興奮して、韓国語でまくしたてながらオフィスのパソコンのモニターをボクに向けた。……型落ちのVistaだから画質がすごく悪いしカクついてる……。
「一ヶ月目でやっとバズったんですか?こんな面白動画なのに」
「自分で言うな」
アンディさんはボクの頭をぺしっとバインダーで叩く。
「|バナプロ《うち》のYouTubeチャンネルは登録者が少ないからな。ネット民に見つかるまで一ヶ月半かかったんだ」
「うわ、3500人!?」
素人の踊り手とかゲーム実況者でも、もっといるでしょ!?
「ちなみに大手のSMエンタは4000万人だ」
「ひぃ、雲の上……!」
ボクはこわごわと、動画についたコメントを見る。
『お金貯めて整形したらヒュニン・カイになれるかもよ~』『自然のバカ発見』『罰ゲーム?学校で苛められてるの?よかったら話を聞くよ?』
うわ、本気で心配してくれてる人が……。ヒュニンカイって誰だろう?多分有名人だな。コメントもたった15件しかついてない。こんなデブのブサイクが一年でアイドルになるチャレンジだよ!?鉄腕DASHより無茶で面白いと思うけどなぁ……。スクロールすると、たいていは笑うか、諦めさせようとするコメントばかりだけど。たまに応援する言葉もあった。
『がんばって。一年期限はきついだろうけど、応援してるよ』『まずダイエットしよう!私も砂糖だちしてるんだ、あなたを励みにしてがんばる!』『チャンネル登録したよ。ファイティン!』
ボクの胸に、じーんと温かいものが広がって行く。顔も知らない、どこかの誰かが。本気で応援してくれている。もう逃げも隠れもできないという怖さよりも。生まれて初めて温かい応援を貰ったことが。とても嬉しかった。
「大樹、階段行こう」
アリンはすっくと立ちあがった。気合に満ちたまなざしに、ボクも靴ひもをしっかり結び直す。彼女の後をついて、階段を一階から屋上まで駆け上がり、また下りる。バナプロにはトレーニング器具がないし、ジムに行くお金はない。アリンが考えたダイエット法は、なかなかきつかった。
「はぁっ、はあっ……ごめ、もうっ……むりっ」
三周目で、ボクはもう音を上げる。その横を、夏偉が涼しい顔で駆け上がった。アリンはふり返って「ほら」と手を差しのべる。ええー、まだ走るの?もう一日分運動した気がするのに……。ボクはやむなく彼女と手をつないで、また階段を上った。
(あ、女子と手をつなぐの……初めてかも)
しっとりと保湿された、やわらかい手の感触は、今でも忘れない。
◆
(夏偉はドジっ子なんだなぁ……)
ボクは右手にずっしりと重い弁当箱の包み、左手に生物の宿題を持って、坂を下る。坂の終点には緑豊かな公園がある。アンディさんと来た時は、公園の左にある路地から出たんだよね。今日は反対。公園を右に曲がって、一軒家の建ちならぶ閑静な通りを抜ける。信号を渡ったら地下鉄の『碧山駅』だ。
「ええと……高校の駅って、どれだろう?」
韓国語歴一ヶ月は、路線図とハヌルさんのメモを見比べて困った。ハヌルさんはうっかり駅名を書き忘れてる。
「あ、あの……」
「はい?」
掃除をしていた駅員さんがふり向く。うぅ、これが毎回緊張するんだよね……。頭のスイッチを切りかえる感じ。
「こ、高校……どこ、ですか?」
「ああ、どこの高校ですか?降りる駅名を教えていただけると助かります。バスの系統は分かりますか?」
「えっ?なんて……?」
全然通じてない!ボクはメモを見せて、必死に説明する。何分もかけて、身ぶり手ぶりも付けてやっと、降りる駅が分かった。
「ふぅ……外国生活ってきついなあ」
韓国語を話すと喉がかわくよね。ボクは電車を待つあいだ、小銭を数える。ハヌルさんが持たせてくれたICカードも、たっぷり残額があったし。『行きの』水分補給は何にしよう?
(バナナ豆乳……いや、梨もいいなぁ。そうだ、ポロロジュースの苺だけ買えてない!味をコンプリートしなきゃ!)
ホームのキヨスクに急ぐ足が、ぴたっと止まる。頭の中に、恐ろしい顔が浮かんできた……。
『いいか。砂糖は禁止だ。あと1キロでも太ったら、日本に叩き返してやる』
アンディさんはボクの腹肉をむぎゅっとつかんで、低い声で命じた。
(だ、だめだっ……砂糖はだめ……あっ、でもこれなら!)
ボクは冷たい甘酒を買って、くいーっと喉に流しこむ。甘くておいしい!でもノンシュガーだからセーフ!
(大丈夫、大丈夫っ……まだ”デブぐせ”出てない!)
ボクは自分に言い聞かせながら、缶を捨てる。
(でも帰りになったらまだ喉かわくだろうから、また買わなきゃ。どれにしよう……そうだ、大きめのを)
危険な思考が浮かんだけど、ホームドアが開いた音で我に返った。
◆
「わあ、ここが”星光公演芸能高校”かぁ……」
立派な校舎を、ぽかーんとアホみたいに口を開けて眺める。ボクの高校よりおっきいや。当たり前だけど。学校はみんな、同じようなコンクリートの箱
が普通だけど。星光芸能高校はガラスばりの円形で、陽射しできらきらと光るのが、すごく綺麗だった。
「えーと、まずは守衛室に行って、入館証を受けとるんだね」
門の横にある守衛室に行く。メモに書かれたハングルを丸ごと言うと、伝わったみたいで、守衛さんはうなずいた。面会証のストラップを首からかけて、まっすぐ下駄箱から入る。えっと、夏偉は『実用音楽学科』だから……回廊でとなりの校舎に行って、右に曲がって……分かんない。歩き回るうちに予鈴が鳴って、廊下がしん、と静まり返った。教室の横を通るたびに、授業の声が聞こえてきて。遅刻した時の気まずさが蘇る。お腹の底が、ぞわぞわする感覚……。
「あれっ、外出ちゃった」
方向音痴なボクの足は、うろうろ歩き回るうちに中庭を見つけていた。プラタナスの樹に囲まれた、広い芝生。白い大理石の噴水と、ベンチだけがある。風に葉のそよぐ音、さらさらと水が落ちる、涼しげな音。ボクの肩から、自然と力が抜けた。
(よその学校って、ばつが悪い感じがあるけど……ここは落ち着くなぁ。ちょっと休んでこう)
ベンチから、寝息が聞こえる。スニーカーの足が突き出してるのに、ボクはこわごわと覗きこんで……思わず、息をのんだ。
男の子だ。ゆるくカールした前髪が、閉じた瞼にかかる。脚を組んでベンチに寝ている姿は、絵画みたいで……ボクは呼吸も忘れて、見つめていた。耳のイヤホンから、音楽がもれ聞こえる。空色のブレザーについた名札を読む。――『ユン・テス』。
(すっごく、綺麗な人っ……絵から抜け出たみたい!)
こんなに端正な、完璧な左右対称の顔を見たことがなかった。美しい人を見て驚くなんて、初めてだった。陶器みたいにまっ白な肌。すらりとした長い手足。陽を透かしてきらきら光る、赤みがかった茶髪。ボクは思わず、ぽうっと見惚れてしまった。
「……?」
テスは気配で、薄く瞼を上げる。イヤホンを外して、ボクを視界に映すと、ぱちぱちと瞬きをして。不審そうな目を向ける。
「あ、はあのっ!すいません!!」
ボクは反射でぴしっと背中を折り曲げ謝った。韓国で最初に覚えた単語が『ご飯』その次が『すいません』だ。この性格治したいなぁ……。
「見たいなら勝手にしなよ。減るもんでもないし……俺みたいな美男子は、誰でも魅了しちゃうんだよな」
テスは脚を組み直して、また目を閉じる。とりあえず怒られてはいないみたい。よかった。
「あのさ。風を感じたいんだ。ベンチなら、他のを使いなよ」
言ってることはよく分からないけど、ここにいて欲しくないみたい。ボクはまた「ごめん」と謝って、ベンチから離れた。そういえば、授業中のはずなんだけど……。サボり?松田みたいな不良生徒には見えないけど……。
「あっ」
そこで予鈴が鳴った。静かだった校舎に、鳥のさえずりみたいに、話し声が満ちていく。茂みががさがさと動いて、夏偉がひょこっと顔を出した。
「あれっ、大樹?なんでいるの?」
「お弁当。あとレポート」
「あー、ごめんね。よかった、生物は五時間目なんだ」
夏偉はレポートを、ほっとした顔で受けとった。忘れっぽいけど、アイドルをやりながら勉強もおろそかにしないのは、すごいな……。夏偉はよいしょ、とテスの頭をどけて。空いた所に座る。
「あっちで食えよ……」
「ここの方が日陰でいいんだもん」
テスはしょうがないな、という風にため息を吐いて、起き上がる。ふわ、とあくびをしながら、イヤホンを外した。リュックから、英字新聞に包まれたサンドイッチを出す。チーズと肉の香ばしい香りが漂って、ボクのお腹もぐーっと鳴る。
「お前もここ、いいよ」
テスは自分の隣を指さす。えっ、いいの?緊張するなあ……でも、せっかくだし。ボクはなるべく体をつめて座った。でもお腹の肉で、テスの脚がちょっと圧迫されてはいた。四人掛けのベンチがぎゅうぎゅうなのを見て、ボクはまた決意する。……やせよう。絶対に。
ハヌルさんが持たせてくれたランチボックスには、ころんと丸っこい、韓国風のおにぎりが『二つだけ』入っていた。空いた所には茄子の煮びたしとゆで卵。……さみしい。ハヌルさんの気遣いが、逆に辛い!
「うぅ、こんなにおいしいのに、これっぽっちなんて!生殺しすぎるよ……」
ボクはおにぎりをほおばりながら泣いた。こりこりしたタクアンとしらすの塩味、油っぽい韓国海苔の風味が合わさって、口の中が旨みで支配される。ああ、容器の底が見えるのが悲しい……。
「大樹はご飯が好きなんだ」
「分かる。そんな感じ。ウィニは”食わなきゃ”って感じだけど、こいつは美味そうに食ってる」
夏偉とテスは、ゆったりと会話している。仲良しなのかな?ボクはやわらかい茄子をとろとろになるまで噛んで、お腹の発する欲求不満のパルスをやりすごす。ボクがのろのろ食べるうちに、テスはさっさとサンドイッチを片付けた。
「じゃ、俺行くわ。コンテンポラリーの授業、だいぶサボったからそろそろ顔出さないと」
テスはパーカーを羽織って、ボクにも「じゃあな」と手をふってくれた。彼が中庭を出て行くと、夏偉はもそもそとご飯を食べながら、ふと呟く。
「テスは、入学した時から友達」
チング、と聞こえて。やっぱりな、と思う。二人は何となく相性が良さそうだった。
「でも、それはあと一年くらいの話」
「えっ……?」
「テスは”KINGCARD”のリーダーだから。大手のGalaxy studioが何年もかけて出した新星。俺なんかより全然”上”だよ」
えっ、Galaxy?じゃあテスは、お父さ……キムさんの事務所の子なんだ!道理で……。なんか夏偉に比べると、きらきらしてるというか……華やかな感じだったんだよね。背もすごく高かったし。
「キングカード……?日本でも名前は聞いたことあるかも」
渡韓してからもあちこちの広告で見た名前だ。夏偉は弁当を包んで、テスが座っていたあたりに目を向ける。
「この学校にいるうちは、みんな平等なんだ。同じ制服を着て、同じ教室で……同じ授業を受けてる」
夏偉はふうっと息を吐いて、遠い目をした。
「だけどここを出たら、俺は生活もできないC級。テスは世界中の人が知ってるS級」
言葉はよく分からないけど、落ちこんでる気がした。どうすればいいか分からなくて、背中をそっとさする。夏偉は目を丸くして。それから「ありがと」と笑った。
ユン・テスとの関係は……言葉で説明できない風に落ち着くけど。
この時のボクはまだ、彼のことを何も知らない。