俺は煙草が好きだ年齢は18だがそんなことはどうでもいい、吸っているのはPeace
あの甘辛い、いや、甘い味が好きだタール21という異常な数値を示しているが
そんなことはない、しかし、間違いなくほかの人より肺ガンになる確立は高いだろう。
今日も一日平和でありますように! と考えながらPeaceを吸う、肺には平和ではないがな、
今年で俺も高校を卒業する、進学する気もないし、就職しかない、 といっても
この不景気の時代に高校卒業くらいの学歴では、雇ってくれるといえば土木作業くらいしかない。
しかし、今はただ、時間が過ぎるのを待つだけ、いつか何かくると信じている、何かはわからないけど。
クラスの皆は少し受験モード、なんか俺だけ取り残されてる感があった、しかし無視した、
俺はただ面白くこの高校生活を過ごした、そんな俺が思ったことは、何かがなかった、
十分面白かったこのスクールライフに不満があるわけでもないが、やはり何かが足りない、
それも時間に頼ろうとしていた。
時は過ぎ、俺のスクールライフもあと4ヶ月になった、そして俺は大怪我をしていた、
隣町の超絶なる不良が5人がかりでフルボッコにしてくれたからだ、一応2人ボッコボコにしたが、利き腕の右腕もやられてるし、
足も痛い、我慢できるけど、授業中、話は聞いていないが一応ノートをとる俺にとって、どうしようもなかったこの時間、
非常につまらなかった、そんな時、遭難したときの煙草一本分の希望の光が見えた。
そいつは俺にとっての女神だった、100マイルの笑顔で俺に話し掛けてくれる唯一の存在、
気が付けば、かなり親しい仲になっていた、最初は俺のノートとってくれたりしたんだが、
そのうちいろいろなことをしてくれる、いいやつだ。
しかし、常に俺の近くにいるので、多少気にくわないときもある、そして必ず、
俺の大好きなPeaceを取り上げる、俺が一服しようと煙草に火をつけると、一吸いした後に
「こんなの吸ってちゃ駄目!体に悪いよ!」
と言って取り上げるのだ、お前は保護者か!、といいたくなるが素直に引き下がる、
その時俺は気付いた、足りなかったものはこいつか? と
そして残り3ヶ月、嫌に思い出を作りたがる奴が増えた、そんなもの・・・、
と思ったら負け組み、のような世界で唯一心を許したのはあいつだけだった、
腕も順調に回復している、もうあいつに迷惑をかけられない、
もういいよ、って言っても俺の周りをうろちょろしている、
流石に俺のリミッターが外れかけた、後一打撃でたぶん解除されるだろう、
そして、大人気なく解除された、俺は「もうついてくるな!」と200m先にいる人にも聞こえる声で言った、
そうしたらあいつは悲しい顔で帰っていった、すこし・・・やりすぎたかな。
次の日からあいつは俺の近くに来なくなった、これで静かになった、と思ったら、
残ったものは非常なほどの、静寂だった、なんだろう、この虚空間は、そこでまた、何かが足りなくなっていた、
俺はあいつに謝ろうとした、だけど最近避けられてるみたいだ、俺はこのまま終わってしまうのがやな予感がした、
いや、現実に嫌だった、心を許していたのはあいつだけだった、このときわかった、俺は、あいつが好きだ、
好きだからいなくなるのが寂しいんだ、足りないものは大切な人だったんだ、俺の今大切な人はあいつなんだ!
そう考えながら俺は今走っている、目指すはあいつのところ、明日でもよかったんだろうけど、
この気持ちを伝えるのは1秒でも速いほうがいいと思ったからだ、だけど俺は早とちりしすぎたんだ、
赤信号なんて無視だ、もちろん簡単でハイリスクなショートカット方法、頭のいいクソガキならこんなことはしないが
それをやって俺は車に轢かれた。車に轢かれたら上空に放り出されるように飛ぶって本当だってんだな、
あたりがスローモーションで動いて見える、そして地面にたたきつけられる感覚、不思議と意識はあった、
確実に死ぬとわかった、俺は助けを求めることよりポケットの中にあるPeaceを取り出した、口にくわえ、火をつけ
ゆっくりと深呼吸するように吸う、さっき俺を轢いた車は見当たらない、ある意味轢き逃げだ、いや、轢き逃げか。
あぁ、眠くなってきた、目を閉じれば、きっとそこは天国なんだろうな、さぁ、レッツ天国、さよなら未来、
さよなら、俺の大切な人・・・
「・・・おきて・・・・」
あぁ、天使の声が聞こえる・・・ここは天国かい?っつたってあたりは暗いぞ、なぁここはどこなんだ?
おい!きいてんのかよ!おい・・・ぉぃ・・・・。
俺は目がさめた、隣りにはあいつがいる、「やぁ、天使かい?」といったら、「バカ」っていわれた、
どうやら雰囲気的に病院らしい、あたりが白かったから天国かと思ったぜ、どうやら俺は助かったみたいだ、
あいつは泣いていた、俺のために涙を流してくれた、血まみれのPeaceを持って、
俺は奇跡的な生還を果たしてまたこの世に舞い戻った、また、平和な日常がきた、
平和の象徴、鳩、俺が近づけば逃げていく、だけどポケットに一匹いる、
綺麗な青空を見ながら煙草を口にくわえる、後ろからまた怒鳴り声が聞こえる、
声の主はあいつだ、あれからいつも一緒にいる、今では俺自慢のの彼女だ、俺は守るべき物を見つけた。
毎日が楽しく過ごせるようになったぜ
平和だ、そして幸せだ。